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モバイルインターネットの普及に伴い発展を遂げてきた、位置情報ビジネスについて記載された作品。日本において、根からのPCユーザと比較的ライトユーザであるモバイルユーザがおり、前者の後者批判がいわゆるガラケーという揶揄を生み出しているという分析は自身にとって新たな見地となった。今後の位置情報ビジネスの懸念として筆者は1.飽きさせない。2.プライバシーを挙げている。1.についてはゲーム性、SNSとして他人と共有するなどの機能をもたすことで対策する。2.については個人の裁量に委ねられることになるが、実名登録のSNSの台頭などから、ネットのモラルも向上しており今後は改善されると考えている。また、これらの事象より、相手の心を察するコミュニケーションスキルの向上が見込まれ、更なる行動を創出することになりことが考えられるため、本ビジネスは今後も注目に値すると筆者は考える。個人的な感想として、本書は現在あるサービスの仕組みや紹介など客観的事実を述べているのみであり、もっと分析や今後の課題などにフォーカスを当て読者に考えさせる内容であればよいと感じた。
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単なるビジネス解説書でなく、日米のモバイル文化の違いを肯定的にとらえるなど、深い考察が織り交ぜられている。
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携帯電話の位置情報(GPS)サービスの歴史から、発展までを、様々な事例を元に説明されている。
なかでも、「ガラケー」に対するwin-winの成り立ちなど、スマホにないコミュニケーションの手段として評価しているのが面白かった。
以下メモ
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位置情報サービスの歴史
基地局からの位置割り出し→PHSのサービスから
コロプラ事例
位置情報を通じて観光にも普及。
だが、ネットやモバイルのサービスとの提携やキャンペーンは理解も低い
→原因は担当者の年齢が高いこと。
実際に利用しないと理解が得にくい。
歴史、伝統⇔ITの相反するものを繋ぐ難しさ。
コロプラ+
位置情報サービスのプラットフォーム化
→多様なサービス、登録情報の一本化
コロプランテ
常連を育てる。
人のつながりを生み、評価へ繋げる。
ネット→リアル→人の流れ。
しろつく
スマートフォンの普及
場所を報告し合うことでコミュニケーションを活性させる。
課題
1.飽きへの対処
NFCを導入、クーポンなどを同時に付与したりという、リアル企業とコンテンツを連動。
コミュニケーションの軸を変える。(時間軸から位置軸に)
2.プライバシー
サービスの利用促進にはオープンなほうがいいが…
3.観光とご近所の間
それ以外の集客を欲する場との連携。
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位置情報ビジネスについての知識があまりによわかったので全体状況を俯瞰する為に購入。主要サービスの特徴などが紹介されていて1時間くらいで業界をスキャンするのには便利。
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ここ最近のはやりの位置情報サービス。
これまでの中身を知れたので勉強にはなったものの、
一読すればよいかな、という感じ。
○キーワード
「ジオメディア」「位置情報サービス」「「コロプラ」
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せっかくの位置情報サービスについての綿密な報告が、ガラパゴス支持で先を閉ざしてしまうのが残念。大震災について章を加えているだけに、それをふまえた書き直しをすれば、次につながったと思います。
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コロプラなど、地元の地下鉄の中吊りでもみかける位置ゲーなどの事例については知らない文化圏であっただけに興味深く読めた。第六章がスマートフォンに敵愾心を燃やしていて正味の話、萎えた。2008年ごろならともかく、2011年なのにな…。
尤もモバゲーやGree等が買収を通じ積極的に世界に出ているのが皮肉だ。
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GPS/位置情報サービスの経緯や現状をざっと把握するために読んだ。
発展経緯、サービスをざっと知れてよかった。
携帯文化圏の長所がまとめてあったので
自分にはない視点が、とても参考になった。
以下、メモ
▼1章 「位置ゲー」誕生【日本におけるGPSサービスの経緯】
本格的なGPS機能搭載前は、携帯電話がどこの基地局と接続しているかで大まかな位置情報を把握していた。
●1998年
NTTパーソナルが端末場所の把握(安心安全)を目的に「いまどこサービス」を提供
●2000年7月
基地局で位置情報を取得するサービスを「EZweb」上で提供。CDMA方式。その後、J-phoneが2000年「J-SkyStation」、ドコモが2001年「i-mode」などのサービスを提供
●2001年末
auの「C3001H」以降、一般的な携帯に本格的なGPS機能が搭載されるようになった。
●2003年
ナビタイムジャパンがauブランドからナビゲーションサービス「EZナビウォーク」を提供
●2003年頃
PHS携帯、愛称「あじぽん」によって位置ゲーが休息に発展。あじぽん・・・(パケット料金定額のデータ通信サービスが利用可能な携帯電話端末)
▼6章 ケータイ文化圏がもたらしているもの
【スマフォ人気とガラケー批判】
PC文化圏の人は携帯サイトに対する関心が引くかったため、
普段利用しているPC向けサービスが使いすいスマフォに飛びついた。
ガラケー批判は日本特有のポテンシャルを自ら放棄する危険がある。
ケータイ文化圏は自由度が低く、コンテンツにお金がかかる環境。
PC文化圏は広告ベースで無料のコンテンツが入手できる環境。
PC文化圏は「オープンだけど複雑で自己責任」だが
ケータイ文化圏は「制限されているが動線が整っていて利用しやすい」
という環境を生かして、モバイル・インターネットを成功させた。
スマフォの魅力の1つは、Appによる機能拡張
しかし現状ででは、アプリ収益構造はWin-Winではなくなりつつある。
→ 手塩にかけたAppと実験的なAppが同じ環境で扱われると埋没する危険が高い
→ コンテンツ価格のデフレスパイラルの蔓延に繋がる。
グーグルは「広告」アップルは「ハードウェア」がメイン収益源
「App」がメインビジネスではない
世界市場で高いシェアをもつ企業を称賛し、
日本独自の新しいものを生み出そうとすることを
悪しきものとする風潮は、完全な「思考停止」を招く。
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【コロプラ】
馬場氏が技術的興味で立ち上げたゲームサイト。
→ モバイル・インターネットに興味関心が高いマニア層からの寄付によって、法人化当初の資金を調達していた。
「コロカ」(コロプラ社が提携する店舗の名品逸品が描かれたカード)を集めるゲーム。
現地まで行き位置情報を登録し、規定金額以上の購買によって入手可能なカードも多く、
位置情報を活かしたコレクター魂をくすぐる位置ゲーで人気となった。
地方の老舗もコロプラによって売上が伸びていった��
最初の提携店は店主がコロプラの熱心なユーザーだった。
【コロカ導入に至った老舗店主の考え】
「客層」
店を訪れる地元の客層は、若い層も多いとはいえ、お年寄りも多く、顧客の高齢化という問題があった。
しかし、コロプラ利用者層は、主に30代前後であり、通常の客層より若く、
新たな若い世代に老舗の味、ひいは商品価値を知ってもらう効果が大きいとう点。
「回遊」
大磯には海水浴場発祥の地で、多くの観光名所がある。
古くから避暑地として人気もあり、食べ物もおいしい。海と山が隣接しており気候も温暖。
ポテンシャルを生かすため、コロプラをきっかけに店を訪れてもらい、
派生的に他の観光値を巡ってもらい、地域の活性化を図ろうという狙い。
また、コロプラ利用者は発信力をもった多く、ネットで商品の魅力を伝える要素となってくれるのではないかと予想。
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位置情報ビジネスの仕組みの説明が期待していたものと異なりました。
情報としては少し古くなったかなぁ。もう少し早く読んでいれば感想も変わったかもしれません。
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位置情報をどうビジネスに結びつけるか?
→位置情報コンテンツの要素は、ローカル、WINWIN、空気読み
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2011年の位置情報ビジネス本。
コロプラ、ケータイ国盗り合戦、しろつくのビジネスモデルがわかる。
ケータイからスマホに変わり始めた時期で、日本ではケータイによるインターネットビジネスが早くから普及し成功していたにも関わらず、ガラケー批判の風潮で日本発のものが世界一の大きな波に飲まれている、ということを憂いているのが印象に残った。
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カトさんの甲冑写真が載ってて吹いたw大枠は知ってるので15分くらいでさらっと読めました。コロプラ、国盗り、しろつく、forsquare、mixiチェックイン、ロケタッチなど、位置ゲーやチェックインサービスの概要と今後の可能性に言及。位置情報ビジネスの入門編というカンジですね。
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11/6/15
僕と100冊の本
コロニーな生活☆PLUS(コロプラ)、ケータイ国盗り合戦、しろつく、foursquare、ロケタッチ。それぞれの位置情報サービスについて、知っている人は知っているし、知らない人は全然知らない。
それというのも、それぞれガラケー文化圏、PC・スマホ文化圏のサービスとはっきり分かれているから。僕も、foursquare、ロケタッチは知っているけど、コロニーな生活☆PLUS(コロプラ)、ケータイ国盗り合戦、しろつくについては、テレビや雑誌でチラッと見たことがあるだけにすぎない。
しかし、本書を読むとその異常な盛り上がりぶりがわかります。
位置情報と携帯電話・モバイル機器を組み合わせたサービスの歴史は携帯にGPSがついた頃からありました。しかし、近年の盛り上がりを見せる位置情報サービスの特徴は観光や地方の小売店、伝統工芸品など、いわゆるリアルビジネスと融合していることにあります。
山梨の伝統工芸品のお店では、コロプラと提携することにより、売り上げが5倍に増えましたし、中にはJR九州とのタイアップで5カ月で6万7千人も動員したような大規模な提携もあります。
携帯のゲームで課金といえば、無料ユーザーより優位にゲームを進めるためのアイテムなどを購入するのが主流です。僕もゲームが好きでそれ自体を否定することはないですが、不毛といえば不毛ですよね。自戒をこめて。
しかし、この位置情報系のゲームでは実際に人が移動したり、現地でモノを購入することにより、サービス運用者以外の地方の企業も潤うことになります。ユーザーも家の中にいて、マウスや携帯のキーをポチポチやっているよりは健全でしょう。 画面の中で完結するより、移動した方が思い出や出会も増えるんじゃないかな。
新書らしく、まったく予備知識がない人でもそれぞれのサービスの仕組みがわかりますし、タイトルに「ビジネス」と銘打ってるだけあって、利用方法や仕組みのみならず、きちんとキャッシュポイントやビジネスモデルについても詳しく解説してあります。
僕のように、普段ほとんど通話のみにしか携帯電話を使わない人にとっては、「こんなことで世の中は盛り上がっていたのか!」とびっくりすることと思います。
本書によると、その市場規模に比べ注目度は驚くほど低いとのことですので、参入するなら狙い目かもですねー。