投稿元:
レビューを見る
Pythonやpygameの使い方だけにとどまらず、線形補間やベクトル、行列等ゲームを作る上で役に立つアルゴリズム等を學べ、さらにはOpenGLにまで触れているので、OpenGLというと専門書が高額な中、pygameと共に扱いながら學べるのでOpenGLの初めの一歩としても役立ちました。
OpenGLは3Dグラフィックスのライブラリで、ユーザーは用意された命令を駆使するだけで3Dグラフィックを描画できますが、本書ではOpenGLに頼らない、自前でソフトウェア処理を書いて動かすという章もあるので、3Dグラフィックスがどういうアルゴリズムで描画されているのか、内部の仕組みを知れて大変感動しました。
また、ベクトルや行列等はいつどこで使うのか実感に乏しく、数学という机上の論理だけではいまいち理解に及んでいなかったものが、実際にゲームのアルゴリズムとして活用することでやっと実のあるものとして感じることができ、数学の便利さと強力さに感服しました。
というわけで本書は、腕利きの人の間ではもはや当たり前の知識であるのでしょうが、まったく無知蒙昧な自分とっては多いに啓蒙され、ヒントになった本でした。
100点満点中100点ではなく、5点満点で100点を上げたい本です。星5つでは足りません。
本書を執筆し、さらにはゲーム用のライブラリまで時間を割いて作ってくださった原著者のWill McGugan氏には心から感謝を申し上げます。
本書で作った成果物を動画として上げておいたので本書に興味がある方は御覧ください。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm16799796