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福沢諭吉の自伝で、彼の生き方・幕末〜明治維新の情勢など、ひきこまれる内容ばかり。
福沢諭吉というと「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」などととても「エラい人」、言い換えれば「遠い人」のイメージがあるが、なんのなんの、彼も人間である。
とにかく大酒飲みであったり、緒方塾時代に女郎の名で偽の手紙(私文書偽造!!)を書くといういたずらを行うなど。→この緒方塾時代の過ごし方が、「半学半教」精神を生み出したのか?
また服装にも無頓着でえた・ひにんに間違えられて、豚の皮はぎをたのまれたのだとか。
そして彼の勉強に対する姿勢には、心をぐっと掴まれる感じです。
ずっとオランダ語を勉強していたのだけれど、横浜に出てきて英語の必要性を感じたこと。
今まで勉強してきたオランダ語を捨てて英語を勉強することを渋った仲間もいて本人も抵抗があったようだが、オランダ語を必死で習得したおかげで、英語も早く習得することができたとか。
また彼は勉強したいからする、というスタンス。何の役に立つとか名誉や地位が欲しいのではない。
ただ他の人がおよそ知らないようなことを知っているのは気分がよい…と書かれていてすごく共感した!!!
いいね、この考え方。
あとお金に関する合理的な考えも好きだな。
あぁ、給食費未納で堂々としている親どもに、汽車賃のエピソードを読ませてやりたいよ。
諭吉が身近に感じることはまちがいない。
慶應大学も良さそうだなー、なんてね
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福沢諭吉の自伝。なぜ、この人物が紙幣に描かれるほど偉大であったかがおぼろげながら見えてくる。
松岡正剛氏によると、ヨコからタテへの翻訳、つまり西洋の事象を如何に明治維新前後の日本に位置付けるかを当時の古い考え方(=他人の考え)にとらわれず述べている。身分制度の不要、攘夷論への批判、一身独立の心得、武器の不要、金銭欲への戒めなど自分の思うところを、暗殺の危機にも臆せず主張しつづけた意思の強さは尊敬できる。
そういった、自由な発言、考え方ができたのは、元来、出世欲のなさ、独立の気構えなど彼の性格によるところが大きいと思う。大の酒好き、話、ユーモア好きなど学者気取りでなく意外と人間味のあふれる人物であった。
また、当時の官僚が空威張りしていた事実、王政復古の混乱の状況、視察団に対する欧米の丁寧な対応など、当時の風情を知ることができる点でも非常におもしろい。
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1万円札でおなじみの福沢諭吉の回顧録。
なじみ深い人物であるにもかかわらず、読むのは初めて。
いろんな人が薦めているとおり、いきいきとした文体で、とても読みやすい。諭吉自体の、自慢をするでもなく、ひょうひょうと自分の若い頃の活躍話や時代に対する冷静な見方の回顧が、今読んでても飽きない。昔は偉かったと大人はいうけど、そうは見えないおじいちゃんの話を口をあけて聴いてる孫のような気分になる一冊。
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龍馬や坂の上の雲が好きな人にもオススメ。年寄りの自慢話にも読めるが、好奇心と学問のために故郷を捨て、海外へ飛び出してゆく姿には勇気付けられる。希少な蘭学の原書を何日も徹夜で写本したり、誰も取り組んでいない英学を志し、書物やともに学ぶ同志を探し求めて奔走するエピソードも好きだ。自画像は一貫して、徹底的な啓蒙主義者として描かれており、迷信や慣習にとらわれず、儒教、漢学にもとづく封建主義、身分差別に反発し続ける生き方は小気味がよい。しかし、その信条が、「非西洋的」な、朝鮮人への軽蔑や、清朝打倒の肯定にも自然とつながってゆく。あと、福澤は色気のない人だなあ…とも。
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書かれて時間が経っているけど読みやすいんです。福翁自伝を読むと福沢諭吉がちょっとだけ身近に感じられます。
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福沢諭吉の回想録。面白おじいちゃん諭吉の若い頃の武勇伝が延々と語られる。全く堅苦しくなくスラスラ読める。福沢の視点から見た幕末の様相も語られており、勝海舟の失敗談や村田蔵六(大村益次郎)とのやり取りなど目を惹く逸話に事欠かない。読みやすいので読書感想文にオススメ。
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お札の人とか、『学問ノススメ』とか、慶応の創設者等とかいうこと位しか知らなかった福沢諭吉でしたが、頭脳はキレキレ、フットワークは軽く、人間味あふれる魅力的な人物だったことを知りました。掲載されている写真を見たら、若い頃のお姿は案外イケメンだったりして、身近にいたら惚れてしまいそうです。でも自伝によれば、女にはあまり興味がなくて、風聞では生涯女性は妻しか知らなかったとか。
緒方塾の書生だった頃の話は自らはもとより、のちに有名になるような、塾生達の武勇伝や、おもしろエピソード満載で、口述筆記の所為か、おじいちゃんの昔話を聞いているようで、読み始めたら止りません。
例えば、福沢諭吉はとんでもない酒好きだったようで、
酒の上での失敗をしまくったので、禁酒を決意する。
↓
あんまりストイックなのは良くないから、かわりにタバコを吸おう。
↓
キライなタバコを頑張って吸う。マズくて苦しいけど、とにかく吸う。
↓
タバコがおいしくなる。
↓
やっぱり酒も飲みたくなって禁酒はやめる。
↓
結果:タバコも酒ものむようになっちゃった。
あれだけの業績を上げた人の自伝ですから、自慢話もありますが、本人が無邪気なのと、本当にすごすぎるのとで、自慢が嫌味になってないので、偉人伝を読んでいると時折湧いてくる「ケッ」という感情も起こってきません。幕末から明治にかけての政治、文化、教育に関する資料としてもおすすめです。
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幕末・明治維新の時代を生きた人が書いた当時の話が面白い。
いろいろなエピソードから感じ取れる福沢諭吉の人間性に好感が持てる。快活。
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この本についてはブログでふれている。
http://chiisanamonogatari.wordpress.com/2010/09/02/
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授業で読み進めたが、ところどころでしかも授業は半期のため途中まで。
諭吉が口述筆記させた文だから硬くなくて読みやすい。
読んだのは始めから留学するあたり。
お札の顔とはまた違う若い諭吉の顔。
写真も扉絵に載ってて、授業中は他の写真もスライドで見たけどなかなか濃い顔。
背が高くてかなり破天荒で、色々塾の仲間と悪さをする。
金があれば酒を飲む。
でもすごい勉強してる。
そりゃ大学も作っちゃうわけですよ。
全部読破したいと思いながら、いまだ栞は半ば。
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再読。塾生なら「学問のすゝめ」と共に必読の書である。今我々が学問出来ているということは、先人の凄まじい努力の上にあるということをいつも肝に命じて学ばなければならない。
失敗談等、微笑ましい話も含まれており決して堅苦しい内容ではない。
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福沢諭吉の自伝。
こどものころからのエピソードが小題がつけられてたくさん盛り込んである。
一番好きなのは、「反故を踏みお札を踏む」という話で
これは諭吉が12・3歳のころ大夫の名のある反故を踏んで通ったら、
兄にとんでもないと注意されたのが不満だったので
神様の名のあるお札を踏んだらどうかとだれもいないとこで踏んでみたら
もちろんなんともなかったという話である。
このように身分のある時代に生きても、合理的で独立した思考を持っていたことが
この本では随所に表れている。
諭吉は攘夷が叫ばれる世の中で、積極的に外国から学ぶよう主張した人物である。
周りの無知蒙昧な多勢力の意見に流されず、時代を見据える確かな目を持つかれのような人物こそ
今の世の中にも必要なのではないでしょうか。
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彼の生き方は今の日本の若者に一番求められるものではないだろうか。語学を学び、海外に自分から志願して出かけていく。大酒を飲み、友と交わるが無理強いをしない。周りの意見に惑わされず、己の信念を貫く。金銭や地位に固執しない。なかなかできるものではないです。やはり偉人ですね。
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2010/04/25読了
なかなか面白い人ですね。色々思うことはあるけれど…。
再読します;
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福沢諭吉の若気の至りのイタズラ描写が楽しい。
実学主義の実践者の、意外に豊かでしたたかな素顔がよくわかる。