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礼の仕事が便利屋みたいだったので、ついつい「まほろ駅前多田便利軒」的なものを思い浮かべてしまったのがいけなかった。元レスキューのバイト青年、朝陽と一緒に仕事をすることになった礼。この二人の仕事先が廃墟となった資産家の別荘で「出る」と噂アリなんですね。実際ナニカが出てたので心霊モノかと思ったら、そうでもなく。
それよりもバイトの寡黙青年朝陽の重い過去が気になったりします。朝陽のことを憎からず思っていた礼は、彼の過去を知り放っておけず、頼まれてもいないのにお節介にも首を突っ込んでしまうことになります。
え?これは犯人追求の事件モノなの?と思いつつ読み進むと、礼の命に関わるような事態になっていって、ほんとにどうなっちゃうの?とびっくり…
いや、いくら相手が好きでもそこまでやる?と思ってしまいました。しかも、朝陽って最強にわかりにくい性格です。恋人同士になるのかと思ったら、勝手に引いてしまうし。あそこまで反応無いのが礼は悔しかったんでしょうか。妙な負けん気を発揮して自分には何の得にもならない事件を一人で解明しようとします。
でも、命かけて頑張るほど朝陽って男が魅力的かどうか、今ひとつ伝わりにくかった気がするんですが。
ストーリーもひとつひとつの事件は興味を引くけど、話がいろいろな方向へ飛んでしまうので散漫な印象しかなかったのが残念。どれかひとつにポイント絞ってほしかった。