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最近の物理学や宇宙論でホットな並行宇宙という考え方を、数ある理論や実験結果を総合して基礎から解説している本。先日読んだ『宇宙は本当にひとつなのか』 http://booklog.jp/asin/4062577313 を詳しくした感じ。
物理学の最先端で難解な話題だが、素養のない一般人にも分かるように平易に書かれていているので理解できた。
超ひも、多宇宙、余剰次元などなど、SFチックだけど大勢の人がマジな研究をしているらしい。
すごく小さい素粒子のサイズからすごく大きい宇宙のサイズまで、極端なスケールではあまりに不可解な現象が目白押しなので夢が膨らんでワクワクしてページが早く進んだ。現実の生活には全く役に立たないけどw、頭の体操的に良い。
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久しぶりに宇宙論を読む。懐かしさもあり。
インフレーションと超ひも理論など、あちこちで誤解したまま憶えているのだ、私の脳は。
やさしい本と謳うが、それは嘘。
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ブライアン・グリーン待望の最新作。
どんな理論もとにかくとにかく例え話で説明する。よくぞこんなに思い付く。しかも、過去に使ったものを使いまわさない所がすごい。
内容に関しては、今回は『多宇宙』がテーマ。
過去作の内容と被る部分は多いが、今までと比べて、宇宙物理にある程度馴染みのある人を対象としている気がする。
つまり基本を知りたければ前作を読めと。もちろん読んでる身としてはそれでいいのだけど。
しかし、ちょっと、著者の超ひも理論の信望者ぷりが気になってきた。
もう少し他の著者の本も読むようにしたい。
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筆者お得意のひも理論から、パラレル宇宙の可能性について記述。数学的な解から導き出される宇宙論と直感的な宇宙のイメージとがとても合わない。厳密解を求めるあまり、複雑な宇宙モデルを考えすぎてはいないのだろうか。最新宇宙論の読み物としては、筆者独自の分かりやすい記述と例示から読みやすい本である。
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以降は本からの引用です//量子力学、超ひも理論、ランドスケープ宇宙、ホログラフィック理論……物理学の先端をそれぞれに切り拓いた、あるいはいま切り拓きつつある理論を各々突き詰めていくと、不思議なことに、かならずと言っていいほど「わたしたちのいる宇宙から見えないところに別の(多くの)宇宙がある」という結論が導かれる。
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◇いや~、前2作にも増して切れ味が鋭くなってますね~
すごく平易で素人にもわかりやすくなりました。
宇宙が10次元の10という数字がどこから出てくるのか、とか、
10次元または11次元といわれる、プラス1の経緯とか
ひも理論の5つのバージョンが、実は1つのものだった
とはどういうことか(『エレガントな宇宙』でも説明されてる
のですが、結論だけ押しつけられてる感があった)
等、わかったような気にさせられたり、驚かされたりで、
さすがは、ブライアン・グリーンです!
◇多宇宙(並行宇宙)論については「本当か!?」とにわかには信じられない、
私の脳ミソが足りないだけで、どこかに論理的欠陥があるはず、と
何かだまされたような気分になるのですが、トンデモ本ではなく、
どうやらこれが正真正銘、最先端の宇宙論をわかりやすく説明してくれたもののようですね~
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確かにブライアン・グリーンは非常に魅力的で明確な文章く方で、可能な限り身の回りの、時にテレビドラマの主人公なんかを引き合いに出し、説明をしてくれるくらい親切。この手の本にありがちな「よくわからないがゆえに、眠くなる」的なことはない。多分。
がしかーし、やっぱり理系じゃない人間にとっては、なかなか難しいんじゃないかと。
最先端の物理と数学によると、宇宙ってのは、”私たちの宇宙”一つだけではなく、多宇宙=マルチバースが存在するという。
膨張を続けている”私たちの宇宙”は、数えきれない宇宙の一つに過ぎず、それぞれ独立して進化を続けているらしい。なんで、数学によってマルチバースが導かれるのかっていうと、観測には限界があるから。天文学者が観測できるのは約420億光年先まで。
これを「宇宙の地平線」と呼ぶらしいが、地平線で宇宙が終わっているわけではない。
仮説をたてそれを検証するという従来の物理学は、「宇宙」の前には役たたず。そこで数学の出番となる。
本書には様々な(実に9つもの超がつくほど独創的な)マルチバースがでてくるが、この地平線の先にも宇宙はありうるだろう、というのが一番最初のパッチワークキルト宇宙。一つのパッチ(例えば私たちの宇宙)の隣にはまた違うパッチ(別の宇宙)があり、それはパッチワークキルトのように延々と続いている、というものだ。本書にでてくる9つものマルチバースのうち、これが一分かりやすい。が、科学者たちはそれだけで満足しない。
「検証」という束縛を振り切って、展開される超ひも理論などから導かれるマルチバースは、SFをはるかに超えてぶっ飛んでいる。
ただ、面白いけれど、これらのマルチバースは”絶対に検証不可能”だ。それが「正しい」ことを検証しようがない。
「検証」は物理の基本である。だがそれができないものを認めるべきなのか?この問いは「実存とは何か」ということに行き着く。下巻の半分はこの問いの議論に充てられている。
1920~30年代、量子力学を築いた科学者たちは、実在論と反実在論とに二分したという。
アインシュタインをはじめとする実在論者は、不完全であっても何らかの描像を見つけ出すことこそ、物理学の主眼であるという立場をとる。
今日の物理学は、反実在論を振り切った。もちろん著者もそして多くの科学者たちも、アインシュタインと立場を同じくする。
曰く、「とにかくそれを理論的に追究してはじめて、広大なリアリティを明らかにする可能性が生まれるのだ。」
とても、ポジティブでいかにもアメリカらしい。
けれども、三次元の世界で進化してきた私たちの脳は、決して検証することも観ることすらかなわないその「実在の本質」を果たして理解することができるのだろうか?
http://spenth.blog111.fc2.com/blog-entry-151.html
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最先端の物理学を、一般的な言葉で語ることのできる、稀有な才能と情熱の持ち主。ひも理論とかね。とはいえ、手強い本で、今回は時間切れで返却。またの機会に通読したし。
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隠れていた(る)現実 並行世界と宇宙の法則の深層の上巻
冒頭からパラレルワールドの存在の可能性を展開。理論ではあり得ると思うが、あまりにも途方も無く、ゼロを数えることが困難な広がりと極小の世界について書かれている。
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<インフレーション多宇宙>-膨張し続けるスイスチーズの宇宙ーいは膨大な数の泡宇宙があり、しかも増え続けている。インフレーション宇宙とひも理論が融合すると、永遠のインフレーション過程が、あらゆる泡にひも理論の余剰次元としてあり得る10*500乗の形ー泡宇宙1つにつき余剰次元の形1つーをまき散らし、すべての可能性が実現する宇宙論の枠組みができあがる。この論法によると、私たちが住んでいる泡宇宙には、生命体にとって住みやすく、さまざまな性質が観測と合致する宇宙や宇宙定数などを生み出す余剰次元があるのだ。
(P. 273より抜粋)
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7月に文庫になるということで、せっかく高いハードカバーで買ったのだからと急いで読んでますw
様々なマルチバース。
平行宇宙とか漠然としたイメージしか無かったけど、それに関してより具体的に理解できたように思う。
宇宙の年齢×光速+膨張分よりも遠い領域(宇宙の地平線の向こう側)はどんな信号もどんな情報も交換できない(特殊相対性理論より光速より速く進むものは存在しないため)。
よって、完全に無関係に、互いに相互作用を及ぼすことなく独立に進化してきたことになる。
もし宇宙が無限ならば、そのような領域(宇宙の地平線内、半径410億光年という大きさの領域)もまた無限に存在することになる。そのような各領域に含まれる物質は有限であるから、そのような領域が無限に存在するならば、全く同じパターン(物質とエネルギーの構成)の領域もまた必然的に重複(もっと言えば、無限に存在)する。これが平行宇宙(パッチワークキルト多宇宙)である。
インフレーション理論などについても普通の入門書よりも遥かに詳しく、それでいて専門的になりすぎず、読み物の範疇に収まっていてすごく良いです。
一般相対性理論では質量だけでなく圧力も重力を与え、負の圧力は斥力的重力になること(これも宇宙定数)とか、ひも理論の数学に対する貢献とか知らなかった!
膨張する宇宙の膨張速度の計り方、星間の距離の計り方などもわかりやすく詳しく書いてあって良かったです。
パッチワークキルト多宇宙、インフレーション多宇宙、ブレーン多宇宙、サイクリック多宇宙、ランドスケープ多宇宙・・・一体いくつあるのだろうか?w
有限と無限の狭間、量子論的不確定性とは摩訶不思議なものだ。
まだ上巻だけだけど十二分にお腹いっぱいですw
こんなに内容が濃いのに、まだまだ書くことがあるのだろうか?w
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『エレガントな宇宙』、『宇宙を織りなすもの』を書いたブライアン・グリーンによる多宇宙論の解説書。前二作と同様、上下二巻本。グリーンは、この分野の専門の科学者。サイエンスライターでは、この分野でこの深さの内容は書けないが、かといって普通の研究者が書く量ではないように思う。それだけの労作の三部作。(次もあるのかもしれないけど)
数式を用いずに説明をするということではあるが、いずれにせよ理解はできなかっただろう。素粒子物理論は、存在理由も応用もほとんどなされていないので、腹落ちできないでいる。ただ、多くの物理学者が今この分野に関わっていて、進歩をし続けている熱い分野であることがわかる。
詳しくは下巻で。
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超ひも理論物理学者のブライアングリーン著。数式を使わずにいろんな宇宙の姿を記述してくれている。分からないところもあるけどワクワクして楽しい。
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平行宇宙の話、エヴァレット解釈の話だけかとおもいきや
まったく別の理論から多様な多宇宙論があることを知った。
多宇宙の話題は、宇宙論や素粒子物理学は、すでに人の存在・日常から大きく離れているが、さらに極まった感じ
自分の人生が限られていることを再認識する。
その他、ひも理論の現状についても記載があった。
少しずつ実験検証に近づいているらしい。
とはいえ、つかんだと思ったら遠のく状況らしい。(ブレーン宇宙論の
はなし)