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みんなのレビュー96件

みんなの評価3.5

評価内訳

93 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

ヘンな叔父さん♪

2011/12/03 17:46

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Tucker - この投稿者のレビュー一覧を見る

「これはペンです」と「良い夜を持っている」の2編からなる。

どちらも少々、難儀な肉親を描こうとする物語。
「これはペンです」では姪が叔父を、「良い夜を持っている」は、その叔父が自分の父親について描いている。

ただし、描こうとしている当人の内面に迫ろう、としているのではなく、客観的に分析しようとしているかのようだ。
意地の悪い例えになってしまうかもしれないが、サルの群れの中の特定のサルの行動を追っているかのよう。

どちらの話でも具体的な人物の名前は出ず、「姪」「叔父」「父」「母」としか呼ばれない。
そういう点からも普通の小説、というより論文でも読んでいる感じがする。

「これはペンです」に出てくる叔父は、本の中の表現を借りれば「書く動機を欠き、書く方法だけを探し続ける」
(一見、意味があるようで、まるで意味がない)論文を自動生成するプログラムを作ったり、ケガをしたらしたで、自分の血をインク代わりに
手紙を書いたり、と捉えどころがない。
様々な手段で書く事により、それらの中に自分自身が現れてくるのでは、と信じているようだ。
そして、姪は、それより早く叔父を見出そうとしている。

やっていることからすると、この叔父は天才なのだが、自分の肉親にはいてほしくないタイプ。
離れた所から観察する分には面白いかもしれないが、近くにいると迷惑な気がする。

「良い夜を持っている」は「これはペンです」に出てきた叔父が主人公。
ある教授が父親の症候群を研究した結果をまとめた本を自分(叔父)なりに「翻訳」して、父親を描こうとしている。

叔父が描こうとしている父親は、異常な記憶力の持ち主。ただ、その記憶の方法は、一般人とはかなり異なっており、時系列がゴチャゴチャだったりする。
会社員として、普通の会社では仕事はできないが、子供の面倒を見たりなど、親として役割は(おおむねだが)果たす事はできる。

叔父は意図的に奇妙な行動をしているが、父親は自分にしてみれば、ごく当たり前の行動をしているだけで罪はないが、近くにいたら扱いにくいという点では変わらない。
この父親にして、この子供あり、というところだろうか。

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著者コメント

2011/09/29 21:01

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:円城 塔 - この投稿者のレビュー一覧を見る

■わりと本当のことを書いているのだけれど、信用がない。

■『これはペンです』は、変な叔父さんから手紙が届き続ける話で、すると当然、念頭には『行方不明のヘンテコな伯父さんからボクがもらった手紙』があったりしたのだけれど、あまり似ていない。似てしまっても困る。
 元ネタを思い出そうとしても、あちこちで耳に挟んだり、これといった特定が難しいものばかりの気がする。『みんなが手話で話した島』のヴィンヤード島の話はよく書いてしまう。
 作中、DNAを出したりもしたが、正直なところ現代生物学の急速な進展にはついていけずにいる。『カラー図解アメリカ版大学生物学の教科書』第1巻、第2巻、第3巻あたりが、北米大学生の人文理数を問わない教養的教科書だそうだけれど、大変だ。

■併録の『良い夜を持っている』については多少ある。『レインマン』かと言われることが多いのだけれど、それよりは、『偉大な記憶力の物語 ある記憶術者の精神生活』、『忘れられない脳 記憶の檻に閉じ込められた私』の影響が大きい。
 "父"の彷徨う記憶の街は、Gilles Trehinの『Urville』(Jessica Kingsley Pub)を参考にした。どこからみつけてきたかというと、これもまた別のネタ本、『天才が語るサヴァン、アスペルガー、共感覚の世界』に出てきたのである。『ぼくには数字が風景に見える』の著者でもあるタメット氏の著作は貴重だ。
 超記憶力と記憶術、後者についてはとりあえず、『記憶術』や 『記憶術と書物 中世ヨーロッパの情報文化』も参照のこと。
 "父"の使う、記号のかわいいAPLは、『言語設計者たちが考えること』などを。『情報理論』と多少混ぜたところもあるのだけれど、このテーマはまた機会があれば。

■両作を書いたあとに読んだ本だが、『パラドクシア・エピデミカ ルネサンスにおけるパラドックスの伝統』が、どうも自分の気質に近い気がする。

■と、当然本書は多数の本の結び目として浮かんでいて、せめても多くの本への入口になってくれればとまで。

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2011/10/04 21:58

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2011/10/02 16:00

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2011/11/07 22:51

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2011/10/15 21:09

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2011/10/19 17:00

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2011/10/24 23:57

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2011/11/05 14:34

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2011/10/31 23:44

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