投稿元:
レビューを見る
決して教訓がましい作品ではなく、むしろ物語を最初から最後までひっぱり続ける亡き祖父三四郎の破天荒とも思える生きかたが印象深い作品なのですが、最後の最後になって「生きる」ということの意味が、すとんの胸の中に下りて来て、とても清々しい気持ちになりました。
投稿元:
レビューを見る
面白かった!博打が大好きなプロトランペッターの爺ちゃんが残した形見の根付に関わる物語を探る3人の孫たちが成長していく物語。
投稿元:
レビューを見る
ジャズ・トランペッターだった祖父が、形見に残した根付の謎を探る、三人の孫達の成長の物語。
根付ってテーマは興味深いし、三兄弟それぞれの物語も清々しくって好印象。ただ、ラストのくだりはクドイなぁと感じた。むしろ、いらないかも。
投稿元:
レビューを見る
おじいちゃんの形見(根付け)にまつわるミステリーと
それを受け継いだ孫3人の成長の物語です。
ミステリー部分は面白かったし、
孫3人の成長の物語部分も面白かった。
1粒で2度美味しいって感じです。
タイムマシンがちょっとキーワードみたいになってましたね。
あと、根付けってストラップのことだと思ってたので、
違うと知って勉強になりました。
投稿元:
レビューを見る
ユニークなじいさまを中心とした家族の物語でしょうか。ミステリ的な要素もあるにはあるんですが物足りませんし、家族モノとしてもいささかステレオタイプで説得力に欠けます。
投稿元:
レビューを見る
祖父の根付をめぐっていろんな話、カレーライフ同様ひとつのものを追い求める話は面白い。でも根付にもう少し深く掘ってもらえたら
投稿元:
レビューを見る
今回の竹内作品は月刊誌「小説推理」に連載(2010年1月〜12月号)されていた「根付」をめぐる物語。「根付」は、江戸時代に考案された細光彫刻で、その実用性以上に、洒落や諧謔を内包した意匠性や手のひらサイズの精緻な形状の中に物語を秘める意外性が人の心を引き付ける工芸品だ。その「根付」に心奪われた著者が描き出すのは、「祖父から形見として根付を遺された三兄弟が、それぞれの成長の中で根付に秘められた物語と出会っていくという12年間にわたる成長物語」だ。 実にボリュームのある長編だけれど、きら星のようなオールド・ジャズを背景に、読み手をぐいぐい引っ張りこむようなストーリー展開は見事。ただ、気になるポイントは、第4章にあたるタイトル(「2010年冬」)だ。内容から見て、時系列的に最終章(2010年秋」)より前の時期になるべきでは? そこだけが疑問。
投稿元:
レビューを見る
家族のつながりの物語は大好きです。男3兄弟とジャズミュージシャンのおじいさん。良い感じです。それに推理の要素がからんで面白いです。祖先は殺人犯なのか?東京バンドワゴンが好きな人にはおすすめだと思います。
投稿元:
レビューを見る
イヤな奴キャラがほとんどいなくて、(*^_^*)この長いお話を最後までぐいぐい読ませてしまう、という竹内真さんの力技に大きな拍手を!!!舞台は1998年〜2010年の多田良家の人々。特に、サニー多田良こと、敗戦後からずっとジャズトランぺッターで鳴らしてきた粋なお祖父ちゃんその孫息子たち三人が中心となり、それぞれの成長やある謎解きを気持ちよく描いてくれて、うん、とてもよかったです。(*^_^*) (*^_^*)お祖父ちゃんの言っていることが、一見、ハチャメチャにみえて、でも、実はとても地に足がついた(そして可笑しい言い方かもしれないけど文法的にしっかりした)内容なのが読んでいて嬉しかったし、小学生のころからの孫たちの成長を追う楽しみも満載。三人の兄弟関係から来るあれこれや持って生まれた性格がその後の環境の変化でどうなっていくか、も面白く読みました。表紙にもなっている「根付け」が実にいい感じで大事な役割を果たし、また、ジャズの蘊蓄とその音楽と共に語られるお祖父ちゃんのお話も、全然ジャズに詳しくない私なのに、素直に素敵だなぁ、と楽しむことができました。(*^_^*)「錨を上げよ」みたいな破滅型人生のお話が好かれる今の時代では、ちょっとおとなしすぎて物足りないぞ、と思われるのかもしれないけど、伏線も巧みに張り巡らしてあって、それに、出てくる人たち、みんな好き、と思えるお話っていいなぁ、と思うんですよね。竹内さんってもっとメジャーになってもいい作家さんだと思うので、(「自転車冒険記 12歳の助走」もとても好きだった。)皆さん、読んでください!!なんて、ここで宣伝しちゃいます。(*^_^*)
投稿元:
レビューを見る
ジャズトランペッターのじいちゃんが形見分けとして根付を選ばせてくれ
それから間もなく亡くなってしまう。
根付を貰った三兄弟は
根付に纏わる物語を追い求め
それが自分の道を切り開いてゆくこととなる。
破天荒なじいちゃんのキャラはお手のもの。
兄弟達の話もそれぞれ面白かったし
最後の趣向もよかったけれど
殺人事件の謎解きは余計だったように感じた。
新刊に気付かなかったと思ったら今年3月下旬刊行だった。
どおりでね。
【図書館・初読・8/31読了】
投稿元:
レビューを見る
ん~なんか速読みしたら、ついていけなかった。今度はじっくりと読んでみよう!!
2012.3.19
投稿元:
レビューを見る
竹内さんの丁寧な本作りが、手に取るように判る佳作です。
ジャズトランペッターの祖父と孫たちの、根付けにまつわるセッション。
謎解きも、盛り沢山で、家族愛も篤く物語る。
乱歩賞も間違いない作品です。
長編ながら、区切りが良く、セッションも組み合わせて物語の展開に知らずに取り込まれていきます。(^-^ゞ
投稿元:
レビューを見る
2015.5 根付にまつわる物語。読ませる話ではあるが、散漫なストーリーなので読後感はすっきりしない。
投稿元:
レビューを見る
根付とジャズと昭和史を背景にした家族小説
過去を遡る男兄弟の生き様、そして3人に多大な影響を与えた偉大なるジャズトランペッター爺さんの生き様が面白い。堅物の3兄弟の父親もこれまた良い。その全員の個性がぶつかりあう様はまさにジャズセッション。バップの様相を呈していて、ジャズは半齧り未満の俺でもすごく楽しめる。
文章にはリズムがあって、リズム感の悪い文章を読むのは実にツラい。で、その文章を積み重ねた小説にもリズムがあって、コード進行もあって、メロディもある。小説って音楽なんだなぁと時々思ってたわけだが、まさかこうまで音楽構成を意識した(しかも結構オフビート)小説があったとは知らなかった。
そうそう、すごい大事件が起こるわけでもなく(爺ちゃんが死んでしまうことは別としても)、奇想天外な話が巻き起こるわけでもない。この小説と同じことが隣の家であったとしても何の不思議もない、そんなありふれたことを、構成し直すだけで、こんな読み応えのある小説になろうとは。
意外な掘り出し物。竹内真要チェックやな。改めてジャズを聴こう、根付1個ぐらいもってもいいかな…と影響受けまくりである。