サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

よくわかる角換わり みんなのレビュー

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー5件

みんなの評価4.2

評価内訳

  • 星 5 (1件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (2件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
5 件中 1 件~ 5 件を表示

紙の本

ついに出た角換わり入門

2011/10/13 21:39

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ココちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

共著での実戦集はあるものの西尾六段の初著作といえるでしょう、
テーマは「角換わり」でよくわかるシリーズ第3弾として登場しました。

純正(手損のない)角換わりは同じ相居飛車の矢倉に比べると、定跡書が少ないのに研究が重要なこと、
後手番ではずっと受けに回るケースがあるなど、アマではあまり人気のない戦型だったと思います。
しかし一手損角換わりという、わりと自由で柔軟、面白い反撃筋のある戦法が生まれたこと、
プロ間で純正角換わりが流行していることから、アマでも興味を持つ人が増えてきました。
本書はそんな角換わりを「基本からわかりやすく」解説しています。

第1章は角換わりをめぐる戦いと題して、「純正角換わり」の「腰掛け銀」以外の戦型を解説。
いずれもプロ間ではあまり指されなくなっていますが、その理由がわかります。
「棒銀戦法」は▲棒銀(2六銀)VS△早繰り銀(△7三銀型で受け、機を見て△6四銀)で後手戦えます。
端攻めの成功例と後手の正しい受け方が紹介されています。
端を絡めない展開では後手の必修受け手筋△5四角、それに対する升田先生考案の▲3八角を解説。
互角といえる展開になりますが、互角では積極的に動いた先手としては不満でしょう。
「早繰り銀」は後手の正しい受け方、反撃筋を中心に解説されます。
後手としては▲早繰り銀(4六銀)VS△腰掛け銀がオススメで、どの駒組が有効かしっかり解説されています。

「右玉」は千日手も視野に入れた後手の作戦です。▲地下鉄飛車VS△右玉が先手有力のようです。
双方かなり特殊な駒組なので、知らない方は面白く読めると思います。
「後手棒銀」は先手でも互角なのに?と疑問に思うかもしれませんが、
先手なので早く形を決めることになる→有力である▲早繰り銀が消えてから△棒銀を選択できる、となります。
結果▲腰掛け銀VS△棒銀となりますが、後手も一気に潰せるわけではなく持久戦でまずまず…程度のようです。

第2章は角換わり腰掛け銀と題して、純正角換わりの同型相腰掛け銀の解説です。
▲8八玉△2二玉とお互いに入城した形から▲4五歩と仕掛ける、
先手必勝定跡として有名な「木村定跡」の解説から始まります。
「相腰掛け銀」の基本となる定跡で、これを知らないと細かな形の違いにもついていけなくなるのですが、
現在容易に手に入る角換わりの定跡書では扱われておらず、角換わりが指されない一因となっていました。
また後手6三金型への▲4一角の攻め筋も解説されています。

次は「木村定跡」では不満の後手が先手の▲8八玉入城に△6五歩と先攻する型です。
結論は3一に玉がいても木村定跡の仕掛けで後手有力となりますが、
先程の8八玉型で仕掛けた先手と違い、一段目に飛車を打たれると王手○○取りとなるので、
攻め方を変える必要があるのですが、その辺りも本書はきっちりとフォローされています。

次はお互いに入城しない形(先手7九玉型&後手3一玉型)で▲4五歩と先手が仕掛けます。
入城すると上からの攻めが厳しい、端攻めに近くなる、▲4一角(△6九角)がある、等のデメリットがあります。
後手玉の位置の違う今度は「木村定跡」の攻めが有効ではないですが、本書の攻め筋で先手充分です。
後手は攻め合いに活路を見出しますが、先手は歩を42173筋の順番で突いていく仕掛けで封じようとします。
これが現在プロ間で流行している形です。

この章で唯一不満なのが後手が同型を回避して△7三桂と跳ねない形の解説がないことです。
メリットは桂頭を攻められないことデメリットは反撃が弱くなることですが、
後手は千日手でも良いので受けに徹します。
先手は飛車先を2六で保留して▲2五桂を用意することで打開できます(本書でも△7三桂をみてから▲2五歩とされている)。
難しい話ですが、第3・4章での一手損角換わりとも関連する考えなので簡単にでも触れてほしかったです。
なお興味のある方は「豊島将之の定跡研究」に詳しく解説されていますのでオススメです。

第3章は一手損角換わり対腰掛け銀です。
一番の違いは△8五歩としていないので「木村定跡」の▲7四歩をみせても△8五桂と跳ねて無効に出来ることです。
8四歩型のデメリットで後手の攻めがなく、
先手は▲8八玉とは出来るのですが得とも言えず、後手充分にやれます。

第4章は一手損角換わりへの対策です。
純正角換わりで猛威を振るう▲腰掛け銀ではリードを狙うのが難しいので別の対策を採りますが、
それが第1章でいまいちとされた▲早繰り銀、▲棒銀であるのが非常に面白いです。
「早繰り銀」は8筋の継ぎ歩、銀の圧迫など後手の反撃手段が一手損のため消えています。
△8五歩として純粋にただの一手損で戦うなどの作戦があります。
「棒銀」は後手の反撃手段が少ないのでコンパクトな陣形で受けに回ります。
△4二飛と四間飛車に転じる駒組も紹介されています。
これらの後手一手損角換わりに関しては定跡書が結構出ていますので、
最新形など詳しく調べたい方はそちらがオススメです、本書では基本が解説されています。
「右玉」は先手が1筋の位を取り地下鉄飛車を緩和し広い玉で戦える戦法になりますが、
後手は穴熊にし桂頭攻めを狙って面白く戦えます。

テーマが「角換わり」だからか「よくわかる」シリーズにしては難しいな…と思いましたが、
「よくわかる振り飛車穴熊」も結構難解だったことを思い出しました(笑)。
とはいえ、わかりやすく丁寧に攻め筋を解説し、細かな形の違いにきちんと触れられており、
アマ有段者でも使えます、というよりは級位者には難しいかもしれませんが、
角換わりの入門書として素晴らしい出来なので、興味のある方は後のためとキープしておきましょう。
唯一の不満点である同型回避に関しては豊島先生の本で補えばOKだと思います。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2011/12/17 19:39

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/06/23 23:34

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2016/05/26 18:21

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2019/05/09 23:28

投稿元:ブクログ

レビューを見る

5 件中 1 件~ 5 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。