紙の本
もうひとつの正義
2011/12/27 20:20
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
撃墜記録2位に倍する撃墜記録を持つ撃墜王、天ツ上海軍予科練上がりの特務中尉・千々石武夫は、レヴァーム皇国次期皇妃ファナ・デル・モラルを乗せて単機敵中突破を行う海猫・狩野シャルルを落とせなかった。それは海猫が空に愛されているからだ。しかし自分もそれに負けない自負はある。そしてそれを、彼を撃墜することで証明する。国民的人気歌手・水守美空のレコードを聴きながら、千々石武夫は決意する。
父と母を相次いで亡くした武夫は、夢も希望もなく炭鉱で働く14歳の少年だった。しかし彼の人生は、2つ年下のレヴァームとの混血の少女・吉岡ユキとの出会いで変わる。歌手を夢見る彼女の歌を偶然聴き、混血児・ベスタドとして学校で標的にされる彼女の練習の用心棒となった彼は、まだ自分にも希望が残されていることを彼女に教えられるのだ。
そしてそれから八年、彼らは撃墜王と人気歌手として再会するのだが…。
天ツ上とレヴァームのモデルは日本とアメリカの様なのだけれど、ミッドウェイに当たる海戦の帰趨が変わっていたりもする。
そしてあらすじから分かるように、この作品は「とある飛空士への追憶」のスピンオフ作品でもあり、敵中突破後の海猫の待遇なども読み取れる。おそらく確実に、下巻では彼が登場することになるだろう。
「追憶」で敵役だった国の撃墜王の様子から描き始めることで当該作のファンをひきつけ、そして一章でレヴァームの違った側面と天ツ上側の正義を描き出し、そして二章でそれを融合させて新たな戦場を描くという構成が面白い。
さらに面白いのが、レヴァーム中心でヒットしたにもかかわらず、痕から登場する天ツ上の方が日本人的に親近感を抱きやすいところだろう。この辺が趣味の部分だろうか。
さて、次巻では撃墜王同士による激しい空戦が期待されつつ、千々石の恋の行方にも興味が割かれるところだろう。
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いやー、うまいなあ。
こういう毛色の作品を読む人の多くは、当然ミッドウェー海戦の経過と結果を知ってて、あからさまな天ツ上敗北フラグをチラつかせて実は……。
レヴァーム側に明らかにニミッツとハルゼーがモデルの提督が出てきたということは、スプルーアンスとフレッチャーをモデルにした提督は負けちゃったのかな。
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上巻なのでまだまだエンジンをかけている状態。
やけど面白い!
追憶を別視点からみた序章からすぐひきこまれる。
下巻に大いに期待!
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「〜追憶」の別視点からスタートして、敵「ビークル」の生い立ちを細かに。下巻にあるだろう「海猫」との対戦が楽しみ。
しかし千々石は不器用すぎるな。
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表紙の森沢氏のイラストがあれっ?という印象だったので、小説のほうまで心配してしまったが、全く心配無用だった(そりゃそうだ)。
あの海猫のいるレヴァーム皇国軍を次々撃退していく帝政天ツ上。その撃墜王である千々石(ちぢわ)を主役に据えた新しい空戦の物語。「とある飛空士への追憶」の続編と言える内容でした。なんとなく10月1日公開の映画を見据えた販売戦略的作品というひねくれた考えもあったのだが、まあ事実そうだろうとしても読んでおもしろければ何も反論なし。
しかし、もろに日米戦争的結末を予測してしまうのだが、予想外の展開はあるのだろうか。
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追憶で描かれなかった、中央海戦争。
その顛末が、天ツ上目線で描かれる。
相変わらずの展開。
だが、掘り下げそうな箇所をあっさり切り捨てまくっているのは頂けない。
端折られた場面も多そうだ。
とはいえ、物語の軸はブレてない。戦争全体を描くのはやはり難しい。
下巻に期待したい。
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天ツ上海軍の撃墜王・千々石にスポットを当てた『追憶』のスピンオフ作品。
その『追憶』と併せて読むとそれぞれの人間ドラマをより深く楽しめます。 何より空戦の描写が素晴らしく、千々石vs海猫の戦闘がカッコいいんです!
いつも通り恋と空戦がテーマですが割合としては3:7とラブは控えめな印象。 ユキさんには千々石と幸せになってほしいんですが……。
このシリーズは報われない想いを抱えたヒロインが多いように感じますが、物語の性質上やむを得ないんですかねぇ。
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やってることはいつもと同じような気がするけど、それでも面白い。
それでも好きになれる!
下巻が楽しみです。
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(゚д゚)!
レビュー書いて引用文もつけたらレビューの方消えた…
いかん再びは書けない…けっこう長文だったのに…簡単にすまそう…
追憶のスピンオフ、天ツ上の撃墜王、千々石の話。
相変わらず空戦は面白かったけど、千々石の戦闘力が半端なく
「きっと勝つんだろうなぁ」と頭の隅で思いつつの読書だったので
そんなには興奮はしなかった。
レヴァーム側の雷撃機の頑張りには鳥肌が立ったので引用。
ファナが止めるのはいつ頃??とじりじりしながら読み進めているため
長引く戦争に何故か焦りが生じてきたwファナ早く〜〜
下巻を待つ
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読む前はあんまり「追憶」を利用し過ぎるのはどうかと思ったが、素直に面白い!やはり空戦の描写が素晴らしい。
下巻での帝軍の運命には不安ありまくりだけど、ビーグルと海猫の再戦は楽しみだ。
できれば戦禍が激しくなる前に、早く皇妃が停戦に持ち込んでくれますように。
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「追憶」でシャルルの最大のライバルだった千々石が主役に! 不器用で無骨な千々石ですが、そこが男らしくてかっこいいです。 ユキとの関係も気になりますが、下巻であるだろう千々石とシャルルの再戦闘も気になります。
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追憶の敵側であった天ツ上側の話。
こう、日本を連想させるような書き方なので、こっちの方がなんだか読んでいてしっくりくる部分があります。臥薪嘗胆とか日露戦争だしね。
千々石が不器用で不器用で可愛くなる程に不器用で。空に捧げた人生だったンだなぁと思うと、それでも空に救われたンだなぁと。
海猫との対決があるかもしれない、下巻が楽しみです。
※下巻未読
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後半の空戦シーンの迫力は、前半の退屈さを吹き飛ばす勢い!凄い!!挿絵と唐突な喋り方の女の子が出てこなければ最高なんだけど…ライトノベルはそうはいきませんかね^^;
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やっぱり、ファンタジーはいい。夢がある。細かいところ気にしなくても頭に情景が浮かびやすくて楽しめる。
うーん、海猫のその後が気になってしょうがない。
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追憶でシャルルと激しい戦いを繰り広げたビーグルこと千々石の物語。追憶の時代からゆえか、話が引き締まっていた印象です。そして、物語を知るとビーグルに愛着がどんどん湧いて来るのを感じました。彼はこんなにも人間的だったんどな、と。想い人がいながら、相手を想う故に受け入れられないところとかがもう。そして、戦いは千々石が望むように、二人が空で再開するように進んで。果たして、二人の戦いの行方がどうなるのか。千々石の恋はどうなるのか。楽しみです。