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紙の本
工夫が光る、今、イチオシの切絵図本!
2012/01/17 16:32
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:辰巳屋カルダモン - この投稿者のレビュー一覧を見る
細かな文字でびっしりと書き込まれた、大名・武家屋敷、寺社、町名、通り名、坂道や橋、料理屋まで……。
赤、黄、緑、青、グレーとカラフルな色使い。有名な景勝地はイラスト入り。
江戸時代の切絵図は見ているだけで、とても楽しい。
当時、江戸住民に人気を博しただけではなく、地方への江戸土産としても喜ばれたというのも納得だ。
切絵図を眺めていると、現在地が切絵図のどこにあたるのか、が知りたくなる。
切絵図は見やすさ重視のため縮尺や方位が正確ではない。特に画面の隅はゆがみが大きい。
そのため現代地図とそのまま重ねると、どうしてもズレが生じてしまう。
どうやって現在地図とシンクロさせるか。
切絵図関連本はここ数年だいぶ増えたが、この点の工夫がひとつのポイントだろう。
本書は、見開きの切絵図の上に、現代地図を印刷したトレーシングペーパーを重ねる形式をとる。
あくまで切絵図の表記が優先で、あえて大胆に現代地図を省略することで、とてもわかりやすくなっている。
地域ごとに、特色を押さえた散歩のポイントとお勧めルートが紹介される。
大名・武家屋敷跡、庭園、寺社、老舗等の紹介も簡潔で親切だ。
本を手に、実際に街歩きできるように工夫されている。
ただ、現代地図がだいぶ省略形なので、土地勘がない場合は別に詳しい地図を持っていた方がいいかもしれない。
都心の主要道路はほとんど江戸から続いていること、もとは堀だった道路がとても多いこと。
寺社はほぼ当時のまま残っていて目印に最適なこと、侍の名前が残る坂道や橋。
町の区割りがそのまま残っているところと逆にすっかり崩れてしまったところ。
現在の繁華街に広がる緑の田畑、下の切絵図は真っ青の海で何もない東京湾岸部の驚くべき変貌……。
現代のあちらこちらに「江戸」が残っていることがよくわかる。
街歩きはもちろん、時代小説や時代劇のお伴にオススメの一冊。
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