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あいさつ、言葉づかいからはじまって、レストラン、結婚式、病院などの場面に応じたマナーを、左ページに日本語、右ページに英語で紹介したもの。
「人前でうがいをするのは失礼です」、「ディナーパーティーには数分遅れて行きましょう」、「タクシーのドアを閉めるのを忘れずに」など、日常生活の様々な場面で、日本人がうっかりやってしまいがち(やり損ねてしまいがち)なあれこれを紹介しており、特にある程度の期間を英米で過ごそうとしている人は一読すると、確認の意味でも役に立つ。
「名刺は片手で渡す」、「『家族』は2世代だけ」、「3種類の握手("the dead-fish shake," "the macho shake," "the water-pump shake")」などは面白かった。ただ、あまりにも一般的で基本的な事項ばかりなので、読み物としては面白くはない。また、「日本人が誤解しやすい」というタイトルから分かる通り、アメリカ人の著者が日本人のしがちなおかしなところを指摘する、という形で書かれており、これだけの分量でひたすら日本人がいかに変に思われるか、ということを解説されると、そういう本だとは分かっていても、あまり良い気がしない。まえがきにも書かれているような、日本と英米の文化が対等、というたてまえで書くとすれば、日本人著者が「英米人が誤解しやすい日本生活マナー」も紹介して、それで2人の著者による1冊の本とした方が、読み物としては面白いのではないかと思った。(12/03/20)