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オーディブルで
ミス・マープル最初の事件。
初めて読むと思う。それかはるか昔に読んで忘れてるか。
マープルとご近所さんたちは本当に近所に住んでいるんだな!と驚く。隣同士とか、一軒先、二軒先、とか。実際の想定距離はどれくらいなんだろう。
クレメント牧師の若い妻、グリゼルダは夫が思うよりずっとかしこく、自分のしあわせを自分でちゃんと選び取っているようだ。夫が夫自身の規範に反しても妻の魅力に抗えずにいることを知っている。
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『鏡は横にひび割れて』を読んだところ、過去作に登場したであろう人やモノがたくさん出てきたので、これは最初から読もうと決意。マープルシリーズとしては4冊目になります。
『火曜クラブ』を読んだ時に、「セント・ミアリ・ミード村、なんて恐ろしい場所……」と震えたのですが、今作でそれがよくわかりました。しかし、田舎の人間にはゴシップしか楽しみがないというのは万国共通なのでしょうか。うちの田舎にそっくりです。これが「人間性の問題」ということか。
妙に愛嬌のあるクレメント牧師の語りに和みもするものの、村の人物が多く、誰がどんな性格で何を目撃していたかを把握するのが難しくて、なかなかページが進みませんでした……。そういった点では、再読の方がもっと楽しめそうですね。
今まさにマープルシリーズを発表順に読んでいる私ですが、これから読み進めるという方には『予告殺人』からオススメしたいところ。あちらに比べると、こちらは展開がややのんびりに感じました。でも、「最初期のマープルさんはこんな感じに見られていたのか〜」といった楽しみ方ができました。
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嫌われ者の老大佐が静かな田舎町の牧師館で殺されるところから始まるミス・マープル初登場の作品。
物語は牧師館の主であるクレメント牧師視点で語られ、村のあらゆる人物たちの人間性と置かれた状況から「だれが大佐を殺したのか」を推理していく。
結局犯人はローレンス青年と大佐の妻アンであったが、最初に自首した二人が実は真犯人であったというのはよくありそうでなさそうな展開だ。犯人が偽の自首をすることで完璧なアリバイを確保し二度と疑われることがないよう好印象に振る舞うのは、実は現実によくあることで、珍しいのは彼らが殺人犯とその恋人であった点だ。
レティスは母と海外で静かに暮らすが、デニスはやはり船乗りになるのだろうか。そして気になるのはグリゼルダが宣言通り良妻賢母となるのか否か。きっと彼女は誰もが慕う牧師様の美しく慈愛に満ちた妻となるのだろう。
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初めてのアガサ・クリスティー作品でしたが、これほど有名で永く愛されている理由が一冊でわかる事に、まず感動しました!
小さな村で起こった殺人事件をベースに村社会あるあるや人々の特徴などが、現代とあまり変わらない様子なので読んでいて古さを感じませんでした!
警察以外の推理好きが紐解いていく様は名探偵コナンを連想してしまい、余計読みやすかったです!
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どこかで聞いたことがあるトリックではあったけれど、それはむしろ逆で、この作品からありとあらゆるミステリーにオマージュされていったのだなと感じた。
疑いの晴れた人間は確かに誰も疑わない、その心理をついてトリックに用いたのはさすがアガサクリスティだなと思わせられるし、いい意味での裏切りが好きなので、謎の婦人が被害者の一人娘の母親というオチに「あ、そういうことか〜」と思わせられた。古典的じゃなくてここから始まっていったんだと思いながら読むと本当に感慨深いし、こんな奇抜な筋書きを次々思いつくアガサクリスティは本当にすごいと思う。
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クリスティのミス・マープルシリーズ第一弾。
ポアロは映画などで何となく触れたことがあるが、ミス・マープルは本当に初めて。マープルのシリーズにも良作があるらしく、それを読むためだけに一作目を手に取った。
語り手は牧師。その牧師の家でセント・メアリ・ミード村一の嫌われ者が殺される。意外なことに犯人はすぐに自白するが。。。
思った以上にマープルが出て来ず、あれっという感じ。語り手がマープルの隣人というだけで、ある意味村人Aから見た事件、という体裁だから非常に淡白にストーリーは進む。クリスティらしい、適度に退屈で、適度に意外な犯人。当たりハズレもなく、シリーズの一作目としてはある意味普通すぎるのではないか。
何となく、語り手によって面白さが変わりそうなシリーズだと思った。