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もう一度「正義」を考えなおすための啓発本、という印象だった。まだ読むには早かったかと思いつつ貸してもらった本だったのでざっと読んでみたが、これは書籍化したものよりも講義を聞いた方がわかりやすいだろうなと思った(…当たり前か)また何年かたってから再読したい
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正義に関わる事例をあげながら、著者の共同体主義など、政治哲学がわかりやすく紹介されています。
実際の講義も面白いのだろうな。聴いてみたい。
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世の中のさまざまな事柄に対して、いくつかの観点から考察をしていく。どの立場から事柄を捉えるかによって、正義だと考えるものも変わっていく。本書では観点を提供してくれるが、最終的な答えは出さない。確かに簡単に答えが出せない複雑なものばかりだが。
本はあまり楽しめない。ただ読んでいるだけで、頭に入ってこない。哲学が苦手なのもあるとは思うが。どうせならTVを見るべき。議論を聞いているほうが自分でもいろいろと考えることができるから。
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正義に対して3つの考え方があるという。
1. 功利主義(最大多数の最大幸福)
2.リバタリアニズム(個人個人の自由が最優先)
3. 美徳(倫理、道徳的に正しいかどうか)
普段何気なく思ってる「正しい」「間違ってる」という感覚を、この3つのアプローチで分解していく。
取り上げられる様々な事例、思考実験がいずれも興味深く、考えさせられる。
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NHK教育テレビであまりに有名なサンデル教授の講義録。文庫化されたのを契機に読んでみた。
「一人を殺せば5人が助かる。あなたはその一人を殺すべきか?」などの究極の難問に、様々な立場から正義とは何かを考えさせてくれる。
正義に対する考え方には3通りあって、
・功利主義
・リバタリアン
・美徳
3通りの考え方のうち、もちろん著者は美徳を支持するのだが、本文中では「道徳」という言葉が良く出てきて、中途半端な道徳教育を受けた自分の世代には、この言葉では今ひとつピンと来るものがなかった。単に訳語の問題だと思うのだが、多分、日本の武士道精神という表現が一番しっくりくるんではないかと思う。
冒頭の第1章が、2004年夏のハリケーン災害の後の便乗値上げ騒動を取り上げてあり、これと昨年の東日本大震災を対比して見ると、日本にはいまだ「正義」が健在していると満更でない気持ちにもさせられた。
長文、段落も長くて、すぐ眠くなってしまうところを1ヶ月半かけて根性で読み通したが、やはり生で聴いたもののほうが、得るものも大きそう・・・というか、講義を聴いた後で、本書を読み返してみたかった。
巻末には、この春刊行予定だそうな、「What Money Can't Buy」の序章「市場と道徳」が掲載してあり、拝金主義をきっちりバッサリやってくれている。これまた面白そうだが、文庫化してからのお楽しみとしよう。
(2012/3/11)
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へそまがりなので、職場ではやった時に手を出さなかったが、ふと魔が(失礼)さして1年以上経って購入した。自分は本当は哲学向けだったのではないかと錯覚させられるほど読みやすく、常時興味をかきたてられ、考えさせられ、一気に読んでしまった。
過去の自分の発想・言動を否応無く振り返ってしまう。例えば、国内にいると割とごまかしがきくことも海外に出るときちんと説明しなければいけないこともあるし、説明する段になって改めて自分で選択したわけではないが、自分がサンデルの言う物語の中にいると認識させられる。そうしたことを無視するという生き方もあるだろうが、そうでない生き方の方が大変でも尊いと思う。
ぜひ続編も読みたい!
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長かった…
読んでいて、答えが見つかった気がしたのは最終章の歴史問題。過去の問題は私たちの問題ではない…その考えに共感できるところがあって、でもそうじゃないと思っていたから、人は原罪のように生まれた国の歴史を背負っているという考え方がすごくしっくりきた。背負うには勉強が必要で、そのための覚悟も必要だな…と。歴史教育の重要性を痛感した。
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ざっと一読した限りですが「正義」どうのこうのというより、共同体主義者のマイケル・サンデル氏が、功利主義や自由主義の矛盾をついていくといった内容。
まあ、日本に住んでて道徳やら伝統といった価値観になじんでいるので、共同体主義のほうが理解しやすいのかな。
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ベンサムの功利主義:あまりにも人間の理性を軽視しすぎている
カントの道徳哲学:あまりにも厳格で、この主張を行動原理とするには相当の覚悟が必要
しかし、物事を突き詰めた地点から事物を観察することで、どこでバランスを取る必要があるのかという方向性がつかめる。そのことで哲学の議論は先へ進んでいけるのだろう。
著者:哲学は宗教に近いもので、「哲学者」とは自らの主義主張を普遍的なものとすべく言論を活用するものだとすると、彼自身の思想は彼の著作からはうかがい知ることができない点で、彼自身が哲学者であることには疑問を感じる。しかし、哲学者が教祖であるとすれば彼はキリストにおける使徒のように、大衆に広めていく能力に極めて長けていると評価できるのだろう
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「一人を殺せば五人が助かる。あなたはその一人を殺すべきか?」
という質問に惹かれて買ったものの、最初の章を除けばそういった『難問』は少なく、あとは専門用語の嵐と、アメリカの歴史や政治の話がほとんどです。
それでもたまに出てくる実際の例などから哲学的問題に発展していくところはそれなりに楽しく読めましたが、後半はほとんど飛ばし読みになりました。
これをきちんと読んでもおそらく自分が得るものは何もない、と、自分の理解力の壁を痛感させられることが多くて…
自分のように、正解のない難問に関する思考実験を楽しんでみたいと思ってこの本に興味を持った人にはオススメしません。
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言っていることは難しいけれど、例えとして書かれた話のおかげで、ある程度は理解することができた。より分かりやすくするために出されたイラク戦争の話やスクイジー・マンの話が面白かった。様々な問題には道徳的な問題も絡んでしまい、理屈だけで解決するのは難しい。哲学的に考えれば理論的には正しい解決策はある。しかしながら、理論だけで判断すると、今度は道徳の側から見たときに、本当にその策で良いのかと疑問を持ってしまう点が現れてしまう。今まで道徳面から判断して正しいと思うことが正義だと思っていた。けれども、それだけ考慮して考えてしまうと、冷静になって顧みたときに、腑に落ちないときもあるのだと思った。
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政治哲学の本。
といっても政治以外に応用できそうなところもあるので何らかの組織を治める立場の人にオススメしたい。
そうじゃない人も読んでみたら自分の立ち居振る舞い、行動を考えるきっかけになると思います。
ただ、難解なので万人にオススメ、とはいかないです。
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「道徳」とはなにか。
「平等」「非差別」は全ての人を幸せに出来るのか。
「同性間の結婚」は何故認められないのか。
その「正義」は果たして本当に「正しい」のか。
多くの道徳的問題を取り上げた書。
自分が「正しい」と考えていた事が覆され、
自分の視野の狭さと浅慮さに気付かされる。
明確な答えが出ない問題であり、正しさを解くのは難しい。
しかし難しい問題ではあるが、マイケル・サンデル氏はそれをとても解りやすく説いてくれる。
自分なりの解答、選択はサンデル氏を納得させられるか、実際に問うてみたいと思う。
彼の講義に参加したいものです。
【あなたは、正しい正義を決断できるか?】
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政治の立場や論理学の立場、それこそ○○派といった立場で見ると、といった検証がなされていて、想定していたものとは違ったが、楽しめた。
結婚の目的、国の役割‥改めて考えさせられることも多い。
前半は読み易かったが、後半はやや読み進めるのに苦労した。
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なんでこんな退屈な本が(哲学書なので一般的ではないでしょ)売れるのだろう。
哲学、思想の世界に触れてみたい人や頭の体操をしたい人には是非。
時間のない人は動画を探して見てください。