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あぁもう素晴らしい。奥田英朗、やっぱ大好き!
「家日和」の続編かと思っていたが、タイトルの通り「我が家」にある「問題」が、離婚だお荷物社員だ実家との関係だ、などと、意外と重たい。
そして全編、解決しない。
なのでこれは「こうあるべき」と提示してくれる本でなく、ただ読み手の気持ちを癒す効果しか無いのだ…
…だけどこの癒し効果、並大抵ではありません。
6篇全て素晴らしいですが、特に「ハズバンド」「夫とUFO」「妻とマラソン」の夫婦愛がもうたまらなく好きです。
決して押し付けない、軽くないのに可愛らしいストーリーが、もう、大好きです!奥田さーん!!
傑作です、買って損なし
『椅子取りゲームに負けたからと言って、しあわせまで奪われるわけではない。キミが大きくなったときに望むことは、冗談が通じること、諦められること、2つだけです――』
『爆発したっていいのに。会社がなんだ。いざとなれば、なにをしたって生きていける。妻はそのための存在ではないのか』
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タイトルとあらすじをきいた時、『家族日和』を思い出しました。
こういう短篇集、奥田さんっぽくて好きですね。
家族にそれぞれ問題はあって、他人がみるとくだらないことかもしれない。
だけどそれって、当の本人達には大問題だったり
はたから見るととーーーっても辛い環境にみえるんだけど
その家族は前向きに毎日を過ごしてたり。
どの作品も最終ページで問題が解決したり結論がでたりしないけど、
それも日常なんですよね。
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ありふれた、ささやかでも当人には深刻な問題に立ち向かう家族の話。
いずれも最初の一行が簡潔かつ明確で読後感共々爽快。
【図書館・初読・8/3読了】
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奥田作品のディテールの作り込みとか伊良部みたいな強烈キャラ、大好きなんだけど、本作はセルフカバーな感じでちょっと残念でした…。これまでのこってり感に比べれば、全体的にすまし汁みたいな、よく味わうといい出汁でてるよ的作品が多かった。UFOの話しみたいに、ちょっと飛ばしてもらった方が読み手としては気持ちがいい。終わりなき日常の延長を見せられてる感じがした。家の責任とか、夫婦の機微とかそういうのにまだ無関係だったり、もう過去の話しだったり、って人にはとても面白いのかな。渦中な環境の中ではとっても薄味。“ジュンペイ”もいまひとつだったので、次おねがいします!
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奥田さんそのもの。お決まりな内容だし、話の流れ。
でも、読み出すと止まらない。結論がスパッと出ないところがいいのかもしれない。
気軽に読めていい。
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「家日和」が好きなので買ってみた。奥田さんの本は伊良部シリーズとかも元気になれて好きだけど、やっぱこうゆう家族の話があったかくていい。さらっと進んでくけど、すごく丁寧で「こういう気持ちあるよなー」ってたくさん共感できた。
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よくあるオムニバス映画のような短編集。(家族編)。
「いるいるこういう人!」という感想を狙ったであろう話、最後は愛だよねという定番モノ、人生なんてこんなもの的なおはなしまで。色々だけど、イマイチ心に何も残らない。登場人物がプレーン味過ぎて楽しくなかったせいだ。台詞も普通過ぎて味気ない。リアルと言えばリアルなのだろう。でも、物語、小説って感じではなかった。正直、私はこの本はあまり好きではない。
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TSUTAYAで見て何となく購入。
「夫とUFO」は特に突拍子ないな、と思ってたけど
背景にはどこの家族にでも起こりうる、自分自身も会社で
よく目の当たりにする問題があった。
私たち夫婦はどうかな?
と、ふと夫を愛おしく感じた
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日常生活を題材にしているが故のリアリティと、他人の家を盗み見ているという背徳感のようなものとで、6個すべての短編でとんでもなく引き込まれる!!!
結婚前に読んで良かったっていう気持ちと、結婚前に読むんじゃなかったっていう気持ちが半々ぐらい。
フィクションはミステリばっかり読んでたけど、こういうのも良いなと思えた。
同著者の『家日和』もぜひ読もう。
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家族の微妙な問題を面白可笑しくそして少し切なくほろ苦く、読んだあとにはあったかくなる短編集。
ちょっとした問題なんだけど本人にとっては切実で悩ましい問題の数々。
新婚なのに帰りたくない夫、夫が仕事ができないことに気づいた妻、UFOを見たと言い出す夫。
どの作品も面白かったんですが個人的には両親が離婚を考えていることに気づいてしまった絵里の話しの「絵里のエイプリル」と妻がマラソンにはまる「妻とマラソン」が好きですね。
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平成の家族小説シリーズ第2弾!
完璧すぎる妻のおかげで帰宅拒否症になった夫。両親が離婚するらしいと気づいてしまった娘。里帰りのしきたりに戸惑う新婚夫婦。誰の家にもきっとある、ささやかだけれど悩ましい6つのドラマ。
1 甘い生活?
2 ハズバンド
3 絵里のエイプリル
4 夫とUFO
5 里帰り
6 妻とマラソン
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こういう見方って、奥田氏ッぽい。
あるある、とうなずくこと数回、中でも、アルミの弁当箱を買って、弁当作りに目覚める妻の姿には、
自分を見た気が・・・した。
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家族に関する短編集。どこにでもありそうな普通の家族の悩みや問題を主人公の心情を描きながら展開していく。新婚の二人のあり方を描く「甘い生活?」はお互い相手のことを思うあまり・・・という感じでほほえましい。「ハズバンド」や「絵里のエイプリル」などはよくある話の展開で、読みながらどんでん返しがあるのではないかと思ってしまった。ちょっと普通すぎた。「里帰り」はクールな都会的夫婦でありながら、実家に帰ると昔ながらの婿、嫁を演じる。しかしそれがほほえましい。実際のところ現実では毎年2回も遠方のそれぞれの実家を訪れることは「ありえない」だろうが、まだ新婚の2人にとってこの行事は嫌なことではなく、相手の知られざる一面を知り惚れ直すという展開。どれもほのぼのして誰でも自分に投影できる作品。
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大切な人が亡くなってしまうとか大病になってしまうとか、
サスペンス的なドキドキワクワクとか、
そういったものは一切ないのに、
日常を切り取っているだけのはずなのに、
ぐっと心を掴まれた。
そして、どの短編もお話しの締め方が
とても好きです。
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様々な夫婦の問題を、夫や妻、子供達といった視線から描いた短編6編。「家日和」とよく似ています。飛び抜けた1編というのはないのですけれど、どれも読後感爽やかです。