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やっと読み終わったゴヤ四部作!今年はこのゴヤを読了することが私の読書生活に大きく影響を与えていた気がする。内容は非常に興味深かったし(特に黒い絵について。解釈に関してへぇ〜と思うこと多数)スペインという国の文化、成り立ちについて知ることができる対策だったのだけれど、途中から読了することに重きを置いている自分がいて、正直内容のほとんどは右から左へスルー・・・本を読むときって、勢いとかタイミングも大切だなと実感しました。
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500頁超える巻を4巻、漸く読み終えた。ゴヤがこれほどの数の作品を残したとは驚きである。
ゴヤはと言えば、エネルギッシュで、野心家である。
スペインの時代背景とともに、ゴヤの生涯とその作品群を紹介していく大作を読みきった満足感で一杯である。
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『ゴヤ』全4巻を読了。 1746年にサラゴーサ近郊のフエンデトードスに生まれたゴヤは18世紀にその前半生を生き、そして1828年にボルドーで生を閉じた。この時、世はもはやロマン主義の時代を迎えていた。 絵師に過ぎなかったゴヤは、まさしく一代の画業によって芸術家になったのである。音楽の世界では、24年後に生れたベートーヴェンもまたそうであったように。 堀田善衛は末尾を、マヌエル・マチャードの詩で閉じるが、この大作に相応しい感動的なエンディングだ。
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四部作最終巻。「俺はまだ学ぶぞ。」
老人の域に入っても創作意欲は衰えず、
最後まで芸術家として生ききった。
「気まぐれ」、「戦争の惨禍」、「妄」、「黒い絵」と続き、
最後の絵「ボルドーのミルク売り娘」には眼を奪われた。
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20180219読了
2011年発行。最終巻。フェルナンド7世が帰国して情勢はさらに混迷を極めていく中で、晩年のゴヤ。社会情勢の説明も丁寧だけれど、作品の情報もしっかり伝えてくる筆致。版画集「闘牛技」、地下画帳、版画集「妄ーナンセンス」。●黒い絵は、聾者の家で描かれた場所も含め1枚ずつ追っていく。修復によってオリジナルからだいぶ変貌しているとのこと。画家の人生や当時の常識、その国の社会通念を解説してもらうと、作品の鑑賞はより楽しくなる。●P223-225にかけて。多くの拷問=残虐画を残していることについて、筆者が語る文章がすごい・・・こんな表現のしかたがあるのかと(「すごい」としか書きようのない自分の語彙力のなさもまた身に沁みる)。何度も読み返して味わってしまった。芥川龍之介「地獄変」の良秀を思い出した。並外れた才能を持つが故の業といえばいいのか…。●単行本としては1974年発行。40年以上経ってゴヤ研究はきっと上書きされているのだろうけど、この本そのものは古びた「過去の書物」とは思えない新鮮さで、ぐいぐい読ませる。「二六時中」とか「富籤に当たる」とかいうフレーズが時折出てきて、70年代の本であることを思い出させる。
20180102蔵書