紙の本
敗れてもなお救いはある
2011/08/07 15:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間に様々な能力が宿る街・咲良田で、浅井ケイは2年前に事故死した友人・相麻菫を再生した。彼女自身が仕組んだ出会いに導かれるように、様々な能力を重ね合わせて。そんな相麻菫には、まだ浅井ケイにも言えない望みがひとつあるらしい。
そんな彼女の思惑とは別に、浅井ケイにも実現したい未来がある。それは、再生した相麻菫を普通の女の子に戻すこと。つまり、咲良田の外に出し、能力に関する全てを忘れさせ、両親との暮らしを取り戻させることだ。その実現性を問うために、ケイは夢の世界で実験をすることにする。
夢の世界とは、片桐穂乃歌という目覚めない女性が作り上げた、どんな願いも簡単に叶う世界。でもただひとつ、願いを叶える神様自身の本当の願いは、絶対に叶わない。そして、それを叶えてあげようという人は、夢の世界にはいない。
一方、夢の世界に入った浅井ケイ、春埼美空、野ノ尾盛夏は、過去に失ったもの、あるいは失わせたものをそこに見つける。しかしそれは夢の中で叶ったとしても、現実に戻る彼らには何の意味もないものだ。
理想を言うならば、現実の世界で夢を実現するのがよい。だが、やり直しのできない現実に打ち負かされた者はどこへ行けば良いのか。ひとつの結論が夢の世界だ。
しかしここに、別の結論を求めようとする者たちがいる。彼らは何を望み、何を成そうというのか。ここから始まるのは、そういう物語なのだろうと思う。
紙の本
感動しました
2015/10/22 18:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今まで読んだライトノベルの中で一番のお気に入りです。作品に出てくるヒロインもとても可愛く、綴られている文も心に響くものが多いです。是非おすすめします。
投稿元:
レビューを見る
シリーズの後半スタート巻になるらしいんですが、安定の面白さでした!
この作品の登場人物の中で一番魅力を感じるのは相麻菫です。
彼女ほど過酷な運命を辿っている人はいないでしょうね、、一回死んでるし。
内容的には、青い鳥をベースにした夢の中の話が中心になりますが、本シリーズのキーストーリーは、ケイ、春埼、相麻菫の物語だと認識しています。
今回、相麻菫は、春埼ともケイとも直接対話(対決?)シーンがありましたが、なんかケイと春埼が安定し過ぎてて、報われない相麻菫が不憫でなりませんでした、、、
次巻以降、相麻菫の本当の目的が明らかになっていくのでしょうが、なんか既に彼女には不幸のフラグが立ちまくりですね、、、
投稿元:
レビューを見る
そろそろクライマックスかと思っていたが、なんとようやく後半戦スタート。スピードを上げて、続巻を発売してもらいたいところ。
投稿元:
レビューを見る
美空の変化が無かったことになってしまったのは、なんか…やるせなかった。
美空とすみれが向かい合うシーンが、すごく、良かった。。
投稿元:
レビューを見る
タイトルがこうつながってくるか、とういう展開。
リセットの残酷さが浮き彫りになった巻ではあるが、しょうじき、2,3日の成長が「なかったこと」にされてもなぁ、と。
出会いや経験が成長を促すこともあるので一概には言えないのだろうけど、その成長ができたのであれば、いずれはその成長はなされるんではなかろうか、と思えるので。
ラプラスの悪魔のくだりは読んでて面白かったり。
投稿元:
レビューを見る
one hand eden… それは、片手間で手に入る楽園。それを与えるのは、果たして神か。それとも、悪魔か。楽園を享受するのは、善か。それとも悪か。夢は現実か。いろいろな含みを示唆する一冊であった。
2周目では「シナリオ」の存在が1周目よりも頭の中に残った。我々は台本に則って行動、思考するのだろうか。
投稿元:
レビューを見る
少女の成長が"なかったこと"になり、それを本人だけが知りえないというのは実に残酷な構図だと思う。悩みながら、それでも選択して進んでいく少年少女の物語、5巻になっても安定の面白さ。
投稿元:
レビューを見る
短編集の4巻を挟み、後半戦開始の5巻。
このシリーズの面白さの安定感は抜群だなぁ。
しかしタイトルの「ONE HAND EDEN」にそういう意味まで込められているとは…。
そして全てを知っているがゆえ、狂言回しになってしまっている相麻の姿が何とも…。
浦地が絡み、大きく動き始めた物語の今後に大いに期待です。
投稿元:
レビューを見る
さすがに二日とはいかなかったが、面白かった。ケイはこれから「リセット」で何度春埼の感情を奪っていくのだろうか…。ちょっと切なくなる。
これを機にメーテルリンクの「青い鳥」を図書館で読んでみた。自分の中では「ヘンゼルとグレーテル」と内容がごちゃごちゃになっていたので良い機会だった。5月1日発売となっていたので、早くゲットしてルンルンだったが、普通だったようだ。
投稿元:
レビューを見る
サクラダリセットもいよいよ復路に入ったようです。
今回は、リセットによる時間軸の移動に加え、夢へダイブ、そこには平行世界のようにサクラダが広がっていたりより複雑な世界になってます。その上、幸せとは?正義とは?と禅問答がくり広げられますので、こっちが夢にダイブしそうになります(笑)
しかし一風変わった作風や叙情的な文体は今回のテーマ合致していて引き込まれます。かなり童話的です。しっとりとした挿し絵も相まってコウガユンのマンガのようにも感じますす。
ただ今回は前回のような盛り上がりはなく…淡々とした印象。ちょっとさみしかったかな。
投稿元:
レビューを見る
解決した後の展開が、夢の世界が崩壊するわけでもなくモンスターが消滅しただけでレプリカの街はそのまま健在だったのは意外だった。「片桐穂乃歌が夢の世界からモンスターだけを消す操作をすることが出来るようになった→能力ができた当時の状態に戻った」という感じか、もしくは成長して自由にコントロールできるようになったというのだろうか。なんとなくだが、そこまで孤独から逃れるために生み出した代償としての怪物だから、それがなくなると能力の世界ごとそれを維持する力がなくなるのがお約束だと自分は思っていたが、こう考えると桜田の能力って相当消すことが困難だったのも確かか。
リセットする瞬間を魅せ場としているのか、はたまた浅井ケイの記憶とリセットの時間移動というセットの宿命なのか、未来の存在しない現実が見れるという立場にいるのが読者と文章だけで、その中間の位置で橋渡し役をしている。後悔の多い立場。
この作品の長編の時は、未来と「リセット後の」過去で影響を受けている人物とそれを利用している人物の対比がとても自分にとってインパクトが大きいのでそれを能力と同時にうまく混ぜて読み取れるストーリーというスタンスを続けていてほしい。
投稿元:
レビューを見る
あああっ!今回リセットされてしまったものはあまりにつらいものだと思ってしまう。とはいえリセットされてしまったものは仕方ない。春埼が自分自身でリセットされてしまった感情を取り戻せますよう。願わくばケイと春埼が同じ気持ちで互いと向き合う存在になりますよう。
投稿元:
レビューを見る
安定の面白さと春埼のかわいさ。
今回は「青い鳥」をベースにした夢の中の咲良田で主に動きます。ミチル達の問題の解決と平行して、ケイ、春埼、相麻菫の三人の関係性にも変化が訪れようとしています。
ケイと春埼を遠くから見つめる相麻菫の心情を考えると、切ない‥‥
新キャラも出てきて、いよいよクライマックスへ近づいてるんだなあと考えると寂しいけれど、ケイが珍しく全力で駆け回ったり、春埼など各々が成長していく様を見れて良かったです。
この作品の良い所の一つは「リセット」に重みを感じる所だと思いますが、今回の代償は大きいですね‥‥
投稿元:
レビューを見る
「青い鳥」ってただの教訓ものかと思ってたけど、
シンプルだからこそ深いなぁ。
リセットの能力者である美空が、実は一番
リセットで多くのものを失ってる、ってところが、すごく切ない。
特に今回のリセットで失くしてしまったものが重い。