第一人者が語るコンサル論
2021/07/31 23:37
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投稿者:empath - この投稿者のレビュー一覧を見る
海外及び日本における戦略コンサルティングファームの来歴やその仕事の内容を、短時間で把握できる良書。
第一線で活躍してきた著者だけに、コンサルタントという特殊な仕事の内容、必要とされる資質と能力、事業のターゲット、国内外での認識の違いなど、業界の内側から書かれており、非常にわかり易い。
同業者だからかもしれないが、共感、納得、再認識させられる部分も多く、当事者の苦悩までよく伝わってきた。翻って自分の仕事にどう活かすか、今の仕事を客観的に振り返るいい機会となった。
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コンサルタントが30年前は人気の職種ではなかったのは意外だった。
本の中にもあるが、アメリカの企業は個人、個人の集合で戦うというイメージだが、日本の企業は仲間、チームで戦うという気質が、外部からコンサルタントを雇うというやり方は合わなかったのだろう。
今日、日本にもコンサルタントがここまで浸透してきているのは、コンサルタントが会社にとってプラスになるというメリットはもちろんだが、日本の会社がグローバルスタンダードに近づいてきているというのもあるのかもしれない。
日本で一年間に使われるトイレットペーパーの長さは何メートルなどという問題はおもしろい。
自分だったら、人間は毎日トイレをするから日本の人口1憶3千万人であり、1人が毎日1回トイレを使うと考え、1回で50センチだとすると、1億3千万×365×50)となるのではないのだろうか。
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元BCG日本代表で現在ドリームインキュベーター創業者の堀紘一氏が、戦略コンサルティング業界に関する歴史や誤解、高いと言われるフィーの仕組み、コンサルタントに求められる資質・能力、コンサルティングファームを使いこなす経営者の覚悟などについて、筆者の30年を越すコンサルタントとしてのキャリアに基づいて書かれている。
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「コンサルタントの仕事をひと言で言うと何だ?」
と聞かれたら、私は、
「グラフを書くこと」
とでも答えるだろう。(p106)
一番重要なのは、何をx軸にして、何をy軸にするかということ。
そして、xを変じるとyがどう変化するかといった、
xとyの因果関係を突き止めること。(p107)
徹底的に考え抜かれたグラフが一つできれば、
これ以上何も語ることはない。(p109)
リサーチャーである僕にとっても、
クライアントに求められていることはまさしくこれなのだと思う。
しかし、コンサルタントとの差はどこにあるのだろう?
コンサルタントのアウトプットを見たことがないのではっきりとはわからない。
けれど、たとえばグロービスに通っていたときの、
元コンサルの講師の方のアウトプットを見たときのことから考えると、
コンサルタントのアウトプットは非常にシンプルでありながら、納得感がある。
たぶん徹底的に考えて本質を掴んだ先は、
思いのほかシンプルなものなのではないだろうか。
これがたとえば僕がやると、なんだか複雑なものになる。
論理が間違っているわけではないのだと思うが、
余計なノイズが多くなって、わかりにくいのである。
「考え抜く」ということができていないのと、
それ以前に「考え抜き方」の訓練を受けていないこと、
x軸、y軸の発想の仕方など、いろいろと課題があることに気づかされる。
いわゆる究極の1枚を作ることを今後の目標にしよう。
つまり案件ごとに徹底的に考え抜き、
その本質をわかりやすく表現することを常に意識するということだ。
(ちなみにリサーチャーだって、こういうことができている人はいるはず。)
この本によるとコンサルティング料金は、
1件8000万円~1億2000万円程度、
月額で2000万円~3000万円で期間は4ヶ月が一般的とのこと。
リサーチ1件の値段と比べたら、あまりの違いに驚く。
しかし、それだけにプレッシャーも相当違うだろうし、
時間としては同じくらい残業していたとしても、
その質の濃さは全く違うのだろうなあと想像される。
でも、もしリサーチャーの単価でコンサルタントと同じような価値が創れたら?
ちょっとそんなことも思ってみた。
僕にとっては、とても刺激的で面白い本だった。
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著者のコンサルタントとしての30年間の経歴について書かれており、ある意味まさにタイトル通りの内容。
コンサルタントを志望する新卒や20代の人は一読の価値あるかも。
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内容はタイトルの通り。
コンサルタントの方は是非読みましょう。
まず、よくあるコンサルに対してのネガティブなイメージを否定してくれます。
「机上の空論だ」「経営をやったことが無い人がコンサルティングなどできるわけない・・・」などなど。
一方で本当のコンサルタントは「戦略コンサルタント」のみと、厳しいお言葉も。
あまり目にすることの少ない企業名を挙げた実務の話やコンサルタントの料金の話もおもしろい。(BCGを最初に使った企業がとっても意外でした)
【メモ】
-コンサルタンとしてあればかなりの確率でものになるもの-
①地頭の良さ
②素直さ
③努力家
④打たれ強さ
⑤運
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コンサルティングという言葉だけが先行する世の中において、その本質を知る上ではぜひとも読んでおいて損はない一冊であった。コンサルタントが3年7年を転機とし、そこで自分の進路をどうするのかを決めているという事実についても初めて知った。確かに優秀なイメージがつくコンサルタントだが、その中にもより優秀で真にそれをしていけるのがほんの一握りだということは、コンサルタントをしていなければわからないことである。死中に活路を見出す覚悟があるものだけが、それ相応の報酬と楽しみを見出しながら働くことができる。知っていることを教えるのがコンサルタントではないという著者の言葉通り、値段以上に多くのことを学ぶことができたのは、本当に読者冥利につきるといえる。
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「何が問題か」を考えることが、コンサルティングでもっとも重要なことらしい。
最後のほうにちょこっと書かれていたDIの話だけれど、最近は①100%出資が上手くいっていて②政策にも力を入れていて③新卒もかなりふやすらしい。
DIいいなぁ
以下メモ
・問題解決のヒントはインタビューから得た情報のズレにある
・哲学は必要なく、事実を積み上げる
・何をx軸・y軸にするかで能力がとわれる
・スライドは一枚あたり5行・一行当たり15文字
・プロフェッショナルは自分で技を盗め
・できる人ほどノートをとる
・コンサルを続けるのに必要な能力:地頭の良さ・素直さ・努力・打たれ強さ・運
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働き始めて早1年が経つ。
コンサルティングの仕事とは何であって、何でないのかを堀さんが説く。
働いたからこそ実感できることも多々ある。
しかし、その実態はよく分からないというのが多くの人の感想ではないか。
もし間違った認識から「コンサル不要」と結論づけられてしまうのは残念だ。
曰く、「コンサルタントは答えのない問に対して"考える"ことに対して対価を受け取る。そしてそれを主張するためにに分析した結果を表、グラフを作成し、クライアントを"動いてもらう"仕事」
コンサルティングって何?その業界で働いたことないのに何ができるの?という方、コンサルになりたいという方におすすめです。
最近、何を売りにするコンサルタントになるのかという問いに対して思いを巡らせている。「機能する組織への再編とチェンマネ」や「異業種同士のシナジー」など漠然と今後ニーズがあるであろう分野はあるが…まだ分からないことが多い。
この問いに対する答えなくしてマネジャー以上になることはないのだろうと思っている。
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イメージでコンサルタントはかっこいいと思っていた。給料もいいと思っていた。しかし、実態は仕事料に対して、給料は安く激務。それはまるで、日本の研修医に近いものがあるとのこと…。一方で、やりがいとロマンを感じさせ、ステレオタイプな自分のコンサルタントへの価値観を代えた本。
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戦略コンサルタントとは何なのか、全く分からない人には良いかもしれないが、少なからず理解のある人には成功者、第一人者の体験と自身の考えを「確認」する以上のことは何もないのではないか。
強調する自身の謙虚さと対比するような自慢の数々は結果だけ語られていて、ただの自慢話でしかない。何を示したかったのか知らないが、学びを提供するのであれば過程こそ提供すべきではないのか。
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ただ儲けるコンサルではく、日本を良くしていきい、という著者の思いがつまった本ではないだろうか。
■読書メモ
コンサルにとって大事なことは、何が問題かを見極め、現場を徹底的に観察し、問題に対する因果関係を見いだすこと。因果関係を見いだす際は、x,yの2軸グラフで表すことを念頭におく。
■印象に残ったフレーズ
・政策×戦略×技術の三位一体モデルによるコンサルティング
・コンサルティングは考える事で対価を得る仕事
・理論をもとに仮説を出し、経験をベースに本質に迫るのがコンサルタント
■自分の感想
今までコンサルってどんな仕事?と言う質問に答えられなかったけど、この本で得たことと、自分の経験を踏まえれば自分なりのコンサル像を語れるようになれる。
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様々なコンサルティング経験が書かれていて面白い。BCGでホンダ、第一生命、JALなど多くの案件に関わってこられた話はとても面白い。
戦略コンサルだけが真のコンサルだという強い自負と、真摯に取り組まれてきた姿が見えるようで面白かった。
私も、戦略コンサルをやりたいと思っている。プロとしてのあくなき探究心と議論で深めていく場に入りたいと思った。社員(もちろん株主も)を大切にし、会社の方針に迷っている経営層と真剣に考えて、次の一歩を決める。そして、結果が出る、そういった勝負をしていきたい。
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堀紘一氏が自身の経験に基づき、戦略コンサルティングについて書いた本。大変示唆に富んでおり、面白かったです。
コンサル業界に興味を持っている人は必読でしょう。
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コンサルの醍醐味:
1.答えがわかったとき
2.クライアントに感謝されたとき
3.フィナンシャルな成果がでたとき
2が一番難しいと思う。
政策と技術と戦略というDIのキャッチコピーは魅力的。