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ありがちなノウハウ本かと思い、いつもなら素通りするところを、昼ごはんを食べる時に読む本がなかったので、横浜駅のリブロで衝動買いした。思っていたよりもずっと面白くてタメになる本だった。
保険や住宅ローンや年金など、皆の人生に関わってくるお金についての重要事項がまんべんなく取り上げられていて、どの項目もとても簡潔でわかりやすい説明だった。
ファイナンシャルプランナーにとっては、基本中の基本の事柄なのかもしれないけれど、普通に生活をしているだけだと、そういう、一番基本的なことすらよくわからないままになってしまう。
「32歳まで」とタイトルには書いてあるので、もう遅すぎるかと思ったけれど、そんなことは全然なく、いつ読んでも役に立つ内容だと思う。もっと早くに読んで知っておきたかったと思う知識でもあった。
通常、投資は将来に向かって儲かるものにします。
しかし、住宅はどうでしょう。
購入した住宅を3年後、10年後に売却したときに、買った値段以上に売れるでしょうか?
答えは「NO」。ごく一部の特殊な立地を除いては、3000万円で購入したマンションが2000万円や1500万円でしか売れないことは、みなさんもご存知のはずです。
この切り口から考えるならば、「わざわざ価値が下がる資産」を「ローンを組んで購入する」ことがいかに投資としては考えられないことか、ご理解いただけると思うのです。(p.38)
専門家の間でも色々なことを言う人がいますが、日本の国がある以上、少なくとも私たちが負担したお金以上は、平均寿命をまっとうすれば年金はのちのち受け取れるのです。
どう理屈を並べて考えても、私自身は、国営でなおかつ国が2分の1も補助してくれる国民年金という制度は、日本の国がある限りお得だと思います。(p.155)