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無駄を省き、評価システムを改善すれば、日本は良くなる。官僚のみならず、会社や学校、非営利団体に至るまで、組織と呼ばれる全てのものがそうだろう。小さな商店街の書店でも、この本がベストセラーになっていたのは、そういった人々の思いがあるのではないだろうか。
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やっぱり官僚に関する本は官僚をぼろくそに書いてる方がすっきりしてくる。
加賀さんは改革案を色々書いてるけど、まあまず無理だろうなあ。
案はすばらしいとは思うが、しょせん机上のなんとか。
官僚は、力のない者がどんなにうまく書いても絵に描いた餅としか思うまい。
ダイナミックなことが日本を襲わない限り現状維持でしょう。
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恐るべきセクショナリズム。
天下り先を作ることが評価につながるシステムでは、話にならないね。
もともと著者の別の本を読む前哨戦で読んだ本なので、
特に深い感想はなし。
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改革派として定評があるらしいが?
なんだか思慮が浅い,上辺だけの知識しかない人の著作としか思えない。
発送電分離は借り物の知恵だから,実現できなかったのだろうし,そもそも日本には合わないシステムであることが分かっていないし。
菅・民主党のダメさ加減とか,官僚の生態,実態といったところは本当なんだろうけど。
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闘う官僚・古賀氏の著書。
ついに退職することになったようです。
このような現役の立場での内部告発的な書籍は過去にもあったと思いますが、原発対応を行っている経済産業省在籍だというところは、重要なポイントなのかもしれません。
この著書を読むまでもなく、現在の霞ヶ関の問題点は指摘されてきています。この国難のときに、いつまでも過去の慣習のままでいいはずがありません。震災対応も含め、今後、重要な改革であることは間違いありません。
<目次>
第1章 「政治主導」が招いた未曾有の危機(早まった日本崩壊のカウントダウン
テレビドラマ程度の対応策すら実行できなかった政府 ほか)
第2章 官僚たちよ、いいかげんにしろ(発送電の分離は十五年前からの課題だった
原発事故の一因は経産省の不作為にあり ほか)
第3章 官僚はなぜ堕落するのか(改革派から守旧派へ転じた経産省
規制を守ることが使命という「気分」 ほか)
第4章 待ったなしの公務員制度改革(増税しなければ国は破綻するという脅し
官僚一人のリストラで失業者五人が救われる ほか)
第5章 バラマキはやめ、増税ではなく成長に命を賭けよ(ちょっとかわいそうな人は救わない
年金支給は八十歳から? ほか)
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官僚制度ってのは、長い歴史を持っていて、つまり、大企業病が蔓延っているってことですね。問題点は、大企業は、まあ潰れちゃえばいいけど、日本が潰れちゃうとちょっとみんな困ったことになるという。
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原発事故や急激な円高に対する日本政府の対応に批判的な意見が多い。自民党政権ならもっとましな対応ができたかというと、そうとも思えない。民主党政権の統治機能が劣っているのに加えて、官僚の能力も劣化しているように見える。『官僚の責任』の著者、古賀茂明氏によれば、高度成長期の官僚が優れていて、今の官僚が劣化してきたというわけでもないようだ。古賀氏は、高度成長期なら官僚が何もしなくても、経済は右肩上がりで成長できたという。現在は効果的な手を打たないと、経済が上手く回らない状況である。
『官僚の責任』の著者古賀茂明氏は、経済産業省大臣官房付、改革派の官僚で知られる。原発事故後出版された日本政府、官僚批判の書『日本中枢の崩壊』は、出版後ベストセラーになっている。続いて発表された『官僚の責任』も新書のベストセラーになっている。
『日本中枢の崩壊』と『官僚の責任』は、かなり内容が重複している。出版不況の時代に売れっ子作家の本を出せるのだから、出版社としては内容重複でも売れれば万歳なのだろう。ハードカバーの『日本中枢の崩壊』は重たいので、どちらを買うべきかと言えば『官僚の責任』だけで必要十分だ。
<印象的な箇所>
・最近の日本の官僚は、国民のためでなく、自分達が所属する省の利益のために行動する。
・東大卒の先輩の顔色ばかりをうかがって働く役人たち。先輩に評価され、ほめられる仕事をすれば、自分自身も出世していく。先輩のやり方を批判すれば、自分の出世は危うくなる。故に官僚組織は内向きに、自分達の利権を守る組織になっていく。
上記のような官僚批判の言葉と、現役大臣、内閣批判の言葉が目立つ。現役官僚がこれだけ手厳しく同僚や政治家を批判したら、煙たがられるのではないかと思えるが、古賀氏は国民の利益のために本を書き、正直に批判の言葉を並べている。
官僚の内向きな体質は官僚独特のもので、民間では考えられないことだと古賀氏は書いているが、読後冷静になると、民間企業でも組織の権益を守り、内部からの批判意見に冷たい傾向はあると思う。官僚の場合、市場競争にさらされていないから、内部権益志向が強いかもしれないが、古賀氏のように自分たちの組織を手厳しく批判する人間は、日本社会ではまだまだ生き難いと思う。しかし、自分の意見をはっきり主張する古賀氏のような人材が増えていかないと、今後の世界的金融不安の時代、日本は地位を没落させるばかりだろう。
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『官僚の責任』とタイトルは重そうでしたが、内容は非常に読みやすくすぐに読破しました。
この本を読んで、霞ヶ関が非常に小さく見えた。実際は、働く人口も規模も大きく実務等で大変だとは思うけど。国民優先ではなく、省益優先で思考し行動する官僚。日本が良くなるわけがない。筆者がいうように、官僚が率先して国民優先の考えで仕事できる環境が一番だ。現実には簡単にいかない。でも志しは持って行動して欲しい。僕も顧客の為に、便利なサービスを提供出来るように努力したいと思えた。
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日本中枢の崩壊を読んでいるとかなりの部分は重複しています。こちらの方がページ数も少なく読みやすいと思います。長妻氏に関する記述はこちらの方が好意的かも・・
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現役官僚である著者が放つ、官僚組織の現状。
甘い汁を吸える立場にいるために、努力したといえば、そうなのかも知れませんが、官僚の本質、本来の目的とは正反対です。
人であるが故の甘さ、これを認識し、組織をどう改善していくか。
政治の課題であるとともに、国民の課題でもあります。
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多くの官僚の考え方がわかる公務員の性質について説明された良書。
ギリシャが破綻した理由の一つに公務員の「身分制」を保障したためというものがあるが、日本も同じ道を歩んでいるのではないか。
高度経済成長期には適していた「終身雇用」にも限界が来ているにもかかわらず、現行の制度を維持するための増税という言い訳のテクニックが超一流で、それに国民が踊らされている。
「国民のため」ではなく、「省のため」に働くということは、ひいては「自分のため」につながる。だから、省益を真っ先に考え、国民が置き去りにされてしまう。
これは、私の勤務する地方公共団体でも全く同様である。
「市民のため」ではなく、「自分たちの身分保障のため」には膨大なエネルギーを費やすが、「市民のため」になるかどうかは考えていない。こういった公務員が増えているのではないかと危惧する。
そんな中で、将来の国や地方の形について、真剣に考えている仲間も増えてもいる。こういうやる気のある若手が公務員という職種を見捨てないような新たなシステム作りが喫緊の課題だ。
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TVでもよく見かける現役官僚による新書。官僚の実態、日本の現状がまざまざと書かれ読むのもためらわれるほどであったが、現状分析をここまでする裏には氏の志があったことが読み進むにつれ透けて見えてくる。現実を見据えた上でこういう提案ができる官僚の能力は、国家のために存分に発揮されるべきだろう。
最終章に書かれたこれからの日本への提言は、多くの識者も主張するところである。要するに規制緩和を徹底し、利権を排除し、成長戦略を描き、世界で戦うということだ。だが私も含めてほとんどすべての日本人とその家族は、どこかの利権に縛られており、その利権を捨てると、雇用の流動性が恐ろしく低い日本では、自分たちの生活ができなくなる、という構造がある。経済成長が止まってしまったこの20年で、その利権構造から脱しようとする日本人はさらに減ってしまっているのではないだろうか。
その利権を省みず、官僚の責任を勇気を持って書き下ろした氏の言葉に触れて、どこからか突破口を見つけ日本再生の糸口を見つけたいと思わせられた。
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■前与党は「官僚に丸投げして考えず」、現与党は「政治家が脱官僚の意味を間違えて、官僚の仕事も取りあげたが手に負えなくなり、状況が悪くなった状態を官僚に丸投げ」、そんなとこ?
■「天下りを無くすには?」に対して、「天下りをなくすための諮問機関」を新規設立し、さらに「『天下りを無くすための諮問機関』の監査機関」も作る。そこに入るのは官僚たち。そりゃ、天下りはなくならんわな。
■『震災復旧とは震災前の状態に戻すのではなく、赤字だった公共交通などを整理する考えも必要』。 わからなくも無いけど、地域によっては足を奪われるので、腑に落ちず。
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著者は東大法学部卒の経産省キャリア官僚。渡辺喜美行革大臣のもとで、2008年国家公務員制度改革推進本部事務局審議官として抜本的改革を提議し、「改革派の旗手」として名を馳せた。
2011年6月には、経産省の松永和夫事務次官から正式に退職勧奨(クビ)の通告を受けたがこれを拒否、その後、霞が関の責任と問題について数多くのテレビ出演を果たしている。
東日本大震災による津波で原発の安全神話が崩壊したが、その結果明らかになったのは、原発推進の国策を主導した官僚たちがボンクラだったことだ。福島原発は想定最大津波を「5.7メートル」としていたために、非常発電設備が水没してメルトダウンを起こし、甚大な被害をもたらしている。三陸では過去に10メートルを超える津波の被害を受けており、福島でも同程度の津波に襲われることは容易に想像できそうだが、「5.7メートル」という低い想定にしたのは、東京電力の設備投資額を抑えるのが目的だったとしか考えられない。保安院は、電力会社の利益しか考えていないのだ。
本書は、入省時には優秀だったはずのキャリア官僚たちが、省益を絶対視する環境の中で国民ではなく、所属する省庁やそのOBの利益を第一に考えるボンクラと化していく様子が描かれている。
日本は、役人の腐敗が伝えられる中国を笑えない役人天国になっているのだ。読み進むうちにうんざりさせられるばかりだが、官僚が優秀だというのは、幻想にしか過ぎなかったのではないかとすら思えるほどだ。
霞が関における優秀な官僚とは、予算をぶんどってきてOBの天下り先である団体や協会を作り出すことらしい。それができない官僚は無能という烙印を押される。
本書では、官僚をちゃんと働かせるための提言をしている。
1.身分保障の廃止:職員給与を50歳以降は低減する体系へを改革
2.実力主義の採用:年功序列の廃止。期限付き業務遂行とその評価。
机に座っているだけの高給取りにはさっさと辞めてもらい、実力主義を徹底すれば空いたポストに若手が就ける。モチベーションも上がるはず、ということらしい。
一般企業では、終身雇用制度はなくなっているのだから、公務員とて終身保障というわけにはいかない。実力主義を採っていないような一般企業は世の中には存在しない。
霞が関以外ではどちらも当たり前のことであるが、こんな当たり前の提言を官僚が行ったことに驚かなければならないのか。
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官僚のウソ、責任、本当の仕事内容などを浅く広く書いている
日本の膿の酷さがたくさん書かれており、官僚とはどんなものかが分かる
スラスラ読めて、オススメ