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まずは、これをホラー文庫に入れるって考え方が(以下略)。
ま、角川のやることはよくわかりません。
ぶっちゃけ、ホラーに入れたのは失敗じゃないかという気もするくらい、別に怖くない。(^^;
これなら、京極の百物語とか風太郎の忍法帳とかの方がホラーに近いんじゃ無かろうか。
忍者対妖怪っていうアイデアはよかったのかもしれないけれど、妖怪というより怪獣だしなぁ。
風太郎だったり南條だったり、方向性の近い先駆者がいる以上、もう少し工夫が必要だったのではないかと思います。
賞を逃すのも詮無しってところでしょうか。
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織田信長によって郷里も家族も失った8人の伊賀者。信長への復讐を誓った彼等は、紀伊山中で迷い込んだ廃寺ではからずも5体の妖との死闘を繰り広げることとなる。
正しく伝奇アクションものなのだけれども、「忍者チームvs妖怪軍団」というバトルやキャラクター設定等はヒーロー戦隊ものを思い起こさせる。著者はその辺りも意識したんじゃないかと思うんだが……違う?
とはいえ内容はお子様向けではなく、伝奇ものやホラーなどが好きな読者なら愉しめると思う。前段など不要なエピソードが若干多いのが気になったけれど。
詳しくはこちらに。
http://rene-tennis.blog.so-net.ne.jp/2011-05-20
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つい先日読み終えた、和田竜さんの「忍びの国」の記憶も新しい中、同じ天正伊賀の乱を背景にした本作を読んで、全く異なるこの二作が実は繋がっているような錯覚を覚えた。
というのは、全くの私見かつ余談。
本作の話をすると、荒れ寺での精鋭の忍び達と妖達との凄絶な戦いは、確かに凄まじく、どうなるのかとドキドキしながらページをめくる手が止まらなかった。
しかし、ラストまで読み終えたとき、その死闘すら、伊賀忍びたちにとって、真の使命を果たすまでに立ちはだかった障害の一つに過ぎなかったんだと実感した。
かと言って、妖との死闘がつまらないという意味ではない。
忍びたちの己の使命への思いの強烈さが、そう感じさせたということ。
こういう伝奇物も久しぶりに読んだが、とてもおもしろく読めた一冊だった。一気読みやったし。
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ホラーというよりはファンタジー色の強い作品です.
大まかには天正伊賀の乱を土台に敗走する忍者一党が妖怪の支配する寺院の敷地に迷い込み,閉じられた結界から抜け出すために妖怪を退治してゆくという話です.
史実や忍者の造詣を適度に盛り込んでいますが,若干説明くさいところが読んでいてペースを崩されるのが難点.
面白いけれども途中で物語から意識が離れてしまうのが非常に残念でした.
とはいえ,最後まで読ませるだけの文章力は見事.
本作でデビューした著者の次回作に期待です.
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廃寺に閉じ込められた忍者VS妖怪。
人外の圧倒的な強さを持つ妖怪たちに、頭脳と鍛え抜かれた肉体で挑む忍者たちのバトルはかなりおもしろかったです。
妖怪と忍者それぞれの特徴や特技を活かした戦いで、テンポよく迫力に満ちていました。
「忍者」という存在の強さと悲哀もテーマになっており、一級品のエンターテイメント小説だと思います。
織田軍に敗戦、復讐の流れと化け物退治の流れがなんだか噛み合っていない気はしました。
個人的には、伊賀忍者VS織田信長軍&甲賀忍者のガチバトルもおもしろそうだったので、この辺の復讐劇がもっとみたかったです。
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読了、う~ん、50点。
**
時は天正9年、一度は織田家の侵攻を撃退した伊賀衆であったが、2度目の侵攻では多方面からの圧倒的な数と甲賀衆の参戦で壊滅的な打撃を受ける。
伊賀衆の里の一つ、阿保党の若き上忍影正は、里の5人を引き連れて信長軍に殺された妻子の復讐をするべく、伊賀から紀州へ抜けようとする。
途中、同じく伊賀衆の田屋党を名乗る2人組みと出会う。片方は15歳ぐらいの、もう少しすれば誰もが振り向く美女になりそうな少女鵺と、鵺を守る使命を受けた盲目の剣士雪国であった。
計8名は紀伊山脈を越えようとするあたりで朽ちた山寺へ引き寄せられる。一夜を明かし出立しようとする一行の前に、幾ら走っても寺から出られない、という不可思議な状況が横たわる。
やがてその寺にいる何者かによる襲撃を皮切りに、生死を掛けた戦いの火蓋が切られる。
**
貴志祐介の推薦文+アホ臭い表紙+山風忍法帳のパロディ
とくればまぁ買うだろう、ということで。
感想の一言目はやはり冗長、舞台が紀伊の山寺ということで周りの植生やら、伊賀衆の系譜など散りばめられてはいますが、はっきり言えばそこが詰まらない。
書き方が下手だと言う訳ではないんですが、この本を手に取った人はやはりアクションシーンに期待しているはずでそのシーンがぶつ切りになってしますのは残念。
歴史も植生もきっとそれなりに苦労しての書き込みだとは思いますがこの作品ではなぁと思ったり、まぁそういうのが上手く書き込める作品を次回作以降にでもお願いしますとか。
心理描写も挟まりはしますがこちらはそう邪魔だとは感じませんでした。
で肝心のアクションシーン、の前に、この手の小説で一番大事なのはやっぱり個性的で魅力的なキャラクターじゃないかと思うのですが、そこが自分としてはいまひとつ、何が悪かったかと言われれば上記の余計な書き込みで小説にのめり込めなかったこと。
あと敵役も読めばわかるが、強さは文句なしではあるけど背景が足りない。
でアクションシーン、端的に言えばきれいに纏めようとし過ぎてると言うか、弾けっぷりが足りない。
忍術もたくさん出てきますが、山風先生の
あ り え ね っ え っ ~~~~
とかそう叫びたくなるのじゃなくて意外と現実的というか、もちろんやれと言われても出来る人はいないんだろうけど。
最後に一つ、姫ポジションの鵺を別にして、
紅一点のはずの詩音の武器が七連短筒とか萌えれねええええ
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とても、おもろかった!!
キャラクターもいいし、話も飽きない気がする。妖怪等出てくるこういう作品というのは、現実味をもたせるのが、難しい気がするのだが、この作品では、細かい風景の描写とかで、そういうことに成功している気がする。現実的に迫力があってとても楽しかった。
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信長に敗れた伊賀の忍者が魔物に目をつけられ死闘を繰り広げるお話。
非常に読みやすい、情景描写に小難しい表現や聞いたこともない植物の名前などあるものの、基本的にサクサク読める。
でてくる魔物も個性がありよかったと思う。
しかし、全体的になにか食いたりなかったというのが正直なところ。
主人公が驚く役柄を割り当てられているせいで、忍びの頭領としての凄みがいまいち伝わってこなかったところや、なまじ大きな志を掲げてしまったばかりにそれが成就するとは思えないところもすっきりしない原因だと思う。
とはいえ鍛えに鍛えられた忍者という存在がなんとなくリアルに感じられたこと、またこれをきっかけに山田風太郎先生の作品にも興味がもてたのは収穫だった。
忍者好きの人は是非どうぞ。
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掘り出し物でした!
たまたま本の雑誌での広告を見て、手に取りました。文句のない傑作です。何故、話題にならないのだろう?ホラー大賞の最終選考に落ちながら、貴志祐介の強い推薦で改稿の上で出版されたという曰く付き。同氏が推すのも納得です。
伊賀忍者が、迷い込んだ古寺で五人の妖怪たちと繰り広げる戦い。緻密な描写とリアルな忍術戦。荒唐無稽なストーリーが圧倒的な迫力で迫ってくる様は、とてもデビュー作(しかも落選作)とは思えません。エンターテイメント作品が好きな人は必読です。飽きさせません。
内容から、当然、山田風太郎作品群と並べられるでしょうが、私個人面談としては、本作の方が楽しめました。と言っても、甲賀忍法帳しか読んでませんが・・・すみません。
風太郎作品のレビューでも書きましたが、登場人物の造詣、忍術のリアリティにおいて、本作は私の欲求を全て満たしてくれました。
90年代にブームをおこした伝奇エンターテイメントが好きな方、説得力のあるリアルな、かつ荒唐無稽なホラ話の好きな方、必読です。
本年読了書のトップを争う作品に、ここでも出会えました。ホントに出会いは何処にあるかわからない。だから乱読はやめられない。
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ー--時は戦国。
織田の軍勢に妻子を殺された若き上忍•影正は、復讐を誓い紀州をめざす。
付き従うは右腕の朽磨呂、くノ一の詩音ら一騎当千の七人。
山中の荒れ寺に辿りついた彼らだったが、寺の空間が不自然にひき伸ばされどうしても脱出できない!さらに一人が見えない敵によって一瞬で屠られる…。
表紙で興味を惹かれ、裏表紙を見て期待をもち、文章を読んで確信に至った新規開拓(・∀・)貴志祐介も帯で推薦してたしな!(^p^)
超人的な武芸を身につけた忍者集団と
恐るべき超常能力を秘めた異形の妖怪軍団の死闘
時代小説風の語り口ではあるけど、中身はホラー+エンターテイメントの見事な融合
それぞれのキャラがちゃんと立っていて、ただグロいだけでは終わらせない魅力がある(^p^)まぁそもそも、そんなグッチャグチャでもないねんけど。
これでデビュー作っていうのが驚き(・∀・)
次作以降にも期待したい!
伊賀忍法•いろはもみじ!
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忍者堪能。妖怪との対決もおもしろいが、強大な権力に抗う伊賀忍者の心意気に引き込まれる。
草姫と朽磨呂のその後を期待したのにあっさりで残念。弥兵衛と詩音それぞれの見せ場が胸躍るだけに惜しい。
歴史の陰で人知れず抵抗と活躍を繰り返し、闇に消えていった人々に思いを馳せながら読了。
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忍びが山の荒れ寺で魔物と生死の戦いをする。
妖魔の描写がイメージできなかったけど面白く読めた
2016.11.13読了
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信長による天正伊賀の乱を逃れた上忍二人の率いる忍者たちが不思議な寺に迷い込んだことによる妖との激闘?
全の妖を作り上げた『うつろ』とは
齊宮の藤原氏への恨み等、何かしらを操る?
伊賀に攻め込んだ甲賀への恨みを晴らし、信長は?
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http://denki.txt-nifty.com/mitamond/2011/06/post-4236.html