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謎 スペシャル・ブレンド・ミステリー 006 みんなのレビュー
- 今野 敏 (選), 日本推理作家協会 (編)
- 税込価格:765円(6pt)
- 出版社:講談社
- 発売日:2011/09/15
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文庫
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紙の本
ブレンドで、味わいはこんなにも変わる。
2012/02/25 08:32
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アヴォカド - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎年1冊ずつ出る、この「スペシャル・ブレンド・ミステリー」。選者は001の東野圭吾、宮部みゆき、恩田陸、京極夏彦、伊坂幸太郎ときて、一番新しいこの006は、今野敏。
「推理小説代表作選集(ザ・ベストミステリーズ)」の中から選ぶ、という縛りがあるのだけれど、毎回どの選者も見事にその人らしく、面白く、しかもちょっと埋もれていたものを選び出す。毎年楽しみだ。そして今のところハズレがない。
今回はザ・ベストミステリーズの75年版、85年版、95年版からセレクト。
選ばれた作品は、若竹七海、山村正夫、逢坂剛、陳舜臣、佐野洋、都筑道夫、泡坂妻夫、筒井康隆の8本。
若竹の作品のみ若々しく、あとはどっしりと、しかも老練さも漂うなあ、と思いながら読んだのだが、今野敏は後書きで、75年の作品は「大人書き」に見え、95年の作品「若書きの印象」という言い方をしている。確かに70年代というのは、ヨミモノにも社会性が求められていた時代だっただろうし、「職業作家とアマチュアの垣根が今よりずっと高かった」のだろう。
そして90年代以降は、よくも悪くもアマチュアの延長で書けてしまう、読まれてしまう時代となり、多様な嗜好に添った結果、個人的なもの、小さなテーマのほうへと比重が移ってきたのではないだろうか。
エンターテインメント、ミステリーと一口に言っても、様々な着想や手法があるなあ、と今更ながらその可能性を思い知り、楽しくなる。
それにしても、トリの筒井康隆が圧倒的な力量である。着想も展開も手際も見事。
来年も楽しみである。
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