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電験三種の「理論」科目の範囲にあたる、電磁気学・電気回路・電子回路・電気計測の内容をかろうじてその分野の専門書として読んでも読めなくはない程度にきっちり記述した教科書です。実際の試験の対策としては若干オーバーワークの気もするし、電磁気学にまつわる物理学的な記述が若干よろしくない気もするけれど、基本的には(一定のバックグランドを持つ人にとっては)読みやすい教科書です。
たいへん充実して読みやすいテキストなのですが、この本を読めるくらいのバックグランドを持つ人にとって本書の内容はほとんど勉強が必要がないというジレンマを抱えた本でもあります。したがってこの本は、ある程度電気あるいは電気の周辺分野(たとえば物理など)の知識がある人間が、本シリーズの他の巻を読むことができるかどうかの確認に用いると同時に、試験用に知識を補足するための辞書あるいは参考書として用いるのがよいのではないかと思います。
http://ngskshsh.hatenablog.com/entry/2017/10/12/091841