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恩田さんの久々の長編。
装丁の美しさと本の厚みに期待が膨らみます。
内容も恩田さんらしくて面白かったです。
はっきりとしない「何か」に迫る雰囲気が素晴らしい。
最近は短編が多かったので、非常に読み応えがありました。
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久しぶりの恩田さんの最新作!
期待を裏切らない恩田ワールド。夜中に読んでいると本当に怖い!恩田さんの本は結末云々というより、その過程で読んでいる人をゾッとさせるのが本当にうまい。あんなに怖かったのに、蓋を開けてみるとすごく他愛無いことだったりするんだけど、それでもあんなにも雰囲気たっぷりに怖がらせてくれるんだからすごい。
恩田さんらしさを存分に楽しめる一冊でした。面白かった!
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良くも悪くも恩田さんぽい作品。
何ともいえない不穏で怖い雰囲気に惹きつけられ一気に読めるんだけど、最後にいつも通り、曖昧ですっきりしない結末が待っています。
確かに雰囲気作りは抜群で、他の人の感想にもあるように結末はそれぞれが感じ取ればいいのかも知れないけど、それにしては提示される伏線が意味ありげ過ぎだし、回収されなすぎ。
まあでも悪いラストじゃないけど・・・。
映画「エターナルサンシャイン」を少し思い出しました。
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夢を映像として記録し、デジタル化した「夢札」。夢を解析する「夢判断」を職業とする浩章は、亡くなったはずの女の影に悩まされていた。予知夢を見る女、結衣子。俺は幽霊を視ているのだろうか?そんな折、浩章のもとに奇妙な依頼が舞い込む。各地の小学校で頻発する集団白昼夢。狂乱に陥った子供たちの「夢札」を視た浩章は、そこにある符合を見出す。悪夢を変えることはできるのか。夢の源を追い、奈良・吉野に向かった浩章を待っていたものは―。人は何処まで“視る”ことができるのか?物語の地平を変える、恩田陸の新境地。
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正夢、悪夢、予知夢、などなど、夢にもさまざまあり、いい夢を見た日はいいことがあるような気がするし、悪夢にうなされて目覚めた朝は不吉な思いに囚われることもある。とらえどころがないからこその夢、という気もするが、本作の世界では夢は可視化でき、医療現場で利用されているのである。そんな世界で起こった子どもたちの集団パニックや神隠し。予知夢を見る女・結衣子が見ていた夢やその死と関係があるのか、いまになってあちこちで目撃情報があるのは彼女になにか伝えたいことがあるのか。夢のようになかなか全貌を現さない真相に興味をそそられ、結衣子や子どもたちの夢と自分の夢が交錯しているような浩章の身に寄り添いながら読み進めるうちに、自分も夢と現の狭間でゆらゆらしているような心地にさせられる。曖昧なものを鮮明にすることについて考えずにはいられない一冊である。
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夢を映像として記録しデジタル化出来るようになった時代。予知夢を見る結衣子は死んだはずなのに浩章の前に現れ―――
まさに恩田ワールド。不思議な女の子を書くのが本当に上手い。ぞくぞくするのに温かく哀しい文章で世界に引き込まれる。
視覚、嗅覚、聴覚…第六感。あらゆる感覚から迫ってくるので、文章酔いしてしまう。…亜麻色の髪の乙女は今後不吉な歌にしか聞こえない気がする。
物語の結末ももやっとして終わるけれど、まぁこれが恩田陸さんらしさだよね。それで結局、なんだったんだ…また読もうって思わせる。
うん、文庫になったらまた読もう。
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「何か」が教室に、侵入してきた。
すごく恩田陸っぽい作品だと思った。自分の“夢”が視れたなら、とつい考えてしまう。少し謎が残る作品ではあったけれど、心地よいゾクゾク感が味わえて満足。
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ぞわぞわした雰囲気を作るのがすごくうまい。恩田陸さんのホラー・サスペンスものはいつもそうだ。そして、それだけだなあという感想を持つのもいつも同じ。
恩田作品で一番好きなのは「夜のピクニック」。ホラー系は「六番目の小夜子」をはじめとして、読み進めていく時のワクワクドキドキが常に肩すかしに終わる感があって、納得できない。それでも読む気になるところがうまい人だなあとは思うけど。
本作も、もっときっちりSF的に展開して欲しいけど、そうはならないんだろうなあと思いながら読んでしまった。不穏な気配や不安感を高める書き方はもう本当に巧みだ。でも欲張りな読者としては、その先が欲しいのだ。驚愕の真相、もしくは納得の結末、という形で。
北上次郎さんが恩田陸さんのことを「さわりの作家」と書いていたが、これは言い得て妙だと思う。すごく面白い予告編を見ている感じ、と言ってもいい。本編を読ませてほしい!
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人が見た夢を鮮明に映像化する技術が発達した近未来の話。
夢と現実、過去と未来が混在する世界観には終始ぞぞっとする怖さがある。
ストーリーも先が気になる展開でかなり楽しめた。
個人的には小説内で、映画「ミスト」の解釈を語る部分がすごく好き。この小説の核たる部分もそこなんだろーなと深く考えさせられた。(ミストはすごく好きな映画なので)
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夢を保存・視覚化できる機械が発明された社会を舞台に、次々と起こる怪事件を描いたホラーミステリー。
この作者の作品らしく、前半の謎の提示の部分はなかなか面白かったが、結局広げた風呂敷がラストまでほとんど回収されず、読み終わっても頭の中に「?」が沢山残ってしまった印象。
キャラクターについても、やたら意味ありげな人物が沢山登場するが、結局ストーリーとの関連はあまりなく、全体的にとにかく消化不良。
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不穏な雰囲気よりも、夢をデータ化して保存し、いつでもそれを再現することができる機会を発明した、という発想にとても惹かれました。作者もいろんな夢を見ているのかな。
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ちょっとホラーな雰囲気で、
興味深く読み進んだのですが、
読み終わった時点では、
あちらこちらが未消化なままという感じが強く残りました。
なんだかピンとこない作品でした。
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ぐいぐい引き込まれて行きました。
本が手放せないくらい。
読み終わった直後、「えーーーーっ」と、叫んでしまった。
今もずっしり、残ってます。
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そういえば直木賞候補作にもなった恩田陸の夢違。幻想系小説で恩田ファンタジーの定番とも言える作品だから読み続けてきたファンには物足りないが、あいかわらずリーダビリティの高い作品。まだまだいけるね、この人。
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怖かった…これ…夜中にひとりで読んでて、怖くなって思わずテレビつけたくらい…
ラストが物足りないって人もいるみたい。
でも実際にこういうことは繰り返されてて、史実にもたくさん残ってるから、それ考えるとさっぱり目に終わったほうが現実味と怖さが倍増していいのかも…
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恩田さんらしい、ミステリー・ホラー・ファンタジーの要素が詰まった作品。ラストは「ん?!」というかんじでどちら側の話なのか掴みきれませんでしたが、流れは楽しめた。装丁はホラー寄りなので枕元に置いて眠ることはできなかった。怖がりなので。