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レビュー 回送先:府中市立白糸台図書館
大澤真幸に対する評価は千差万別という印象を評者は抱いているのだが、本書もまたそうした好き嫌いを引き起こしそうな読後感を抱いている。
本書は政治思想の観点から見た近代日本のナショナリズムの変遷でも、歴史社会学から見た同じ観点でもない。単純化すれば文化現象の中においてナショナリズムがどのように作用してきたのかということについての分析本である。
もっとも、大澤自身はナショナリズム分析で注目されてきた存在なので、大枠の間違いは見当たらない。ソツなくこなしながらも分不相応なことは言わないその倫理観だけは評価の対象だろう、彼に絡もうとする知識人の胡散臭さと比較するならば。
なお、『コードギアス』とナショナリズムと絡めた部分はかつて似たような分析様式を行って上野俊哉から『紅のメタルスーツ』において「「虚構/現実」の共犯関係を語るならば、当然触れるべきはずの作品や出来事を見事に回避したままだ」と批判されていることを再度繰り返していると思うのは評者だけだろうか。
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世界におけるナショナリズムの成立の過程、
明治日本のナショナリズムの発生から昭和のウルトラナショナリズムに至るまで
靖国神社とは
若者の保守化について
文系の学問はとかく哲学に突入してしまうのでよくわからない、といったところが正直なところ。
ナショナリズムの成立条件のネーションのくだりが参考になった。
あと、8月15日を終戦の日としているのは日本だけであり、この日にすることで敗戦の日を終戦の日に摩り替えてるという裏の事情が見えた。
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ナショナリズムという謎◆ナショナリズムからウルトラナショナリズムへ◆「靖国問題」と歴史認識◆〈山人〉と〈客人〉◆現代日本の若者の保守化?
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私に語彙力がないのですが、言葉が難しすぎて理解できない所が多かった。何度か読み返すと意味が分かるけれど、きりがない。ただ内容に関しては面白かった。無名戦士の墓碑やA級戦犯、アニメの話が絡んできたりするところなどは面白かった。考えが深くなった気がした。でも、やはり一文は長く分かりにくいし結局何が言いたいか分からず終わる所も多々あった気がした。