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復刊ドットコムの広告にうっかり釣られて購入y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
話の内容はもちろんすべて知っているし(岩波で持っているし)、シュヴァンクマイエルの作品もちらほら見てはいるので、ある程度の予想はつけているつもり、だったけれど。
……うん、怖い。挿絵が気持ち悪い。
チェコの御伽噺の古い挿絵と、日本の妖怪画(多分、これ買った人だったら見覚えのあるメジャーなものばかり。出展すべて言うことができるレベル)のコラージュなのだが、小泉八雲の愛した―――かつて、江戸の町がそうであったのであろう、
「誰そ彼どき」と「彼は誰どき」に、交じり合うほどに近く存在している「向こう側」と「こちら側」
の世界が見事に表現されていて―――爾来、こんな白昼に見えるものではないはずなのに、日光の下で正体を暴かれてしまったような、コラージュされた妖怪たちの姿が、ただひたすらに気持ち悪い。
もっと言うのであれば、それは確かに人間が自分の中に秘めている「妖怪」の本性を暴かれてもいるようで、そのためにこれほどまでの不快感を覚えるのかもしれない。と、思った。
いや、面白い本なのですけれどね。読み応えも充分あるのですが、しかし気持ち悪い……。
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怪談はあらためて読むとやっぱり恐いですね。ヤン・シュヴァンクマイエルのコラージュで一層恐いです。坊さんは葬式に出かけるだけでなく化け物への理解があって常に心強い存在です
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おどろおどしい話がたくさんでてくるのかな、と思っていたら、ろくろ首もにょろにょろ伸びないし、耳なし芳一にしたってサラッと終わっていた。ましてや夢窓国士が登場したり、含蓄のある話や、夢のある話まで。昔の日本の風土が良くわかる、読みやすい文体で楽しめました。挿絵は狙い過ぎていて外している感じがした。やはり日本人が描いた方が良かったのでは?
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勤務先にて。
底本は平井呈一訳のものなので目新しいものは無いが、ヤン・シュバイクマイエルによるコラージュの挿絵が一層の異界を引き立てているのが興味深い。
日本人の既存の怪談のイメージを覆すのではなかろうか。
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何度も読んだラフカディオハーンの、かの有名な『怪談』と、シュヴァンクマイエルの作品がタッグを組んだら、それはもうカオスでシュールな世界に引きずり込まれる事間違いなしです。
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図書館
日本の怪談に欧米テイストの挿絵+日本の妖怪画のコラージュ。
不思議な感覚ですね。
絵だけみて文章はきちんと読んでないのでこれから読みます。。。
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この発想はなかった。
シュヴァンクマイエルの展覧会で原画を見た時は、単純に外国の挿絵と日本の妖怪画のコラージュという組合せの妙に感心しただけだったけれど、実際物語の中に出てきた挿絵を眺めてみると不思議な化学反応が起きていて、(よくわからない部分もあったが、)「挿絵はシュヴァンクマイエルのコラージュ以外には考えられない」というくらいハマっているように思われる部分もあって非常に面白かった。
ラフカディオ・ハーンが見た日本とシュヴァンクマイエルが見た日本の世界に紛れ込んでしまったような、一種不思議で楽しい気持ちになった。
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ラフカディオ・ハーンの有名な怪談にヤン・シュヴァンクマイエルのさし絵。日本語訳は平井呈一。完璧!
シュヴァンクマイエルのさし絵は日本の妖怪絵に西洋のモンスターをコラージュしたもの。コラージュのセンスはさすがで、怪談にうってつけの気味悪さを醸し出してました。怪談自体は何度も読んでいる話ばかりでしたが、コラージュがある事によって少し違った感じに。
こういうのは図書館じゃなくて自分で買ってコレクションするものだなーと思いました。
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。 「怪談」とシュバンクマイエル。 なんという取り合わせかと思いましたが、これはたいへん気に入りました。 絵の背景や人物はたぶん近代西洋のイラストレーションで、そこに日本の妖怪が奇妙に切り抜かれて姿を見せます。 物語とは相当ずれています。 ずれていますが、コラージュ特有の不条理なズレを持つ絵はパラレルな世界のようにずれを温存したまま物語に重なってしまいます。 別の言い方だと、和の器に東欧の料理を盛り付け、だけど食べてみたら隠れていた日本的な、たとえば杉か檜のような香が立ちあがってくる一皿。 美味です。
大判画集のおもむきなのですが、もちろん平井 呈一さんの翻訳も、わかりやすくかつ古い言葉の格を大事にしている感があっていい。 図書館で借りたのですが、返すのが惜しいほどでした。 やっぱり買ってしまおうかな。
ところで、「オトラントの城」で「シュバンクマイエル風の動画」と書いたのですが、あれはやっぱりシュバンクマイエル作品でした。
こちらにあります。 → https://www.nicovideo.jp/watch/sm14808444
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小泉八雲の「怪談」に、ヤン・シュヴァンクマイエルの挿画。いったいなんという組み合わせだ! しかもこの画のベースって、どう見てもアンティークな雰囲気の西洋画なんですよね。そこに思いっきり和物の妖怪画をコラージュって、あまりにとんでもない。常人には思いつかない組み合わせです。
でもこれがほどよく不気味なんですよね。ベースとなっている絵自体も謎めいていて、想像力を刺激されました。物語も画も、じっくり楽しみたい一冊です。
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ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の「怪談」に、チェコの人形アニメ作家ヤン・シュヴァンクマイエルが挿絵を描いた大型本である。「怪談」は多くの人が「耳なし芳一」や「雪女」などの話をご存じかと思うが、翻訳で良いのでラフカディオ・ハーンの原文をぜひ読んでほしい。文章が見事で、内容は詩的でさえある。ただし、平井呈一の訳が古い(初出は1950年)のとヤン・シュヴァンクマイエルの挿絵(シュールな貼り絵)が全く内容に合っていないのが残念だ。