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投稿者:やっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
彫刻は詩。
一瞬の時を留めるために、創る。
舟越さんの文章も詩だった。
自己との対峙。
個展を開かないかと言われて、戸惑う舟越さん。
詩人の繊細さが、こちらまで伝わってくる。
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実在する人物をもとにした着衣の木彫作品から裸体の半身像まで、国内外で高く評価される彫刻家・舟越桂。本書は、作品とドローイングに加え、著者の30年以上にわたる創作メモを収めたものだ。彫刻作品の不思議な静けさをたたえる淡い色の眼のように、メモもまた深く染み入るような言葉が続く。
「遠い目の人がいる。自分の中を見つめているような遠い目をしている人がときどきいる。もっとも遠いものとは自分なのかもしれない」
「死は誰のものか? どこに属するのか。死んでいく者だけのものとは思えないところがある」
「誰かが飢えて苦しんでいるのを知らされたら、ぼくたちは何かしてあげられる人間に自分を育てておこう」
芸術論としてだけでなく、人生論としても、文学作品としても読める。そして、そこにあること自体が美しい、記憶や想いとともに沈黙する作品の心の中を見るのだ。
(「週刊朝日」 2011/10/14 西條博子)
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作品はもちろんいいが、この人の文章が好きだな。作品のタイトルにもセンスを感じるし。
心に堆積する感じがする言葉の数々。
亀田のオヤジにむけたメモは秀逸。
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作品はもとより大好きでしたが、タイトルにも意味があり、折々の心に浮かんだ事等の断片などに触れて、ますます魅かれました。作品集としてもとても美しいです。
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美術館でふと目についてから、心に焼き付いている。
船越さんの彫刻の断片。言葉の欠片。
心に染みる。
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1.アトリエは迷いの場であり、迷うから道を探す
2.鐘を鳴らせ!俺は生きているんだ!
3.芸術は作られるのではなく生まれるのだろう
4.思いは世界の崖てまで飛んでいけ
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多分そこには意味があると思うのです。理由ではなく意味はあると思うのです。
この世界の存在や私の存在など。
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彼の時どきの思いが向かってくる。
それは創作へのインスピレーション
だったり、己れへの煩悶だったり
聖いものへの素直な恐れであったり
…。きっと創造する事を糧に選んだ
代わりに他の人より少しだけ多く、
流す意識が強いのかな?
色んな紙片と、色んな筆記具が混在しつつ、殴り書きの様な字体を見ていると、思考する事への愛着が湧いてくる。
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頭の中の孤独な作業を覗き見る。スケッチなどもたくさんあって内容充実。個人的な言葉の断片がちりばめられていて正直理解は難しかったですが眺めているだけで楽しいのでいいのです。
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舟越桂のメモと短い文章と作品から構成されている一冊で、作品集と言っても良いと思うんだけど、言葉と作品から舟越桂の世界観に触れてる感覚がすごく楽しかった!言葉のセンスも良い意味で論理的じゃなくて感覚的で好き!
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イトイさんがどこかで紹介されていたのが気になって購入していたのを,ぎっくり腰(重度)のベッド生活中に読む.
著者の木彫りの彫刻作品と,メモ書きのことばやテキストが交差するように構成された本.
テキストはどれも平易なことばで書かれているが,わたしという深い井戸にもぐり,その底から遠い,数百年前の世界をも見つめているような言葉に満ちている.
とても素敵な本でした.次の作品展にはぜひ足を運んでみたいたいです.
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ハッとすることがたくさん散りばめられている
・自分がいることに対する償いになにかを一生懸命やる
・作品と呼べるのは自分が考えた設問があり、それに自分で答えたものであるはず。
・私にとって作る事はほとんどみることであり、みえなかった何かを見えるようにすることとも言えるかもしれない。