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淡々と流れていく日常の小さな不思議や違和感を丁寧に掬いとる視点。そこからの俯瞰によって日常は一連の奇跡で構成されていることを知る。
役にはたたないけど、だからこそ素晴らしい。
わたしもこういう風になりたい。
小2理科のようなドキドキ感
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改めて、じっくりと再読。
「はじまり」のイメージ。イメージの「はじまり」。思考していくための扉が開いてゆく。なんとも、やわらかく、そしてやさしい。未来に希望を抱けるような。絶望もなければ、悲観もない。常に「未来」に対して「開かれている」作品群に、胸がちいさく震えてくる。幾度も開いても、開くたびに「あたらしさ」を感じる。
ああ、わたし、ほんとうに鈴木さんの作品が、鈴木さんという作家さんの在り様が好きなんだなあ。
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忙しい時でも、ちょっとお茶を飲んで休憩、とかいうときにこの本を読むと安らげます。
旅行とか、美術館とか、非日常の世界に本を開くだけでインスタントに行ける感じです。
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鈴木康広さんの作品はハッとさせられ、新たな視点に気づかされますが、同時に既視感のようなものを感じさせます。言い方を変えれば、懐かしさみたいなものでしょうか。それは身近な素材を利用しているからかもしれません。
本書では数々のスケッチによって発想の根幹に触れることができます。
気になった作品
・綿棒の照明
・ペットボトルの鉛筆削り
・遊具の透視法
・落書き帳
・現在/過去
・りんごのけん玉
・まばたきの葉
・目薬の銃
・自画像のパズル
・銀閣寺のチョコレート
・まばたき照明写真
・日本列島の方位磁針
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ロマンティックで懐かしい。
ペットボトルの鉛筆削り
気配のクッキー
スープの満ち欠け
募金箱「泉」
境界線を引く鉛筆
落書き帳
現在/過去
まばたきの葉
ファスナーの船
自画像のパズル
?のあめ
数え挙げてもキリがない。
どれも素敵な作品ばかりで時めく。
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素敵な本だった。
詩に近い、デッサンや文章。さらさらとして深かった。
静岡市の美術館で、実際に『まばたきの葉』 に触れたことも大きい。
やさしくて、やわらかくて、だけど不思議さを鮮やかに具現化している。
このひとは作品で世界から受け取ったものを物語っている。
『ファスナーの船』 だなんて、何かもう衝撃的にうっとりだ!
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作家、鈴木康弘の作品集。時間をかけて、ゆっくりと眺めました。
鈴木さんのスタンスというか、作風というか、雰囲気が伝わるつくりになっていると思います。
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あの、瀬戸内国際芸術祭の、「ファスナーの船」の人だとは知らずに読んだのですが、アイデアの元がいろいろ書かれているネタ帳のようなもので、スケッチも楽しいし、思考する過程が見られるのもとても楽しいのでおススメです。
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毎日同じように流れる決まりきった日常を、
子供のような、もしかしたらそれ以上に、
無邪気で、何の予備知識もない目で見た『世界』。
宇宙、太陽、空気、時間、引力、空…
それらに対する“わたし”という存在。
きっとあの頃はもっと純粋なハテナがあって百科事典を
捲っていたんだろうなぁ…。
なんて、歳をとるにつれて色んなことが薄まっていく脳みそで
思いに耽ってみたり。
私たちがもうとっくの昔に忘れてしまった気持ちがとにかく沢山詰まっていて、何度も心をわしづかみにされる本でした。
川内倫子の写真に、原研哉のあとがき。
贅沢な1冊でした。
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いい意味で、意表を突かれる発想。
思い付きから出発して、地球規模にまで拡大してゆく。
なかなか、心地よい。
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尾崎世界観さんがお薦めしていて、一緒にお仕事をされたのがきっかけ。
分厚いけれど何度見ても飽きないし、あらゆる発想に溢れていて、スケッチや写真を見ても、文章を読んでも楽しい本。
ページをめくる度に、懐かしい気持ちと身近なもので出来た予想外の消化の仕方に、わくわくとどきどきが止まらなくて、まるで大人の絵本。
正直過程や写真を見ても、想像が追いつかない作品も多々あったので、実際にこの目で肌で作品を体感してみたいと思った。
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世界の視え方が常人と違っているんだろうな。
こういう人たちを知る度、いったいどんな育ち方をしてきたのか、すごく気になる。
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まるごと全部、鈴木康広さんの思考を追体験できる一冊。
日常のふとした瞬間に抱く感覚、表現したい景色、表現の裏にある意識。見立て、連想、気づき…スケッチも作品もストーリーも、全てが美しい。
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アーティストの自作紹介本。
ああ、こういう本って、昔読んだなあ。
こういう"アートな"感性を、私はもう失っちゃったんですよねえ。
・・・いや、ウソつきました。失ったというか、そもそもなかったです。
こういう本を読んで、自分の"アートな"感性が刺激されたりなんかして、同じ趣向をもつひとたちと語り合って、夢をふくらませてぶいぶいいわせるような、そんな人間になりたいなあと思ってたんですけど、若いときにこういう本を読んでも、にわかにそう装ってただけで、本心は全然”アートな”感性にはぜーんぜんピンときてませんでした。なんだかヘンな文章ですけど、要は、アートぶりたかったんだけど、自分は全然そんな人間じゃなかったということです。
こういう本を読んで、ほんとに目を輝かせていろいろ語るひとたちがいたし、きっと今もいるのでしょう。そういうひとたちの話を聞くのは好きですが、自分はそうはなれないんだなあ。そういうことをあらためて思い出した一冊でした。【2019年9月10日読了】