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「1人を殺せば5人が助かる。あなたはその1人を殺すべきか?」正解のない究極の難問に挑み続ける、ハーバード大学の超人気哲学講義“JUSTICE”。
経済危機から大災害にいたるまで、現代を覆う苦難の根底には、つねに「正義」をめぐる哲学の問題が潜んでいる。
サンデル教授の問いに取り組むことで見えてくる、よりよい社会の姿とは?
NHK『ハーバード白熱教室』とともに社会現象を巻き起こした大ベストセラー、待望の文庫化。
ハーバード大学教授、マイケルサンデルの著書。
マイケルサンデルの討論番組がなかなか面白いので読んでみました。
正義とは、道徳とは何か。
三つの考え方から正義とは、道徳とはを紐解いていく、
快楽を増やし苦痛を減らす考え方の功利主義。
個人の自由を重視する自由至上主義。
コミュニティの美徳や道徳を考えるコミュタリアンとも呼ばれる、共同体主義。
それぞれの理屈がどれも頷ける部分もあり、考えさせられる部分もあった。
正解が無い問題に対してどの様に切り込んでいくのか、
それぞれの主義によっても違う。
実際の事件や出来事を例に様々な事から正義や道徳について考えさせられた。
政治が成す役割や共同体がどこまで道徳に反映をするのかとても考えさせられた。
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ちまちま読んだので時間がかかった。○○主義がどういうものであるか、これまで自分が思っていたのはそれらの表面的な概要でしかなく、厳密に突き詰めて考えるのがいかに難しいかわかった。正直全部理解できてないですね・・・
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我々一般人に哲学を身近な存在にしたサンデル教授は、ホント凄い人だなと思う。電子本だと、税込み700円!お得感あり。
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読み応え度高い。本質とは何かを考えているつもりでも、必ず思考のバイアスがかかるが、最終的には自分にとって正義であると考える選択を決断していきたい。
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難しくて、難しくて、読むのが大変だった…。読みながらずっと「よくこんな本がベストセラーになったもんだ」て思ってた。
難しく考え過ぎ?
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知的で面白かった。考えながら、かつ多様な見方を学びながら読めた。後半は疲れたけど。
何が正義か、決めるのは個人だし、それを受け入れていくこと、主張していくことの難しさを感じた。
それにしても、きっとアメリカ人と日本人の考え方は相当違うなあ。と笑える箇所が多い本だった。
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マイケル・サンデルのこれからの「正義」の話をしようを読みました。
マイケル・サンデルの哲学の講義を本にしたものだそうで、現代の正義とは道徳としては何が正しいのか、ということが議論されていました。
功利主義、リバタリアン(自由至上主義)、カント、アリストテレス、といった人たちの主張がわかりやすく説明されています。
とても面白く読んだのですが、内田樹の本を読んで感銘をうけた konnok としては、アメリカのたちの正義や道徳に関する議論は、数学で言うと公理が間違っている(もしくはkonnokの感覚に合わない)ように感じてしまいます。
今の日本の公衆道徳が衰退していると感じるとき、その原因は戦争に負けて日本の道徳を捨ててしまい、そのようなアメリカの正義を受け入れてしまったためではないか、と考えてしまいます。
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再読。
社会に生きる上で直面せざるを得ない、正解のない、にもかかわらず決断をせまられる問題-「正義」とはなんなのか、を問うビジネス書。ビジネス書というかたちでなくても、政治や経済活動も含めた全般のことに関する哲学や倫理観を問う書は今までにも出版されてるし、読んでるのですが、「ハーバード」で「政治・経済」で「ビジネス書」カテゴリーで出版したところが勝ち組な所以なのかしら。
そうはいっても、読んでいて面白いし、考えさせられるのだけど、共同体主義(だと思うのですが)なオバマ政権の援護射撃な内容でもあるような印象も。
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哲学的問題については、みんなそれぞれが一家言持ってる物らしい。
故アリストテレスのように実際のサンデル教授のように、対話からでないと納得させられないのかも…
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白熱教室のマイケル・サンデルのハーバードでの講義をベースとした著作。政治哲学者の記述は、理屈っぽく、小難しく、そして、どこまでも興味深い。久しぶりに書物と向き合い思索することを楽しんだ。
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最初は理解できたけど、
途中から専門用語がやたらでてきて、何言ってるかわかんなくなってきた。。
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現在毎週日曜、NHK教育テレビで「ハーバード白熱教室」と
して放映されている、マイケル・サンデル教授の政治哲学
講義―――Justice。
本書は"Justice: What's the Right Thing to Do?(2009) "
の邦訳書。
世界は矛盾だらけ。
理屈だけじゃ解決できない問題が無数にあることを再確認。
当たり前だと思って深く考えないでいることを当たり前でないものを当たり前に変える。
当たり前どうしをぶつけ合っても、議論にはならない。
金融危機、経済格差、テロ、戦後補償といった、現代世界を覆う無数の困難の奥には、つねにこうした哲学・倫理の問題が潜んむ。
アリストテレス、ロック、カント、ベンサム、ミル、ロールズ、そしてノージックといった哲学者たちは、よい社会をつくりあげるためにこれらにどう取り組んだのだろう。
こんな授業あったらお忍びでいっちゃうよ。
☆具体的な事例☆
・自分の州を攻撃したくないために奴隷反対なのに北軍から南軍の司令官になった人
・5人の作業員を助けるために、1人の作業員を線路から突き落とすのは罪か?
・海で漂流してしまい、全員死亡を避けるために、ひとりの衰弱した孤児を殺して生存した3人は罪を問われるのか。
・マイノリティ優遇政策で、黒人より高得点をとったのに、大学に入れてもらえないのは違法か?
・カートが使用禁止のゴルフトーナメントで、
足に障害のあるゴルファーが、特例でそれをつかうのは、不平等か?
・ユダヤ人の弁護士を育てても、就職できないから、ユダヤ人学生を排除するのは妥当か?
・金持ちに高い税金を課し、貧しい人びとに再分配するのは公正なことだろうか?
・前の世代が犯した過ちについて、私たちに償いの義務はあるのだろうか?
☆様々な観点からの正義☆
◆ベンサム、ミルの「功利主義」
→「最大多数の最大幸福」を目指す。全ての+方向の事柄(うれしいとか)、-方向の事柄(つらいとか)を一元化して考え、+方向の事柄が増え、-が減る行動が「正義」
◆リバタリアニズム
→他人に迷惑をかけなければ何をやってもいい。市場至上主義。それが「正義」
◆カントの「自律」、ロールズの「無知のベール」
→結果を期待してする行動(他律)ではなく、ある行動そのものをしたいからする行動(自律)が自由な行動であり、自律的行動は誰でも同じになるから、それが「正当性の試金石」。
◆アリストテレスの「目的因」
→「正義」を定義するには、問題となる社会的営みの最終目標を知らなければならず、「美徳」へと繋がる営みが「正義」である。
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日本人の美意識がそのまま論じられている。そろそろ、国際的な発言のタイミング?異国は定義が必要で大変ですね。
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哲学的に難しい問題についていろいろ例を挙げて深く掘り下げて事例を示してくれている。哲学というものをこれまでまともに学んだことなかったので、読むのにすごく時間かかったし、難しくて頭をすり抜けていった内容も多いけど、知らなかった考え方を学べて読んでよかったと感じた。しばらくしたらまた読み直したい。
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マイケル・サンデル先生の白熱教室をテレビで見てからというものの、生徒をたちまち知的興奮の渦にまきこむそのダイナミックな講義の場面は、頭から離れませんでした。この本であらためてそれらの講義での主張を読んでみました。さすがに文字で読むと簡単に呑み込むわけにはいかず、カントやアリストテレスなどの哲学の内容との比較など、読み砕き消化するのに時間を要しました。それでも、人命がかかった例題など、さああなたならどうする?といった難題が次々と提示される構成なので途方にくれるのですが、現実にはどう考えればいいのだろうかといった道筋を示してくれる手引きであることにはまちがいありません。
正義とは単純に正しいこと、義にかなうことと述べていれば生きていけるものではとうていありません。私たちの生活に関わる福祉の最大化、自由の尊重、美徳の促進という3つの理念は、国のあり方、政治の行方と密接に関係することです。現代の世の中では、もう為政者に任せておけば普通の暮らしが守られるといった生半可な意識では成り立たない世界になっています。サンデル先生が述べているように、否が応でも私たちは最善の生き方について考えなければならないときに来ているようです。