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未曾有の災難に襲われた町に住む、「私」と「妻」と幼子「春子」の家族の哀切極まりない物語。北野版「聖家族の肖像」。
出版されたのは2011年8月だが、3.11以前に書き上げられていた作品であるにもかかわらず、原発事故はもとよりiPS細胞を想起させる
その黙示的内容に戦慄を覚えずにはいられない。
主人公の愛娘春子ちゃんの愛らしさが唯一の救い、と言えるかもしれないが、哀しみの中にささやかな希望が見出せるラストに胸を打たれました。
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今はもう成人した子どもたちとのかつての暮らしを反芻しながら読む。ちっともファンタジーではない、リアルな物語だと感じる。まいってしまう〜(-"-;)
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思わず西島大介さんの表紙に手を取りました。
最初の1ページを読む限りは良さそうだなぁと
思ったので購入しました。
が!
正直、意味が分からなかったな。
世界観とかなんとなぁくはつかめたけど
掴みきれずでした。
偽物でも望んだものがあるなら
偽物の世界に生き続けたい。
ってことかな。
大雑把に言うと…。
色んな意味で残念でした。
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とおと春子ちゃんとかあが生きていく話。それでいいじゃないか。
いまの世界に非日常と日常の区別、確固とした現実なんか無いんだよ、っていう前提で読む話ではあるんでしょうが、それが主眼じゃなし。
とおと春子ちゃんの生きている現実を、淡々と読むのがいいのかな。
たしかに作者がTwitterで言っていたとおりに書評にはなじまない。何か意味づけしようとするとするりと大事な部分が逃げてしまいそうなお話です。
ラストのお花見のところでとおが笑うのが嬉しい。
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題名、絵本みたいじゃん。表紙、絵本みたいじゃん。
・・・内容、怖いんですけど!!
人工巨大人って何よもー。原発に対する皮肉かなって思いました。
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幼稚園送り迎えSF、とのこと。
本屋で見かけたとき、この可愛さが光り輝いてました★
はじめは、ちいさい子って、そうだよねーかわいいーとか思って読んでましたが。ちいさい子が経験するにはシュールすぎる・・世界。春子もただの人ではなさそうだけど。
ちょっと妖怪人間っぽい世界観あり。
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不思議な街に暮らす父と母と娘の、切なくも心暖まるファンタジー。徐々に明らかにされる世界観に、ナウシカファンはにやりとさせられるでしょう。
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悪夢の事故が町を呑み込み、その直後、春子は生まれた。私は人の面を身につけながら、私と妻と娘、3人の家を守る。そう決めたのだ……震災後の世界に贈る、破壊と再生の物語
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設定などいろいろ意味を考えると良く分からなくなりますが、感覚で読み進めるうちに世界観に入って行けます。
主人公である父親(私)と、娘・春子の関係が可愛らしいです。
天井に貼りついたお母さんを想像すると怖いですが、
ラストは切ないながら、愛を感じます。
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すごい!好きだ!この作品。
この不条理な世界で、淡々と営まれる父子家庭(母はいるけど)の保育園の送り迎えの日々。
そしてその世界は違うのだけれど、背後に見え隠れする311、F1。
直接的な表現は無いのに感じるこのざわりとした外世界。
現実か幻か自分もわからないが確かなのは保育園児春子ちゃんが無邪気で可愛く、日々成長していること。
そして本当は外も内も「ふつう」じゃないこと。
ラストは…残酷なはずなのに美しく映像が残った。
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震災と原発事故にインスピレーションを得た異空間の物語。
娘との会話のほのぼのさと、置かれている空間の不条理さのミスマッチさが、ウケル人にはウケルんだろうが、最後まで漠然としたイメージだけで押し通されてはスッキリせず。
【図書館・初読・5/11読了】
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これほど優しいホラーがありましょうか。
きつねのつきを読んでいると、僕たちはどれだけ危ういバランスの上に成り立っている世界に住んでいるか、思い知らされます。
けれど、そこには愛すべき家族や町や景色があって、まだ自分が生きていていいんだと、そう思わせてくれます。
作り物だろうと、見せ掛けだろうと、しあわせは作れるのかもしれません。
北野 勇作さんの持ち味が本当に色濃く現れた、素晴らしい作品です。
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ぱっ、と読んでいる最中の感覚を言うと、「気持ち悪い」。グロいというより理解できない、生理的に受け付けない、といった感じの気持ち悪さがありました。だからうんうん唸りながら読みきったのですが、後日東日本大震災の直後に書いたものと知って見方が変わりました。なるほど。どうしようもない災害(巨人)の描写が怖くて、怖くて、それでも最後はあたたかい。救いの物語としての読み方ができれば、ぐっとこみあげてくるものがありました。印象深い。
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ブラック的なオチもあったけど、春子ちゃんがかわいくて仕方なかった。
親の子を愛する心が伝わり、じーんとしたり、ほのぼのした。
心が温かくなる小説を久々に読んだような気がする。
でも、震災後文学です。
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とても優しくほんわかした文章で表現された恐怖、グロさ。
逃れる事が出来ない震災=巨人。
東北大震災の後に書かれてるお話。