投稿元:
レビューを見る
期待してたほどサッカー小説ではなかった。
サッカーがなくなった世界を背景に選手、サッカーの功罪、明暗を取り上げていく。
ただ、サッカーなしの世界は考えられないと気づかされる一冊。
投稿元:
レビューを見る
なんとなくついで買いして半年眠らせていた本。
SFチックなノンフィクションを想像したらちょっと違った。
設定はタイトルの通りだが、物語の展開としては、
とあるスポーツ記者がサッカーが消えてちょうど20年の節目に
サッカー大特集の記事を任され、歴史の生き証人達の
協力を得ながら、サッカーの表と裏を象徴するエピソードを
紹介していくような内容。
読んでる時の感想としては、
序盤→おやおや?ちょっと期待はずれ。
中盤→意外と面白いかも?
終盤→なかなかよくまとまってるかな?
って感じで、
サッカーとは何か?を社会的な側面から捉えた文献を
退屈することなく、スっと読める、そういう意味で
タイトルの設定は秀逸だったかも、と思える読後感。
投稿元:
レビューを見る
2010年にサッカーが世界から「追放され、消滅した」という設定のもと、20年後の2030年にスポーツ紙の記者が「サッカーものの特集記事を連載する」という体で物語が進みます。
内容的にはそこそこ面白い。が、いかんせん量が足りない。かなり大きなフォントも多用されており、行を一つ開けるといった書体も取りながらページ総数が200にも満たないので、あっさりと読み終えてしまう。せっかく「特集記事に掲載された実在の英雄」の物語が書かれていても、せいぜい10ページ弱で終わってしまうので(まぁ「新聞記事」として読むのならば妥当な量だと思いますが)、なんだったらウィキペディアかサッカー専門雑誌とかを見れば、この本に出てるトピックは読めちゃうんじゃないかな、という気もします。
著者がイタリア人ということもあり、サッカー消滅の原因として挙げられているものには「現在のイタリアサッカー界が抱える問題」が色濃く反映されている感があります。経営重視でファンを喜ばせることを忘れたクラブチームや、暴徒化してクラブチームに被害を与えるファン、勝敗を巡るいざこざで命を落としたり怪我をしてしまう人々、プレイヤー間の人種差別、などなど。
著者としては、「今のままでは本当にサッカーが置かれる立場が悪くなるだけだ」という危機感があり、それがこの本を書かせたモチベーションだと思うんですが、だったらもうちょい、「世界」で起こっている問題についても触れてほしかったな、という気がします。
せっかく、「世界の人が楽しむスポーツ」であるサッカーをテーマにしたんだから、それぐらいは求めても良いと思うのです。