少し前に読みました
2023/05/10 15:59
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
今、読めば、やや世界情勢は変わっているので、これから読まれる方は少し前に書かれた本とご承知の上でお読みになってください。例、アップルなど。しかし、それを除いても面白いのは確か。タイトルの「5つ」の中の帝国主義と宗教はわかるなぁ。
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学生時代にさぼったので、世界史、日本史にうとい自分。タイトルに惹かれて購入。本のタイトル通り5つの「パワー」を軸に説明されており、非常におもしろかったです。少しお利口になりました。
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著者の主観がかなり入っている。
世界史を勉強しなかったんで、独自の見解ではあるが、ざっくり理解するにはいい。
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知人に薦められ、借りる予定をしていたが、その知人が渡英し1年間帰ってこないというので、我慢できずに購入した本(笑)
レビューに入る前に。
2008年に発売された本なので、まだアップルがマイクロソフトに完全に負かされたと表現されている部分があり、現代における変化のはやさを感じた。だって、いまはアップルという巨大モンスターが人々の潜在的ニーズを探り当て、見事に大成功しているじゃないですか!たった4、5年前とこんなにも情勢が変わっていくのは、グローバリズムの象徴か。つまり、これと同じ原理でいけば、4、5年後の世界がどうなっていくかは、わからんということですな。
では、蛇足から入ってしまいましたが、本編全体の感想を。
文庫本であるという読み易さも加味して、面白い内容でした。
世界史は昔から好きだったのですが、やはり暗記科目であるという趣が強く、○○年にこんなことが起きて、○○という人が●●という場所を征服して、、、と、ということを覚えることが重要。
そんな世界史を、もっと横と縦のつながりを重視して5つのキーワードでまとめたのが本書。学問としては、社会や文化や経済は区切られていますが、実際には人間社会の中では一緒くたになっているもの。それぞれが影響し合うのは当然のことで、プラス、様々な国が交流していくことで、世界史のダイナミズムがうまれていく。そんなことを感じさせてくれる本でした。世界史がそもそも好きな人にとっても面白い本だと思います。
その中でも特に面白かったのが、第3章「欲望の世界史」内のコーヒーの話と、第4章「世界史に現れたモンスターたち」内の資本主義と社会主義の違い、についてです。
コーヒーの話ですが、そもそもコーヒーを飲み始めたのはイスラム圏でした。そこから17世紀ごろヨーロッパへひろがっていくのですが、その広め方として、人々の持っていなかった欲望を商人たちが「理性のリキュール」「理性を目覚めさせる飲み物」といったことばで、コーヒーへの欲望を意図的につくり出し、その後コーヒーはヨーロッパ世界を席巻します。この理性ということばと結びついた飲み物を飲みながら人々が語らうことで、近代的な考え方や発想とつながっていった、理性的であることの象徴となったのです。これがフランス革命につながっていったなんてことも言い過ぎではないと感じました。どうしても政治・経済・文化で語られがちの世界史ですが、実はこうした「モノ」が人々の意識や行動に変化を起こすことで、世界史的にも大きなインパクトを残すことがあるんですね。実に興味深い。
では次に、資本主義と社会主義の違いですが、齋藤氏は簡潔にこう述べています。「自然発生的なものと人工的なもの」。分かり易すぎて目から鱗でした。これまでざっくりと感じていたものを見事に分かり易く、表現しています。社会主義というのは、あまりにも理想的過ぎてしまい、理論上は上手くいくとしても、実際に人間が運用し始めると全く上手くいかなくなってしまう。結局人間は、理想的なシステムをつくれたとしても、それを実現することはできないのです。一方、だからといって資本主義が完璧な社会体制かというとそうではないですね。どちらかというと、「これしかないから」という消去法的な選択なのではないかと。現状においてはこの資本主義で進んでいくことがベストなんだろうけど、その資本主義という網目の中から、こぼれ落ちてしまった、「弱っている人たち」をどう考え、どう救っていくのか、といった視点は少なくとも持っていたいと、改めて感じました。
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章ごとに設けられているキーワードが補助線の役割を果たしているため非常に読みやすくそして理解の深まる一冊でした。
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齋藤先生の本はいつもわかりやすくまとめてあるので、今回も世界史がざっくり頭に入るだろうと期待して読みます。
タイトルの「歴史を突き動かす5つのパワー」とは、モダニズム、帝国主義、欲望、モンスター、宗教のことだそう。
その5つの項目にしたがって、解説されていきます。
特に気になった箇所を箇条書きで10点にまとめました。
個人的に一番暗かった中世部分が一番多くなっています。
1. 中世は、西洋が仮死状態に陥ったかのような印象を受ける時代。
ローマが392年にキリスト教を国教とした
→帝国の主が皇帝から神(その代理人としての教皇)へと移っていく。
2. 宗教と政治:古代ギリシア・ローマでは一応分離されていた
→中世では深く関わっていく。
3. キリスト教の神は唯一絶対の創造主
→人間の合理性や明晰性、自由な発想力が全部押しつぶされる。
4. 「中世」は5世紀後半の西ローマ帝国の滅亡から15世紀までの約千年間。
ヨーロッパは変化の少ない、いわば『仮死状態』が続く。
5. 中世の沈黙を打ち破るきっかけが、ルネサンスであり宗教改革。
6. 11c~13c初め頃に教皇権は絶頂に達した→1077年 カノッサの屈辱
教皇が持つ宗教的権力>ローマ皇帝が持つ世俗的権力
7. 男ならだれでも持っている欲「行けるところまで行きたい」+「俺様に跪け」
→帝国を生み出す際限のない欲望。
ほとんどの帝国は、領土を広げること自体が目的化し、それが原因で崩壊する。
8. 「数」を誇る行為は、みな「帝国の野望」と同質。
王がハーレムを作りたがる原因も同じ。
どれほど数が多くなっても、王は決して満足しない。
生きている限り、あるいは落ちぶれるまで領土を拡大し続ける。
9. 自国民を最も多く殺戮したトップ3は、毛沢東、スターリン、ポル・ポト。
平等を目指す社会主義が、なぜ暴力による独裁と結びついてしまうのか。
不可能なことを無理やり行おうとするから、力による粛清が必要になった
10.「自分を大きなものに投げ出すことで自分を安定させる」
:宗教や信仰と言われるものの根本。
ざっくりどころか、かなり読みがいがあっておもしろく、時間をかけて読みました。
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留学中にヨーロッパ旅行をしたことがきっかけで、改めて世界史を学びたいと思い本書を手にしました。
世界史的に有名な出来事を淡々と述べるのではなく、大まかな流れを経済や宗教の背景と絡めて丁寧に説明しているので分かりやすかったです。「現代」にあふれている様々な国際問題がなぜ起こったのかを理解するためには、世界史つまり「過去」を知っておくべき必要があるなと感じました。
再読して自分の知識としてしっかり蓄積できるようにしたいです。
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歴史に限らず、あらゆる学問がそうではないかと思うのだが、そこで語られていることは「事実」というよりも「解釈」として受け取ることがなによりも「真実」に近付くコツなのではないかと思う。そして専門家の優れたところは「本当のこと」を語っているということではなく、それに少しでも近付くための方法を示していること、そのための解釈や提案をまとめてくれていることではないか。本書はそうした語部の解釈が物を言う世界史という分野を、教育に精通している齋藤が非常にコンパクトにまとめてくれている。
齋藤先生による世界史の視点は「5つのパワー」。モダニズム、帝国主義、欲望、モンスター、宗教。これらの概念説明を追っていくだけでもとても勉強になるのだが、そこをお互いに関連付けていくことが著者の特徴が出るところ。本書の日本史バーションでもそうだったと思うが、こうした視点を固定化することによって膨大な範囲の知識を体系的にインプットできる。そして他の視点でまとめたマクニールなどの歴史観と比べてみるのもおもしろいだろう。
歴史を学ぶ意義は「過去を知ることによって現状を認識し未来を見通す」ことにある。さらに「物を知り場所を知り人間を知ることができる」ことも見逃せない。すなわち、歴史はあらゆる分野を浅く広く知るとても便利な学問であるということが言えるのではないか。そう考えると歴史は教育とくに義務教育においてもっと然るべきポジションにおく必要があるのではないかと思う。
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なんだこれ!? 世界史という書名に惹かれ購入したが、これは近代史もしくは現代を読み解くビジネス書ではないか。第1章でウィキペディア、グーグルが登場して著者の主張を読んだ段階で『失敗したか?』などと思ったりする。ビジネス書として読む分には興味深く面白い。可もなく不可もなし。
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斎藤さん先生のざっくり世界史。相変わらず内容の絞り込み度、内容を端的に表したタイトルがみごと。なんせ世界史を「ざっくり」ですから。
今回、どうざっくりかというと、5つの切り方、視点で世界史を見ていること。
「西洋近代化」「帝国」「モノの野望」「モンスター(社会主義・資本主義・ファシズム」「宗教」。わかりやすい。とくにキリスト教徒とイスラム教の全体像が参考になった。
中高時代、日本史も世界史も苦手だったけれど、こういう視点からみることができたら、また違ったかもしれません。
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ギリシャ・エジプト旅行前に世界史を復習したくて購入。世界を突き動かすパワーを5つに分類し、そのパワーの動きを通して俯瞰的に世界史を眺められるので、世界史教科書でここの単語と照らし合わせながらの復習にちょうどよかった。
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今世界で起こっていることをもう少し理解できたら、という気持ちで手に取りました。 ざっくり!私はいいと思います。大人なんだから...5つのパワーという切り口もユニークでした。教科書ではない面白さがありました。
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世界史が本当にざっくりわかったような気がします。
授業で受けていた世界史はカタカナばっかりだったり漢字ばっかりだったり、時代が行ったり来たり…と
とても苦手意識がありました。
今の経済に繋がる!とはいえ、繋がるまでが長すぎて…
それがこの本でざっくり、なんとなーくわかったような気がしました。
宗教も、正直よくわかんないまま今まで来ていましたが、流れがわかるとなぜ流行った(?)のか、納得できる所もありました
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人類の誕生から始まる世界史の授業や本に苦手意識を持っていたが、本書は本当にざっくりとした視点で、なぜ各々の事象が発生したのかよくわかるように説明している。現代史に関する記載もあり今起こっていることへの理解も深められる。共産主義の限界や中世におけるキリスト教の持っていた力等、非常にわかりやすかった。ざっくりであるが故にやや踏み込み不足の記載もあるがそれはやむを得ないだろう。