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『「夢札」を引く』ことで、通称「獏」と呼ばれる機械で見た夢をデジタル化することが可能となった世界。
予知夢・白昼夢・夢判断・神隠し・吉野の桜・幻視・和水仙…
夢と現実の狭間がどんどん不確かになっていく恐怖感。
ザワリと来る、プツプツ泡立つような、でも静謐で目が離せなくなる圧巻のホラー大作。
【図書館・初読・11/21読了】
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待ちに待った恩田陸の新作!!!!!!!!!!!!!!
やっぱり面白い!!
謎めいていて、どうなるのか先が気になって仕方がない!!
でも、ラストで全てすっきり解決!
という訳にはいかず…
そこがモヤモヤしてしまうかなぁ…
浩章の奥さんの立場から見ると
とても切なかったです。
こんな夫は嫌だなぁと思いながら読みました。
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夢を可視化できるようになった世界。そこで夢判断をする職に就いている男性、浩章が主人公。彼は最近日本各地で発生している小学校の一クラスがいきなり白昼夢を見、その後悪夢に悩まされるという事件に関わり、その初めの事件の起こったクラスの夢を観る。そこで見たひとりの少女の夢には10年ほど前に事故に巻き込まれて死んだはずの兄の婚約者であり、日本ではじめて認められた予知夢を見る女性の姿が映っていた。SFなのかミステリーなのか。ひさびさに普通な印象。夢を“引く”機械の“獏”の描写があまりなく、それが逆に良かったかも。
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どんどん話に引き込まれていったけど、後半にいくにつれて、ちょっと尻窄みという感じだったかな。ちょっと残念。
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人の夢を映像に残すことを夢札を引くという世界。小学校で謎の集団パニックが各地で起きた。そしてついには一クラス分の神隠しが起きる。事件の場所には数年前の爆発事故で死んだはずの予知能力者が目撃されていた。夢が現実に介入する前に…
夢が現実を浸食するというモチーフでは、過去に筒井康隆「パプリカ」がそうだった。これは面白かった。オススメ。
しかしながら、恩田陸テイストにすると、なんか妖しい感じをにおわせながら話があまり進まずに、ラストで唐突に終わってしまう気がする。う~む。
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相変わらず難解な現代ファンタジー。最後はご都合主義も感じましたが、ハッピーエンドでよかった!恩田さんの作品は首をかしげながら読む羽目になるのは解っているのに、何故だか読みたくなってしまう不思議……。
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夢を視覚化して解析できるようになった近未来の日本。久々の恩田陸さんの長編小説の主人公は、その解析・夢判断を仕事とする浩章。彼が仕事仲間と取り組んだ「夢札」は・・・??
浩章の兄の婚約者だった結衣子は幼いころから「予知夢」を見る女性だったのだが、その夢が明日実現するのか、数年後なのか、はたまた、過去においてのことだったか、が特定できない、という辛さを抱えていた。災害や事故が起こるのを夢で知っても、未然に防ぐことができない彼女を見つめ続けた浩章は、プロの夢判断師になる・・・。
そして、日本各地の小学校で集団白昼夢事件が頻発する。1つのクラスだけが、突然パニックに襲われ、泣きわめきながらグランドに逃げ出す子どもたち・・・。何かが来た、ということだけは想像できるのだが、それはいったい何なのか。浩章やその仲間たちが、丁寧に子どもたちの夢を分析するのだが、次第に明らかになっていく真相と描写が怖ろしい&興味深い。
夢を視覚化できるようになったことが、実際に見る夢を変化させてしまう、という、ある意味、結果と原因が入れ換わったような浩章の考察が面白い。人の夢を目で見てしまうことが自分の夢に影響を与える、って、うん、ありそうだよね。
終始、ざわざわと不穏な空気の物語を楽しんで^_^;読むことができました。
やっぱり恩田さんは巧いなぁ。
結末は、これでいいのか???!!とも思ったけど。
また、始まって2ページめの「白昼の幽霊」の話が、すっごぉ~~~~く怖かった。(涙)
混雑した都会の歩道橋に、なぜか、“まるで頭と足をつかんで上と下から引っ張ったみたいな”背の高い女がいて、彼女の顎が・・・と、もうこれ以上書くとそれこそ夢に見そうだから、やめておくけど、あまりの怖さにこの本を読むのを断念しようかと思ったくらいのすごいインパクトだった・・。
なんとか、そこは乗り越えて最後まで読めたけど、今後「夢違」というとこの幽霊の話を思い出してしまうような気がするのはどうなのかなかなぁ。
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ひたすら山に鳥の脚を植えていく夢を見る、このエピソードだけですごい。全盛期の恩田陸を軽々越えてしまうぐらい面白かった。読み進めるにつれてどんどん頭がぐらんぐらんする感覚。これが恩田陸を読んでるときの感覚だった、て思い出した。電車移動中、コーヒーブレイク中、なのに作中にもあったように一枚膜を隔てたような、完全にトリップしかけて、読み終わった後にはまさに夢札酔い。ひたすら何もせず歩き続けたいような気分になってしまった。不思議の解明とかそんなの放り投げられても構わない、て気分。
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恩田さん久々の新作!本屋に行ったらサイン本があったので、意味もなくそっち買ったww
夢を映像として写し取る夢札を判断する夢判断の話。予知夢を見る結衣子の影に悩む浩章。結衣子の影が小学校での集団白昼夢事件にも繋がっていて…。
相変わらずの恩田さんの厚みなんだけど、途中から何か駆け足だったような?ちょっとそこが物足りなくはありました。。
自分の夢の映像かぁ。観返したくなるような夢だったら、映像にとっておきたい気もするな(笑)
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夢を映像化するのに成功したという世界で
夢判断をする人が夢に巻き込まれていく話。
夢と現実のハザマはどこなのか?
なかなかに面白い話で
フィクションにしておくにはもったいない・・・。
実現できたらこの世はどう変わるのだろうか?
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いやーはまりました。一気読みです。夢の話題ではFBでも盛り上がったが、私はほぼ毎日夢を見ます。で、夢に助けられることも多いです。今朝見た夢も昨日行かれなかった食事会に参加している夢で、禁酒中なのにちゃっかりワインを飲んでたりしました。そんな夢をテーマにしたホラーです。久々の恩田陸、堪能させていただきました。
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夢を視覚として捉えられるようになった時代の、謎めいた作品。夢を侵食するもの、神隠し、予知夢、と魅力的なキーワードがいっぱいで。じわじわと迫り来るものにはかなりのぞくぞく感がありました。ジャンルでいうならホラーといってもいいかなあ。
預言者としての彼女の悲劇は哀しいなあ。でもこの結末にもタイトルの意味にも、希望が感じられました。この世界は悪いことばかりではないと信じたいです。
個人的には、奈良のあちこちが登場するのがツボでした。かなり綿密に取材されてますねえ。とってもリアリティがあります。
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久し振りに、背中がゾクゾクするような作品を読みました。
夢をデータとして保存し、見ることが出来るようになったという設定のお話しです。
テイストとしては、スティーブン・キングの「霧」と鈴木光司の「リング」をミックスして、さらに現実味を持たせた感じ。
夢がデータとして視ることができるという不思議な設定だけど、読んでいるうちに、あり得るかも…と思えてくるから、また不思議です。
そんなSFチックなネタですが、さまざまな神秘を織り交ぜながら話はすすみます。
死んだはずの、予知夢をみる女性。
小学校でおきた集団白昼夢。
子どもたちがみた夢に共通して現れる、三本足の八咫烏。
そして霧とともにおこる集団神隠し…
悪夢を、変えられたらいいのに。
不気味さを演出する点で恩田さんに敵う人はいないと思います。
とくにラストシーン
あれをハッピーエンドとして見られるかどうかは、読み手次第ではないでしょうか。
私は後からちょっと怖くなりました。。
不思議な雰囲気にどっぷり浸かりたい人には、特にオススメです。
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「夢だった」「宇宙人だった」「狂っていた」はオチの3大禁じ手と言われる。
その1つ、「夢」に、オチとしてではなく、真っ向からがっぷり取り組む。
予知夢というテーマは「マイノリティ・リポート」のようでもあり、姿が見えそうで見えない女、その女を追跡する男、警察の男、という関係性は「ブレードランナー」のようでもある。(とすると、和水仙は折り鶴?)
最後まで読んでも、あまりスッキリとはしない。
途中に出てくる霧のように、そして吉兆なのか凶兆なのか定かでない夢のように。
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「恩田ワールド」と言い切ってしまえばそれまでなんですけど、なんとも釈然としない結末です。おまけに、そこに至るまでの展開があまりにも冗長過ぎてだれます。