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まるでむめのさんから叱られてるような気持ちになりながらも
努力すること、誠実であること、利他であることの尊さを感じました。
泣きました
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便所の掃除も同様だった。きれいにしておかなかったなら不細工な子供が生まれる、と聞いて、みんなで一生懸命に掃除をした。
「できません、ではいけません。私はよういたしません、と言って教えを請うようにしないと」
「ええか、人生は誰かからもらうもんやない。自分で切り開くもんや。人からもろたもんは、すぐになくなってしまう。自分で手に入れたもんは、簡単には失わん。その心構えをもっときや」
「苦労、いうのは、心の持ちようで感ずるものや。ものがない、お金がないというのは、苦労やなくて、難儀や。常に希望があったら、苦労になんかならへん。」
いつしか二人は朝夕、工場の入り口に立って出迎えだけでなく、見送りもすることが日課になっていった。
「他人が言うことを聞いてくれないのは、自分が至らないから。」
「人間としての筋が通ってない話しは、どんなに商売がうまいこといったかて、そんだけのこと。」
「こんなもんはあかんと頭から否定せんと、ちゃんと話しを聞いておくことが大事なんやな。あとは、他の人がしてないことをすることや。」
「喧嘩で決着をつけてしまったら、どっちが勝っても負けても、負けた方は必ず意地になるもんや。」
「日本の伝統には、心が入っとるんです。その心の意味を理解せんといかん。その心さえあれば、形ばかりの礼儀など、不要になる。」
「人やのうて、コトを叱るんです。」
「ほんまなら、普段を大事にすることが、大切やということや。たまにカッコええコトをしても、それはほんまもんやない。毎日しゃんとするから、それは意味を持って来るんや」
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読みたいと思っていたら、いただけることになって早速読みました。むめのさん本当に凄い。確かにこの人がいなかったら今のパナソニックはなかったでしょうね。目頭の熱くなる箇所も多々あり。
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◆幸之助を選んだ理由は、はっきりしていた。幸之助の条件が、誰よりも一番悪く、厳しいものだったからである。<だからこそ、人からもろうた人生ではなく、自分自身で人生を作っていくことができるんや>むめのは若い頃に奉公した船場の商家の女主人の言葉を思い出していた。あんな人みたいになりたい。だからこそ、自分もその言葉を貫いてみたい。そう思っていたのである
◆むめのは、相手に尽くす生き方を母こまつに教わる。人生で一番うれしいことは、相手に喜んでもらうこと。それが、むめのが学んだ教えだった
◆<運針はたしかにスピードの勝負になる。でも、その初めは、誰でも針の穴に糸を通すことから始まる。まずは、静の一点で相手に先んじたら、ええんやないか>(むめのが技芸学校時代、競技会で負けた悔しさから気づいたこと)
◆「こう言いましたら、向こうの方がこうおっしゃったので、私はこう申しました。そこまでちゃんと報告するんやで」ここまで終わって、やっと、「ほな、よろしい。ご苦労さん」となるが、子どもたちにとっては、「ご苦労さん」と言われるまではひと苦労だった(むめのを育てた母、こまつのしつけ)
◆「できません、ではいけません。私はよういたしません、と言って教えを請うようにしないと」それは、後にむめのが、よく若い者に伝えた言葉となる
◆<このお人には、なんや運がついているみたいや>
練物の製造方法がわかったことに続いて、100円ほど足りなくなっていた資金についても、友人に貯金のある人がおり、林と二人で説得の末、100円を借り入れすることができた。「事業をする、ということは、人の支援が不可欠になる、いうことやな」
◆<お母さん……>
淡路島から持ってきてくれた新しい着物の上に、紙包みがそっと置かれていた。開いてみると、お金が入っていた。むめのはその包みをおし抱いて深々と頭を下げた。<何もかも、お見通しやったんやな>
◆「なんや、おまんは商売に口はさむんか」
「幸之助さん、これは商売の話やおまへん。人間の話や。人間としての筋が通ってない話は、どんなに商売がうまいこといったかて、そんだけのこと。幸之助さんがしたいのは、そんな商売でっか」
◆喧嘩が終わったら、先に話しかけるのは女でないとあかん
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松下幸之助のことを書いた本はちまたに多々ありますが、この本は妻”むめの”の物語。
むめのはいくつもの縁談のなかから、資産家や良家からの縁談を断ってあえて最悪の条件であった松下幸之助を選ぶ。その理由が「自分の人生は自分で切り開きたかったから」というところにこの人の芯の強さみたいなものを感じます。
しつけに厳しく、人との縁を大切にする。この本にはそんなエピソード満載で、その筋の通った生き方には人を惹きつける魅力を感じます。
何度か衝突しつつも、常に夫のことを考え、立てていく姿勢には、昔の女性の生き方を踏襲しているというよりかは、松下幸之助の夢や人生観に本気で惚れ込んでるという感じで、幸之助の人物としての偉大さも感じることができます。
最近たるんでるなという時に再度読みたい一冊です。
最後に夫婦喧嘩に関する一節を紹介。
「新鮮味が湧いてくる。そんな喧嘩ならわるいことではない。ただ、最後の詰めまでいったらあかん。喧嘩をして、もうにっちもさっちもいかないところまでお互いに追い詰めてしまったら、おしまいや。」
「もし、喧嘩で決着をつけてしまったら、どっちが勝っても負けても、負けたほうが必ず意地になるもんなんや。そうなったら、もう夫婦もあったもんやない。決着をつけんでも、どっちが良いか悪いかは、もう二人ともわかっとるんやから。」
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現代にむめののような生き方ができる人がどれだけいるだろうか。
そぐわないことの方が多くないか。
と思ってしまうけれど、
お手本になること、参考になることがいっぱい書いてあったような気もする。
また読みたくなるかもしれない。
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NHKドラマをみてからこの本を読みましたが、やはり本のほうが登場人物のそのときの考え方がわかって良かったです。でも小説としては、正直なところあまり楽しめません。半分ビジネス書として読んだほうが良いかもしれませんね。幸之助の考え方がスティーブジョブスにちょっと近い、とうのが印象に残りました。その辺の詳しい話はブログで…
http://pinvill.cocolog-nifty.com/daybooks/2012/02/post-6277.html
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NHKテレビドラマ化ということで読んでみた。松下幸之助の奥さんもまた物凄く立派な方だったということが分かった。でも礼儀を重んじる姿勢のストイックさは、自分だったらちょっと辛いかも・・・。古き良き日本の姿を学びつつ、僕は僕の理想とする家族を思い描いて日々過ごしていこう!
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船場商法が、日本の高度成長時代の黎明に至る日本的経営に発展する原始の姿を読み取れる。世界経済がグローバル化する遥か前、人と地域の距離が密接した時代の商いのモデルが、親族、社員、家族、地域をまる抱えするスタイルの日本的経営に発展転化するスタイルをよく示している。この先導をしたのが、ほかならぬむめの夫人だが、この方のあり方もまた、古き日本のよき姿を示している。現代の女性は、見習えとは言わないが、むめの夫人の生き方を再考してみるとよいと思う。また男子は、幸之助さんの生き方から学ぶべきところは多いと思う。松下電器の発展は、この経営のスタイルと時代がみごとにマッチした結果にあると思われるが、いまや日本製の水道の水は、高価になり、諸外国でも良質の水道水が入手でき、しかも安い。先進国では、ものがあふれ、優れたアイデアで、何を作り提供するかと、追従の困難な高度な技術が、巨大な組織戦で展開される今日、よき時代の回顧と変わらぬ人間の本質を再考する良書である。品川区図書館にある。
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松下幸之助の女房 むめの は素晴らしい肝っ玉母ちゃんだったんですねぇ。
松下家に仕えた執事が書かれた本なので(多少、フィクションも入っているそうだが)、身近な人でなければ書けない内容の本だ。
著者 高橋誠之助氏のインタビュー
http://199.66.238.56/recorded/16964028
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神様の女房の言葉 ズキッと来ました。
主人として立てたら主人らしくなっていく
家で立ててもらうとそれなりの人間になる
女が出過ぎる家は世間から見るとものすごく不細工
ご主人よりも上のことを言ったらだめになる。出過ぎてしまったら主人の値打ちが下がる。
それは女の値打ちも下げる。主人の邪魔にならないように物事を運ぶ
(こっそり助ける)うまく事が運んだ時ご主人もよくやったと自負できる
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【教訓】
こっそり助けるという心配りが主人に対してとれるか、ということが大事。
女が出過ぎてしまったら、主人の値打ちは下がってしまう。それは女の値打ちも下げる。主人の邪魔にならない範囲で、陰でいろいろ配慮する。口でとやかく言わず、気づかれないように、主人を持っていくように仕向ける。そうすることで、ことがうまく運んだときに、主人も『わしもようやった』と自負できる。
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松下幸之助氏の妻、むめのさんの視点から書かれていて、結婚当初の貧しい時代から、松下電器産業を築き上げるまでの苦労話やお二人のエピソードなど興味深く読んだ。
内助の功を発揮し、何度も襲う逆境にも負けず、夫を信じ、支え続けた強さは、とても真似できるものではない。
松下電器のもう一人の創業者という名に相応しいむめのさんの生涯に胸が熱くなった。
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内助の功の見本として、学ぶべきことが多い。やはり、多少のフィクションもあるようだが、「実話」には、説得力がある。
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偉大な人の影には絶大な支えがあることがよくわかる。
幸之助に対する姿勢、礼儀や社員を大切にする思い、振る舞い、なかなかできることではない。
しかしすごいの連続で読むうちにおなかいっぱいになったのも事実。