- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
1 件中 1 件~ 1 件を表示 |
紙の本
子どもは社会の宝
2011/06/18 07:02
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆうどう - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本経済の抱える問題点を30の論点に整理、その処方箋を提示する。問題の所在と提言は見出しに端的に表されている。
もっともだと思うことが多いが、子ども手当てに対して一言。子ども手当てを短期的な経済効果という観点から論じているが、この補助金にはもっと大きな視点が必要だと思う。
子どもは誰のものか? 子どもは親だけのものではない。社会のためにも必要な存在なのである。将来の社会の担い手だからである。つまり、子どもは社会全体で育てなければならないのであり、そのために子どもを持つ親に相応の援助をすることは理にかなっている。それが子ども手当の本質的な意義だと思う。
年功序列型の賃金体系が崩れつつある現在、年齢と共に所得が増えることが期待できなくなり、子育ての経済的負担は増している。子どもの養育費が扶養家族手当として勤務先から支給されるケースも多いが、これもまた問題を含んでいる。子どものいない従業員にとっては不公平な制度だからである。企業にとっても負担であり、その分の支出を他に回したほうが経営効率が上がるかもしれないし、社員の士気も高まるかもしれない。
税金によって子どもの養育費を援助する仕組みができれば、企業の扶養家族手当(この恩恵に浴していない人も多いと思うが)は廃止してもいいかもしれない。
また、子ども手当てに対して子どものいない納税者からは不満が出るかもしれないが、いずれ子どもたちが成長した暁には、彼らの負担によって医療費や年金が賄われるのである。子どもがいない人も将来は子どもたちから恩恵を受けるのであるから、その分を今、先行投資するという考え方には納得してもらえるはずだ。
企業負担の扶養家族手当を税負担の子ども手当てにシフトすることにより、企業内での不公平感が解消し、社員の士気も高まり、生産性も増すかもしれない。子ども手当てからそんな経済効果は期待できないか?
1 件中 1 件~ 1 件を表示 |