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紙の本
汪兆銘の「国民政府」。
2011/06/21 22:29
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題には「新国民運動」と銘打っているが、内容には汪兆銘政権の国民党といった珍しいテーマもある。
盧溝橋事件の後、日本軍占領下に成立した臨時・維新両政権は北京政府時代の国旗・国歌を復活させたが、汪兆銘政権は昭和15年に成立した際に「国民政府の南京還都」と称したように国旗・国歌から政権の組織まで国民政府に類似している。汪兆銘政権を論じた本は少ないので、汪政権の内面を描いたのは貴重な本である。汪兆銘が「最高領袖」、「軍事委員会委員長」と呼ばれていたそうだ。これは蒋介石総統に対する敬称だ。
汪兆銘政権の国民動員を論じた箇所で日本の植民地だった朝鮮・台湾の徴兵制と絡めているが、「満洲帝国」には汪政権にはなかった徴兵制や勤労奉仕制度があったので、「満洲帝国」の方がいいのでは、と思った。
汪兆銘は軍人出身ではなく、軍に基盤がなかったので、彼と彼の一派が国民政府から離脱した際に政権基盤が築けず、日本軍占領地に彼等が日本の「傀儡」と忌み嫌っていた臨時・維新両政権と合作する形で「国民政府」を樹立する事になったが、汪政権には国民政府から帰順したり日本軍の捕虜になってから編入された将兵で編成された軍があった。写真で見る限り汪政権軍は国府軍と類似した軍装で、国府軍とは殆ど戦わなかったという。汪政権軍も取り上げるに足る存在だろう。
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