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若者から見れば、日本が破綻して、IMFが乗り込んで、公務員削減、既得権保護の補助金カット、年金の引き下げと支給開始年齢の引き上げなどの改革をして貰った方が、得だ。
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ここに書かれていることが、どこかの企業についてだったら、誰も気にも留めないだろう。かなりの部分を、本来は本筋とは関係のないはずのことが占める。曰く、天下り先の確保、ポストの位を上げる、業界から擦り寄ってきて挨拶してくれることが大事、など。改革のために本当に大事なことの前にこっちが優先されてしまう霞ヶ関の現実。
そして、僕が読んでいると、古賀さんは自分では相当良心的に霞ヶ関の改革に取り組もうとしていることは分かるけど、それでも天下りの問題などこだわりすぎなんじゃないかと思う。
それだけに、悲しい本だ。
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経産省キャリア官僚が公務員改革の舞台裏を描いたもの。独禁法で禁止されていた純粋持ち株会社の存在を認めた独禁法9条の改正に大きな役割を果たした人らしい。
実名で書かれているので覗き見趣味をちょっぴり満足させてくれるが、なぜこれほど売れているのかよく分からない内容。
・「一元化」と「一体化」は霞ヶ関言葉では違う。「幼保一元化」というのは文部省管轄の幼稚園と厚労省管轄の保育園を統合するということだが、「一体化」と最近では言い直されており、これは完全に一緒にするというわけではない、という意味になる。たとえば同じ建物の中に幼稚園と保育園が入っているようなケースでも「一体化」がなされたことになる。
永田町では「しっかりと」といったあまり意味のない表現でニュアンスを出すが、霞ヶ関ではどんな些細な表現にも意味がこめられている。「等」が入っていれば後で拡大解釈するための布石だし、「前向きに」は「やる」、「慎重に」は「やらない」という意味。
・国税庁というのは財務省にとってはきわめて重要な組織で、国税庁の査察権はどこにでもいちゃもんをつけて内部を探ることができる。
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霞ヶ関と永田町がどれだけ腐敗しているのか、とてもよくわかった。霞ヶ関改革なくして、他の改革は進まないのだろうと感じる。一般人の出来ることはほとんどないが、知らなくて良いということはない。若い世代ほど知るべ一冊。
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20万部(毎日新聞20110710)
38万部(新文化20110901)
著者は、経済産業省の現役幹部。4月に、独自の「東京電力の処理策」を発表して注目を集めるように。
本書は、もともとは一人の官僚の目からみた霞が関の内幕(政治家との関係含む)を明かす本として発刊予定だったものが、3・11以後に「序章 福島原発事故の裏で」が加筆され、1章以後にも修正が加えられたものと思われます。
「官僚」と呼ばれる人の思考と行動や、政策がどのようにつくられ、政治がそれにどう関与しているのか、などに興味がある人はぜひ!
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2011/07/07-07/17 今旬の経産省キャリア組の古賀茂明氏の著書 喫緊の課題「制度改革」と「日本の分水嶺」と「日本の危機 災害復興と原発事故」について語る。サンデルのいう「正義」がここにある。新渡戸稲造のいう「侍」がここにいる。三島由紀夫の「憂国の士」がここにいる。2011/07/17
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著者が経産省大臣官房付という閑職にほされた現役官僚という、もはや末期症状を呈する政と官の病根を詳述した話題の本だが、まさに実務家らしく具体性をもって語られるその内容は、いかにも同工異曲の重複が多く、ハードカバーでP381もの重装備にする必然は感じられない。
この程度の内容ならば、もっとしっかりと削り込んで、新書版にて出版したほうが、より多くの読者に触れてよかったのではないか。
-20110721
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これですべてではないだろうが、政治と官僚の世界が見えて、ああなるほど、と思った。
根回し、駆け引きの世界。今の管政権がお粗末な理由が納得できました。
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大久保利通から続く官僚制の、限界を超えた制度疲労が如実に描かれている。公務員制度改革・政治改革こそが日本の現状の打破には欠かせない、と強く認識。
ただ、官僚批判の視点は紋切り型(中にいる人の割にメディア的な言い分)。新自由主義的。渡辺喜美をはじめ「みんなの党」を褒めすぎなど、バイアスも散見される。
個人の妄想だが、筆者は経産省を追われた後にみんなの党から出馬するんじゃないかと思われる。
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現役官僚による実名での内部告発。そして著者自身だけでなく、現役の大臣や政治家、官僚の名前まで実名で公表している。
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現役の官僚が書いた本。現在の日本政治上の問題点が鋭く指摘されており、興味深かった。攻めの姿勢は重要だと痛感。
ただ、読後感はその内容もあり、あまりよくない。
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霞が関のすべてを敵に回し、すっかり有名になった現役官僚による憂国の書。もっとも、霞が関のダメっぷりについては、本書に書かれた具体例を読むまでもなくリアルに想像できることなので、「皆まで言わなくても…」って感じの読後感であった。著者の主張は正論なんだけど、その通りに国を変えることは無理でしょう。まあ、役人が合法的に焼け太りできるのは、ある意味、世の中が平和で秩序があることの象徴だし、戦前のように軍人の権限が強大になるよりはマシだと思う。
それはそうと、著者が主導して取り組み、大きな成果を挙げた独占禁止法の改正について、ドキュメンタリー仕立てで書かれた第七章は、プロジェクトXみたいで面白かった。著者が人並み外れて優秀な官僚であることが、この一節から窺い知れる。
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全体的に非常に勉強になりましたが、もっとも目から鱗だったのは、インフラビジネスについてです。
政府や霞が関が中心になって、「パッケージ型インフラ展開」を進めていますが、10年~20年のスパンで成果が出るようなものに対して、日本は組織力や協調性などで対応をしています。しかし、あまりにも長期過ぎて、失敗をしても責任を追求されないような行政の仕組みになっているのではないかと感じています。
また、筆者の経験上、こういった事業の判断に必要な決断力・俊敏性・行動力などについては、大企業よりオーナー経営の中小企業の方が優れているとのことです。
確かに、最近感じるのは、(企業ではありませんが)名古屋市のような大都市よりも人口の少ない都市の方が、先進的な行動を実施しやすく、行政の職員としてもやりがいは大きいのではないかということです。
私は、『名古屋市としても、ガンガン水ビジネスを推進すべき』という持論を持っていましたが、名古屋市の能力を冷静に分析し、ライバルとなる世界や他都市からの情報収集をしたうえで、長期的な判断すべきだなと思い直しました。
こういう方の貴重な経験や判断を今後も活かしてもらえればいい日本になるのではないかと思います。
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現役経産省官僚の暴露本として売れてる本。民主党の失敗、官僚制の誤謬など。マスコミを始め批判の対象となりがちな官僚たちだけれど、本当に優秀で死ぬほど働いている若く熱い人も話に聞く限り多いように思う。仕組みから変えて、正しい方向にその優秀さと熱意が向くような形になってほしい。政治主導とはいえ、官僚は唯々諾々と従う、もしくは従っているように見せて裏で工作するようなことではなく、他の官僚もオープンに意見を世に問いかける著者のような姿勢がもっとあっていいのかな?と思う。
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官僚の組織について知識が薄いため少し難解でした。古賀さんの日本を思う気持ちがひしひしと伝わり、折れない強い心には感心します。官僚の中にこのような人がいてくれて大変うれしく思うと同時にこういう人が多数派になってくることを期待します。