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「明日が少し元気になれる物語」とあったけど、本当に「少し」元気になれるような話たちだった。
日常の一コマを切り取った、どこかにありそうなお話。パンチはないけど、読後感は良い一冊でした。
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2015年は未年。年の初めに、羊にまつわる本を読んでみては?連作の短編8篇からなる本書。表題作「一匹羊」の主人公大神亮治は、縫製工場で技術部パタンナー班の班長。降格はあっても昇進はありえない今のポジションに、半ばあきらめ日々淡々と過ごしている。そんな時、職場体験で中学生がやってくる・・・。お仕事小説で定評のある著者が、普通の人々の日常を丹念に描き、明日からの元気をもらえる。
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短編集は良くも悪くも結末は読み手の想像に任せますという
感じに仕上がっているものが多く、
個人的にあまり手に取ることは無い。
しかし、何故か山本さんの作品はそれでも許せてしまう。
最後まで知りたいけどここで終わりでもありかなと。
無理のない設定に魅力的なキャラクターがうまく調和しいて
まるで自分の友人の面白い話を聞いている感じ。
作品間リンク------------------------------------------
凸凹デイズ:醐宮
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大人になるってことはずるくなるっていうこと。その悲しさに打ちひしがれる主人公たちの気持ちに共感しました。だけれどそんな日常にも何かしらの救いがある。その救いに気づいて、初心や若い時の熱意を取り戻していく過程がとても熱かったです。短編ながらもすぐに夢中になれるいい小説でした。
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「後悔の連続だ。やがていつか、満足できるときが訪れるかもしれない。だけどそれがいつなのかはわからない。こない可能性だってある。それでもやるのが仕事だ」(258ページ)
さまざまな迷いや後悔を重ねながら、日々を生きていく人たち。
そんな中でも、少しばかりの光と、少しばかりの温かさが訪れる短編集。
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サラリと読めて面白かったが、サラリとしすぎて翌日は話の内容を忘れてしまうことがあった。
その中で、最後の『一匹羊』が印象に残った!
一匹狼だった昔の大神も、今は四十となり会社の意向に従わねばならず、一匹羊のようになり、会社が目印とするアドバルーンの羊に自分を重ねる。
そのアドバルーンが空に飛んでいってしまい、必死に追いかけるシーンの後の展開がいい。キクチ君、さわやか。やはり職業人として大事なことはずれてはいけないと思った!