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図書館で、東野圭吾を探していてすぐ近くにあった、という理由で借りたものの、文章に引き込まれ、あっという間に読了。
中学生の生きている範囲は狭いけれど、たくさん悩みを抱えている。それを分かち合えて、一緒にいられるのが仲間であり、その日々が青春っていうのかな。
他の作品も読んでみよう。
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色々と悩む中学生の内面を描いた青春小説。何か目標に向かって突き進むというのではなく、日々いろんなことに悩みながら成長することが書かれている。自分を振り返るとこの時期は自分がどんな風にふるまえばいいか色々と悩みながら試すことが多かった気がする。色々な登場人物それぞれに当時の自分がかぶり少し昔の気持ちを思い出しました。
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俺たちの世代、俺たちの中学校でもそうやった。
真面目な中学生ってのは3年間クラブに属して、その活動と勉強に専念しておけば、問題を起こさず真面目に(教師が操り易いように)育つ、みたいな考え方。
で、結局俺らんとこは、不良どもが爆発して腐ったりんごの方程式的な事件を起こしてしまうというオチがつくのだが…
スポーツに専念できるヤツはいい、勉強に専念できるヤツはいい、趣味に専念できるヤツはいい…、グレきれるヤツもまぁよい。でも、そのどれでもないヤツって多分いっぱいおるはずで。企業ですら終身雇用を過去の遺物と切って捨てるこのご時勢に、「一つことに一意専心人生を捧げろ」的な教育がいかにナンセンスかはちょっと考えてみれば分かる。世の中には選択肢はいっぱいあって、目標を挫折した人や目標をみつけられずに漂ってる人に「見聞を広めるようにもがくのもいいもんだよ」と教える教育だってあっていいはずじゃないのか、と思う。
はらだみずきというとサッカー小説のイメージが先にたつので、この本もどうせサッカー小説になっていくのだろうなと思って読んだのだけど…、予想が良い方向に外れた。漂っている若いもんが、いかに漂っているかそこに主題をおいた小説。漂っていたって、友情も恋もスポーツもケンカも煩悶もしっかり謳歌してる登場人物たちへの親近感が読んでいて心地よい。
「自分っていうのは、それまでのすべての自分の経験の堆積なんだよ。自分の経験したことがひとつ残らず塵のように積もって、今の自分を作っている。そういう意味では、その人にとって必要のなかった経験なんて何一つない。それはね、望もうが、望むまいが……。過ぎたことだけが自分の中に残るんだよ」
おっさんとなっている主人公も俺もみんなそれはそうなんであって、一意専心何事かを成し遂げてきた人たちの自分に比べたら、しょーもないもんが積もり積もってるのかもしれないが、それでもしょーもないもんなりに塵も積もれば俺になる。そして明日からも俺は塵を積もらせ続けて、成長じゃないかもしれないが、少しずつ自分自身を変化させて行きたいと思う。
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「ボーイズ•ボーイズ」は23歳のドン•コスカレリー監督の作品だったんだ。自分もこの映画を観て泣けなしのお金でスケボーを買った。スケボーを二つ並べて坂道を滑り降りるのは固い友情の証みたいで、真似したかったからだ。2歳年上のはらだみずきのこの小説は、自分にとってはスゴくリアル。部活に嫌気がさしていた時期も重なってたからかな。熱くなれることがわからなくてイライラしてたな。
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なかなか友だちややりたいことを見つけられない息子を見守りながら自分の中学生のころを振り返る
何十年前だろう
昔っぽい(校内暴力とか出てくる不良の生態やドラマの名前が)
部活になじめず
居場所がないと引け目を感じながら
仲間と楽しい帰宅部ライフを送る
自分でもどうしようもない気持ちが中学生のリアル
でも大人っぽい
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子供をもつ大人となった主人公が、中学時代の3年間を回想するストーリー。タイトルを見て、青春もの独特の楽しく、勢いのあるイメージをして読み始めました。直樹をはじめ、部活に打ち込めず帰宅部となった、カナブン、ウメ、テツガクの4人。友情、挫折、恋、ケンカ、後悔、別れ。一年ごとにちょっとずつ成長していく皆の青春はもちろん楽しい時もありつつも、読み終わってみると少しのほろ苦さとリアリティの感じさせる青春小説でした。
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帰宅部だと、熱い青春群像は難しそうだなぁと思いつつ読み始めました。
暴力的な要素や暗い背景に
こういった局面からせめるしかないのだと限界を感じていたのは事実かな。
息子と向き合うというよりは回想録に終始していた物語。スケートボードのくだりがとても切なかった。
テツガクくんの存在はとてもスパイスになっていたし、村瀬さんの存在は肝だったね。そう思って物語読み返してみるとまた違った世界がみえてきたりも。
読書の醍醐味なのかな。
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過去の自分の選択が今の私を作っているんだと思うと苦い経験も大事にしたくなりました。
男の子の青春もいいですね。
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中学生に上がった、
苗字で揶揄われることが多いヤギ
母子家庭で育ったカナブン
祖父と二人暮らしのテツガク。
一度はそれぞれ部活に入るが、部を辞め帰宅部になり・・・。
読んだ年齢が悪かったんでしょうね。
青少年コーナーにある本は青少年と呼ばれる年齢で読むべきでした(もう遅いですが)。
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中学生の男の子、帰宅部の子供達の青春ストーリー。小学生の父である主人公が、自分の中学時代を思い出す。
男の子を持つ父親として、また自らの青春時代を思い出し、引き込まれてしまいました。
以下あらすじ(巻末より)
まっすぐ家に帰って何が悪い!入部した野球部に馴染めない直樹。喧嘩早くクラスで浮いた存在のカナブン。いじめられっ子のテツガク。学校にも家にも居場所のない3人が、共に過ごしたかけがえのない時間。喧嘩、初恋、友情、そして別れ…。帰宅部にだって汗と涙の青春はあるのだ。「10年に一冊の傑作青春小説」と評された、はみだし者達の物語。
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『その時僕は、多分自分で決めたのだと思う。人と同じであることにしがみつくのではなく、今いる場所ではないどこか別の世界を求めることを。かっこ悪くても、ひっくり返っても、もがきながら、もう一度カナブンのように起き上がり、飛び立とうと…』
人の目を気にせず、自分の好きなように生きることはとても難しいことです。周囲の人々に「お前は愚かだ」と冷たい目線を向けてくることもある。楽しいことばかりではない。それでも"帰宅部"の彼らの日常はとても生き生きしているように見えます。(暴力的な喧嘩などの悪事を称賛してるわけじゃないけど(汗))
彼らの日常は先ほど述べたように楽しいことばかりではなく、野球部との確執、金崎(カナブン)の母と姉とのいざこざ、小島(テツガク)が街からいなくなること…主人公・矢木が、カナブンを助けなかったこと……
主人公の矢木は、カナブンを助けなかったことで、自分を責め、変わりたいと思うようになったり…
輝かしくて誰かに誇りたい青春も、暗く重たい青春も、『過ぎたことだけが、自分の中に残る』そうして『今の自分を作っている』『過去は変えられない。全ての行為は連鎖している。』
それでも、『今の自分は、自分の先端に立っている自分』で、『どの道を選ぶこともできる』
この本には生き方のようなものを教えられた気がします。どんな過去でも、それが"今"だった時は必ずあって、どんな結末になるかわからない"今"をがむしゃらに、それこそ"カナブン"のように生きてきたことが僕にもあったことを思い出しました。
大人になっていくにつれ、過去をただ単に過ぎ去ったものと冷たい眼差しで一瞥して、それで終わってしまう自分がいたことにも気づかされました。
矢木のように、今の自分を作り上げてきた自分の過去たちを振り返り、あの頃と今を行きつ戻りつしながら未来に向き合っていきたい、綺麗事なのかもしれないけれど、器用に生きることができないから、カナブンみたいにかっこ悪い自分を受け入れて、飛び立とうと頑張れる人生を送りたいものだなぁ、と思いました。
あー、あと『出会うタイミングが観る者の人生と共鳴しなければ、案外味気ないものなのかもしれない』とありますが、高校の部活などの青春の思い出から遠ざかるほど味気ないものになるのかもしれないですね〜…
20代のうちに読むと一番良さそうかなぁ?でもいろんな人に読んで欲しい作品です!
※『』は本書からの引用
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胸がアツい。
中学時代の、苦くて切ない思い出が蘇ってくる。
キラキラ輝く青春とは違う、でも確かな青春が心を揺さぶる。
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帰宅部の僕らにも青春はたしかにあった…
直樹・カナブン・テツガク・ウメ
4人の中学生のほろ苦い三年間を、家庭を持ち小学生の息子がいる直樹が振り返る物語。
たぶんわたしの時代と同じかな?
何かしら部活に入るのが決められて、辞めると白い目で見られ、帰宅部だというだけで先生から目を付けられた時代笑
ラスト近くで高校生になった直樹が中学の時を振り返る場面にちょっとウルっ(T . T)
20代で気づいたあの頃の事、子供を持った今の気持ち…ラストの語りも良かった。゚(゚´Д`゚)゚。
自分の中学時代はどうだった?
自分の子供の頃を忘れて子供に理想を押し付けてないですか?
あの頃を思い出させてくれる作品です!
おじさんになった今読んで欲しい一冊です(^ ^)
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小学校の頃から、名前をネタにからかわれ続けていた矢木直樹は、中学でもからかい続けてきたカナブンの前で、同じくからかってきた友人のウメの顔面を殴ったところから彼らとの友情が芽生える。野球部に馴染めなかった直樹は、カナブン、ウメ、そしてテツガクという4人で、中学の放課後にしかできないことを探し始める。
現代の親世代が中学だった1980年頃の回顧もの。現代の子供世代である息子が学校に馴染めなかったところから、自分の過去を思い出すという、割とよくあるタイプのストーリーだ。
運動はできるが仲間と馴染めない主人公、喧嘩っ早くて落ちこぼれの少年、成績もよく恵まれた環境で映画監督を夢見る少年、そして飛び抜けたなにかはないが、なんとなくうまくやる少年の4人で、1980年らしい形での青春を謳歌する。
漫画やアニメであれば、そこから恋愛に発展するものだが、それもほとんど無いあたりがリアルなところであろう。
写真部から8ミリ映画、そのきっかけとなったみんなで見た映画など、モチベーションは十分なのに、うまく行かない消化不良感も逆に良い作品だ。
ただ、よくある構図といえばそうかな。