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紙の本
30年間の激闘
2011/02/16 21:48
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ココちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
羽生、森内両永世名人資格保持者の激闘譜がついに発行されました。
本書は共著という形になっており、両先生ともまえがきを書かれています。
毎日コミュニケーションズの将棋関連スタッフさんのブログで一部紹介されていますが、
(「マイコミ将棋スタッフブログ」で検索できます。)
特に森内先生のまえがきに感銘を受けました。
本書は同じ名局集の「谷川VS羽生100番勝負」や「羽生VS佐藤全局集」に比べれば、
若干ですがあっさりとした(この言葉が適切かはわかりませんが)つくりになっています。
過去の2冊はハードカバーで作られており、
両対局者のタイトル戦の時のカラー写真が掲載されていました。
本書は残念ながらソフトカバーで、写真もモノクロのものが少しあるだけです。
また過去2冊は近しい棋士による分析等が読み物としてあり、非常に興味深いものでした。
本書の読み物は羽生、森内両先生のインタビューのみですから、
ちょっとだけ残念なポイントです。
両対局者とライバルである佐藤康光先生による分析があったら最高でしたね。
その代わりという訳ではないでしょうが、
自戦記・棋譜解説には力が入っていると言えるかもしれません。
自戦記は両先生とも3局ずつ(過去2冊は1局ずつでした)、
当時の思い出も交えながら詳細に解説されています。
なかでも特に面白く読めたのは、
羽生先生の自戦記では、森内先生が封じ手を避けたエピソードについての話、
森内先生の自戦記では、第54期名人戦で受けた羽生将棋の衝撃についての話です。
棋譜解説は過去2冊同様、見開きで1局、図は4、5個でいくつかのポイントを解説という形式なのですが、
本書ではなんとその対局の勝者が解説してくれています。(千日手局は指し直し局の勝者が解説)。
もちろん過去2冊で担当してくれた棋士は力をこめて解説をしてくれていましたが、
やはり対局者本人による当時のエピソードも交えた解説は素晴らしいと思います。
とはいえ、この解説量できちんと理解するには難しすぎる将棋ばかりなのですが…。
最後は記録やデータです、長考ベスト5等なかなか面白いです。
戦型別索引があるのは親切だと思いました。
両者の代名詞ともいえる矢倉戦の歴史がわかりますし、
どちらかが一方的に勝っている戦型などもあり面白かったです。
いくつか不満点も挙げましたが、重箱の隅をつつくようなものであり(笑)、
本書の価値を下げるような事などなく、すべての将棋ファンにオススメの一冊だと思います。
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