投稿元:
レビューを見る
宮城に住みながら,宮城のNPO活動についてよく分かっていなかった
と気づかされた本です。
震災後,何かと出会いが増えたのですが,その中の何人かに
NPO団体に属している人がおり,筆者の加藤氏のお名前を聞く機会が
何度となくありました。
気になり,この本を手に取ったわけですが,この<1>では,
ネットワークについて,連携と協働について
過去の加藤氏の寄稿等を取り上げながら分かりやすく書かれております。
後日,筆者加藤氏の死について知らされるわけですが,
宮城,仙台のNPOの父として沢山の人に慕われていたのだなと
感じました。
投稿元:
レビューを見る
宮城に住みながら,宮城のNPO活動についてよく分かっていなかった
と気づかされた本です。
震災後,何かと出会いが増えたのですが,その中の何人かに
NPO団体に属している人がおり,筆者の加藤氏のお名前を聞く機会が
何度となくありました。
気になり,この本を手に取ったわけですが,この<1>では,
ネットワークについて,連携と協働について
過去の加藤氏の寄稿等を取り上げながら分かりやすく書かれております。
後日,筆者加藤氏の死について知らされるわけですが,
宮城,仙台のNPOの父として沢山の人に慕われていたのだなと
感じました。
評価 ★★★★☆ (文)
投稿元:
レビューを見る
加藤氏は、NPO法人「せんだい・みやぎNPOセンター」代表理事で、市民活動、NPO、社会起業、エコロジービジネス、地域再生などの分野で活躍されていた研修講師、ワークショップのファシリテーターでした。本書の上梓は昨年2011年でしたが、加藤氏は昨年8月にお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りします。
本書は優れた実践家であり、理論家でもある、加藤氏の市民活動、NPO活動、ファシリテーションの指南書です。とても良いです。お勧めです。ファシリテーターを目指す人はぜひ読むべき本です。
が、残念ながら現在品切れで手に入らないようです。アマゾンやネットで、古本で購入することをお勧めします。
本書で特に私が感銘を受けたところを、2か所紹介します。
世の中は、いろいろな人がいて、いろいろな立場がある。しかも、たとえば食という分野では同じ考えに立つ人が、教育という分野では違う立場であるということはめずらしくない。だから、いくつもの考えが同じ人というのは、問題や分野の数は無数にあるから、ウルトラクイズのようにどんどん少数になっていく。少数でも、その考えや発言が力を得て、影響力を発揮していくには、立場の違う人を排除しないで、「異質の人、異質の立場とつながる」ことが必要になってくる。異質に学ぶ能力が問われる。
本当にその通りだと思います。世の中に、自分の考えと違う人を排除する人達が、いかに多いかですね。違いから学ぶ、異質な人とつながることが、とても大事だと思います。自分と違う人を排除しないようになりたいなと思います。自戒を込めて。
イベントやコンサート、映画などで、「行きたいなあ」と思う時がある。でも、なかなか実際には行けないという人が多い。いつも「時間がなくて・・・」という言い訳が聞こえてくる。私の経験では、「時間があったら行く」「都合がつけば行きます」という人は、まずほとんど来ない。自分が誘われても、そう答えているときはきっと行かない。大事なことは、「自分が本当にそのことをしたいと思っているのかどうか?」を自分に聞くことなのだ。問題なのは自分の本当の心。
ここも、本当にそうだなと思います。時間がないと嘆く人がいます。時間がなくてできない、暇がなくてできない。では、時間があったらやるのでしょうか。暇ができたらできるのでしょうか。おそらくそういう人は時間や暇ができても、やらないでしょう。たんなる言い訳にしかすぎません。時間は誰にでも平等にあるんです。時間がないのではなく、自分が本当にやりたいかどうか、優先順位の問題です。それを「時間がない、暇がない」と、言い訳にしているだけです。これも、自戒を込めて。
投稿元:
レビューを見る
【市民のネットワーキング(加藤哲夫)】
藤本 遼 くんから借りて読みました。彼のバイブルだという本書。淡路島で会った時に貸してもらいましたが、やはり手元に置いておきたくなって、けっきょく買いました。笑(中古しかないのです)
1949年生まれの加藤さんは市民活動やNPOなどの分野の先駆者として有名です。「せんだい・みやぎNPOセンターの代表」という肩書きが最も有名だったかもしれません。
そのような人物として私も知っていましたが、恥ずかしながら著書をちゃんと読んだのは初めてでした。
*
遼くんが「バイブル」だという理由がよくわかりました。
本を読みながら遼くんの活動や言動が思い浮かんできます。
まさに、お手本にしてきたのだろうと思いました。
そしてこの一年ほど、私が考え続けていた問いのヒントにもなる本でした。
コミュニティデザイナーと言って他者を支援してきた私。
その「私」とは何なのか。
私は「私」として何をしていくのか?
少しずつ、「私」が開いてきたように思います。
*
加藤さんいわく
『自分自身の生きにくさ、悩み、苦しみと正面から向き合い、生きる喜びを見いだすためには、自分の中の異質なものの声に耳を澄まし、他者からの小さな声にも耳を傾け、自分を問うことは避けられません。自分を問うことなしに、何かが訪れることはあり得ません。逆に言えば、どんな悲惨な状況であっても、耳を澄まして自分を問い、起動した「私」に忠実に生きる限り、そこはある種の「極楽浄土」になるのです。』
『他者と出会うことなしに、主体である自分は起動しない。他者の存在なしに、自分は存在しない。社会を生き抜くための主体は、他者によって呼び覚まされる。これこそが、私のネットワーキング哲学です。』
、と。
*
加藤さんは一貫して、自分自身の言葉で語ること、それをいろんな手段でいろんな人たちに届け続けて対話すること、そこから生まれる問に答え続け、行動に移していくこと、そんな「私」が重なって、『公(パブリック)とは、私たちのことである』という状態となる、そんなことを主張されていたと思います。
加藤さん自身も、自ら手紙やニュースレターを書いて送り届け続ける、自ら出版社を立ち上げて本を発行し続ける、心身への危機感から玄米菜食を実践し、そのメッセージを発信するお店という「広場」を自ら開いて人々と交流し、そこからさらに多くの活動を立ち上げてこられました。
*
一見、当たり前のことを言っているかもしれません。
しかし「私」の出発点である「自ら語ること」「届け続けること」、そんなことをやる時間や場は、私たちが長らく失っていたものの一つなのかもしれない。
例えばこのように、本を読んで自ら考えたことを文章にまとめて発信することも、「私」の出発点なのかもしれないと思いました。
投稿元:
レビューを見る
第8回で、ゆっきーさんが引用していた本。
○ 公(パブリック)とは、私たちのことである
○ 呼びかけに耳を澄ます能力
○ 他社と出会うことなしに、主体である自分が起動しない。
○ 他社の存在なしに、自分は存在しない
○ ネットワーキングとは、「異質なるものに出会い、まなぶ」方法である
投稿元:
レビューを見る
長く市民活動、NPO業界の第一線で活躍された加藤哲夫さんのコラム集。絶版本をやっと入手できました。
NPO法ができてもう四半世紀経ちそうですが加藤さんがおっしゃってたことは社会も、NPOもまだまだできてないことばかり。ぜひ一度お話ししたかったなぁ。