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編集と1章「批判的思考とは──市民リテラシーとジェネリックスキルの獲得」と最終章「生涯にわたる批判的思考力の育成」を担当しました。
第I部は,理論編として,批判的思考の仕組みに関する認知心理学・教育心理学研究の理論的基盤と実証データについて解説します。第II部は,育成編として,大学での教育実践事例にもとづいて答えようとするものです。そして大学教育を,批判的思考の育成という視点から変革することを通して,学生を批判的に思考する学習者,市民,社会人,研究者として育成することに寄与したいと考えています。本書は,大学の授業や大学教育の改善・改革を目指す大学教員,高等教育関係者や批判的思考に興味のある学生,社会人に役立つものを考えています。そのため,第II部の実践事例の最後に,批判的思考力を育成する側の人(教育者側)に向けた「育成の5つのポイント」をまとめています。これは批判的思考を学ぶための指針にもなりうると考えています。
詳しい紹介です。
http://yuhikaku-nibu.txt-nifty.com/blog/2011/12/post-cd14.html
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クリティカルシンキングについて、日本の実情にあわせてどう根付かせていくか、ということを豊富な実践・事例をもとにした考察が書かれています。
東洋はハイコンテクスト文化であり、日本もその影響を受けている。その中で批判的思考力を根付かせることの難しさを前提とした議論を進めています。(ハイコンテクストはHallが提唱)
批判的というと印象が悪いところもあるかもしれませんが、内省的という角度からも解説しています。
ただ、タイトルの「学士力」の解説があまりなかった気がするのですが。
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副題が、学士力と社会人基礎力の基盤形成、とあるが、少しわかりにくい。英語のタイトルがDeveloping Critical Thinking in Higher Educationとなっているので、、大学生の批判的思考力の育成、とした方がよくわかる。13人の分担執筆による論文集と考えればいい。前半が理論編で、定義、研究系譜、尺度まで記載されているので、卒論にそのまま役立つ。ただし、大学生を対象にした研究である。小学生、中学生、高校生を対象にした研究は他書に当たるのがいい。後半は大学ての授業の実践例なので、大学教員向けである。