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政治哲学の教授の本だけあって、大層内容が難しいです。
発売した時、すごい話題だったけど
みんなちゃんと読んだんでしょうか。。。
この作品はタイトルの通り、
「正義」とは?という部分を過去の哲学者の見解踏まえて
マイケルサンデルさんの考えを教授するという感じの本。
とりあえずこの本では、正義には3つ考え方があって
筆者は③の考えが近いそうです。
まあ何れも難しいです。
①最大多数の最大幸福を選択する
②選択の自由の尊重する
③美徳を涵養し、共通善を論理的に考える
要するに、世の中的に正義(正しいこと)は
同じ考えの人が多い事(①)だったり、
自分が信じている事(②)であることが選ばれがちだけど、
その選択肢が理に適っているか、全員に良いことなのか
を追求し、選ばれた事が正義だと
筆者は考えていると解釈しました。
(まああってるかは分かりませんが)
まあ内容はともかく、
本作は過去の哲学的思考について実例を交えて
説明されているんですが、大学の講義として
聞けると非常に楽しいそうと感じました。
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新年の1冊目として、あまり普段手にしないジャンルをチョイス。哲学に関わる本なんて「ソフィーの世界」以来だろうか・・・。
一つ一つ考えながら読むのは非常に時間がかかったが、書いてあることの3分の1は理解出来たような気がする。
少しまとまった時間が取れた時に、再読しようと思う。
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「自分にとっての正義とは?」って本だと思っていたら「世の中のあり方とは?」といった政治哲学の本だった。そして大学の講義を本にしたというだけあってとても難しい。
自分の中の正義を考えるというより、世界と自分の関わり方を考えさせられた気がする。一部の政治問題に俺はある意味極端な考え方をもっていたりするんだけど、こういう正義もあるのかとハッとさせられた部分もある。
考えながら読むことに意味があるんだろうな。大学の講義で他の人の意見を聞きながらだと、もっと違うんだろうなとも思う。DVDも観てみようかなと思った。
自分の考え方に気づきが得られたし、3年後に読んだらまた違った視点で何かが得られそうなので★4つ!
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自分がどのような価値観をベースにしているのか、という点を見失うと、一貫した主張をすること、相手の主張を正しく評価することはとても無理、と改めて考える。
カントに触手を伸ばしてみたい気持ちが、若干芽生えるも、もうちょっと、先にとっておくことにする。
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(「BOOK」データベースより)
「1人を殺せば5人が助かる。あなたはその1人を殺すべきか?」正解のない究極の難問に挑み続ける、ハーバード大学の超人気哲学講義“JUSTICE”。経済危機から大災害にいたるまで、現代を覆う苦難の根底には、つねに「正義」をめぐる哲学の問題が潜んでいる。サンデル教授の問いに取り組むことで見えてくる、よりよい社会の姿とは?NHK『ハーバード白熱教室』とともに社会現象を巻き起こした大ベストセラー、待望の文庫化。
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内容はかなり難しいが、とてもおもしろい!
著者が市場に否定的なことにも共感を覚える。
アメリカのことを主題に書いているが、日本の正義についても書いてみてほしい。
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公務員試験対策に、TAC公務員講座 行政法担当 吉原先生のお勧め。
ロールズ批判。コミュニタリアンの立場。
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福祉、自由、美徳、という概念を軸に、
「正義」とは何か?を問う。
非常に考えさせられる深い内容。
正義について、というテーマだが、
その実、多角的に考えることに関しての
論理的な考察だと思う。
この本は、読んで納得することが重要ではなく、
自分自身で考えることが大切。
日本もこういった授業が必要だと思った。
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テレビ番組で「白熱授業」を少し見ていたからか、とても面白く読めた。途中で難解な部分もあり、通勤電車で読むには…というところもあった。もう一度ゆっくりと読み返したくなる。これまで直感的に善悪について「感じて」いたが、そう感じるまでのプロセスや考え方を分析すると、何を重視しているかがわかる。「哲学」という分野の面白さがわかった。
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哲学ってやっぱり難しいなぁ!具体例には興味をそそられたけど、これっていう答えはなくて、考え続けなくちゃならない問題なんだろうな。
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近年の出来事を抽象化して道徳と正義の要素を抜き出し、その問題に対してあるべき政治的対応の姿を、ジェレミー・ベンサム、ジョン・スチュアート・ミル、イマヌエル・カント、ジョン・ロールズ、アリストテレスといった過去の哲学者の主張を引き合いに出しながら考えていく。
一つの物事に対する様々な側面からの解釈を学べるという意味で教育的だと思うが、著者自身が示すあるべき姿がないため、この日本語タイトルが適しているかは疑問に感じた。
この本で語られるのは、正義とは何か、という問いに対する人類の思索の歴史だ。
功利主義において正義とは、最大幸福の実現だという。この場合、自動車のリコールにかかる費用と不具合により発生する事故後の補償を比較して、後者の方が安ければリコールをしない判断を下すのが正しい判断ということになる。このような考え方は、犠牲になる誰かを具体的に考えない場合には正しい気もするが、その犠牲が自分や身内になる場合は許容できないだろう。ここでは個人という視点がごっそりと抜け落ちている。
この個人の自由を最重要視したのが自由至上主義(リバタリアニズム)だ。ここでの正義は、他人にも同様の権利を認めることを前提として、自由に自分の行動を選択できることだ。だから、大金持ちと貧乏人に分かれるのも自然なこと。そこには両者の選択の違いがあったのだから、ということになる。
しかし、この自由だけでは何をやっても良いのか、ということになってしまう。それはあまり道徳的という気がしない。そこでカントは、外的要因に左右されず選択できる自律的自由を定義し、自律的自由を持つ人々が仮想的に同意した契約により、道徳的な社会が築かれると説いた。
そこに平等という概念を加えたのがロールズである。人は生まれながらにして平等ではない。金持ちの家に生まれる者もいれば、足が速い者、頭の良い者がいる。それぞれの才能を利用して個人が自由に選択して得られた結果は、全て本人の功績ではないと説くのだ。だからこそ、自分の才能を利用して富んだ者は、他者に分配する義務があることになる。
一方、アリストテレスは、社会の目的を達するためになされることが正義だと説く。人間は集団に属して生きるものなのだから、集団を良い方向に進める人が優遇されるべきだという。ここで許される個人は、共同体に属するものとしての個人だ。
正義や道徳は個人から導かれるのか、共同体から導かれるのか。著者の考えは後者に近い。何故か。
例えば、日本は過去の戦争について謝罪を要求される。正義や道徳が個人に基づくならば、自分は直接関わっていないのだから過去の戦争について謝罪をする必要がない、という見解が成立してしまう。しかしこれは何かおかしい。ゆえに著者は、個人は共同体に埋め込まれた存在であり、共同体の歴史の影響を受けると考えるのだ。
では、具体的に政治はどんな正義や道徳に基づいて行わるべきなのか。それについては著者も未だ答えが見つかっていないらしい。ただ、国家の役割について改めて考えさせられた。
仮に共同体の割合を大きくすれば愛国心の様な価値観を押し付けられることになる。こんな正義がまかり通る国家は息苦しくて生きづらい。一方で、才能や所与の条件、個人の環境や努力による結果を受け入れるだけで、この種の感じにくい不平等が捨て置かれる国家には、共同体の意味がない。
どこまでを国家が面倒見るべきか、何を目指して政治を行うべきか。そして、外に目を向けた場合に、他国との格差を放置することは正義にもとらないのか。現実的に取り得る平衡点を探求するにしても、果たして存在するのかもよく分からない。
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テレビで授業の風景を少し見たことがあったので、興味があり購入。
哲学って難しい。
読みきったけど、わかったような、わからんような・・・
正義って何だ??(笑
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アメリカの大学で政治哲学を教える著者の、講義を元にした本
とにかくベストセラーになってるからもう少し軽い内容かと思っていたらかなり骨のある本だった。あなどっててすみません。
「正義」とは何か?「共通善」はあるのか?具体例を挙げて説明してあるのでわかりやすいけど、全体的に難しい。カントのところが特に難しかった。まぁ大学生向けの講義なんだから、難しいのも当然か。なんとか読了。あと、「ハーバード白熱教室講義録」を読んでいたので、それも助けになった。
「線引き」って難しいし、一体この世の中の「誰」にそれをする資格があるというのか?ということなんじゃないか、と思う。
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哲学の歴史がわかる本ですね。
題材は面白いです。
哲学に答えがないことは初めからうすうすわかっていましたが、
やはりそのようです。
著者も明確に「正義とはこれだ」と断言はしてなくて…
理系の人間としては、もう少し断言してくれていいのに、って思います。
とはいえ、○と×をつけることが重要ではなく、
哲学の観点から(思想の観点から??)
意見を言い合うこと、場合によっては議論することが重要、
正義とは何かを考え続けることが重要ってことのようで…
それはその通りな気もします。
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あなたは幸せですか。
では、あなたのその幸せは、どのくらい「富」に関わるものですか。
全く関わらないと考えた方は、いま、その幸福だけをもって別の国に生まれ直してください。この日本と同じく幸せと言えますか。
これらの問いは、富めることが幸福であり、貧しいことが不幸であり、またその逆を意図して質問したのではない。
ただ、今、「幸せ」というものに、どれだけ「富」が関わっているのか問いたかったのだ。
長らく持っていた疑問に、市場主義、自由経済の正義がある。
歴史上、特権階級が、そうでないものから「搾取」していたことは、多くの国であったことと思われるが、現在は、富めるものはより富み、貧しいものとの格差が広がる一方。これも、「搾取」ではないのか。より悪いことに、全世界的に合法的な。
本書は、そうした疑問の解消につながるもの、とまではいえないのだが、それでも考えるよすがにはなる。
ベンサムからカント、アリストテレスまで、多くの哲学者たちの考えを元に、現代世界の問題を読み解こうとしている。
何より心強く思えたのは、これからの世界の趨勢を担うであろう、ハーバード大学の学生の多くがこの教授の講義を受講し、「正義」について考えているという事実である。
そして、ご存じ、NHKでこの政治哲学の講義が放送されるやいなや、何度も再放送されるほどの人気番組となった。
実を言うと、「正義」といわれるとよく分からない。
しかし、人々が、その「良心」によって考え、行動することこそ、世界の幸福へと近づくと信じる。
最大多数の最大幸福にこぼれた人が、一人もいなくなるように。今、生まれたばかりの赤ん坊まで、「すべての人が幸せであれ」と、人々が願って行動できるように。