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タイトルや表紙からは全く中身が想像つかないが、新渡戸稲造、内村鑑三、福沢諭吉、柳田国男、西田幾多郎の講演録や著書のアンソロジー。
脚注が各ページの下部に敷き詰められているので、幅広い内容を含んでいる。
江戸時代に生まれて明治時代を生きた人がどういうことを考えて生きていたのかが垣間見える良書。
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適菜収が内村鑑三、新渡戸稲造、福沢諭吉、柳田国男、西田幾多郎の講演録などから選定、編纂したもの。決して、世界一退屈な本ではありません。
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まず古典を読め。
学問のみが世の中を救う。
人種差別をなくすには、みなが人類学、人種学を学ばなければならない。
学問はつねに客観的、理論的かつ自己批判的でなければならない。
学問に従事するものは、どこまでも心理を理想として深大なる人生の建設に努力しなければならない。
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新渡戸稲造☆☆☆
リーディング=スリーピングではなく、リーディング=スタディングになるような読み方。章ごとの要約はなるほどなと思った。三色ボールペンの使い方も。かったるいけど、多分本を読むってそういうことなんだって言いたいんだろうな。
内村鑑三☆☆☆☆
品行方正なカイジの利根川みたいな人だと感じた。キリスト教信者なのに、大切なのは金だと理路整然と説明するような点は実に実利的。形而上学の実践を、唯物的に為す。こういう人が、賢い人なんだと思う。こうありたい。
福沢諭吉☆☆
学問のすゝめはすごい面白かったのに。金について、自分がどれだけ潔癖なのかをダラダラと。これは抜粋するものを間違えたなー。この人の偏屈で暴論を構わず振りかざすところは大好き。
柳田國男☆
文化人類学には縁がないらしい。興味を持てなかった。
西田幾多郎☆☆☆
言ってることの三割くらいしか理解出来ないんだけど、そこがいい。この人の本はもう少し読んでみたいと思う。巻末における、「師とは最後まで分からない部分を残し、その立ち居振る舞いにより生き方を示してくれる存在だという言葉が、この人を彷彿とさせた。
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# 世界一退屈な授業
## 基本情報
* 著者:適菜収
* 読書開始日:2017/02/20
* 毒手終了日:2017/03/05
## 読書内容
### 概要
* 昔の日本の偉人たちの読書論、仕事論、生き方などを実際の講演などをもとに、一部現代語に書き起こした
* 基本的に著者である適菜収の意見は前説とあとがきくらいしか出てこない
* 出演者(?)はいずれも明治から昭和初期にかけて業績を残した次の5人
新渡戸稲造、内村鑑三、福沢諭吉、西田幾多郎、柳田国男
### 第1章 読書について(新渡戸稲造)
* 早大での講演がベース
* 昔は書物が貴重であり、つまらない内容の物が出版されることはなかった
* したがって、出版されてるものどれを読んでもそれなりに意味があった
* しかし現代(昭和初期)はつまらない物が多く出版されている
* つまらないものを読むことは害悪でしかない
* 古典を読むことは非常に意義がある
* しかも繰り返し読む、ときには原書を読むことが大事
* 古典には、現代まで残ってきた理由がある
### 第2章 仕事について(内村鑑三)
* キリスト教では「金が欲しい」は卑しいことと捉えられがち
* カネの使い方が大切。後世の記憶に残るようなもの(事業)を残せ
### 第3章 お金について(福沢諭吉)
* 自分は幼いころより借金の怖さを実をもって知っている
* どんなことがあろうと借金はよくない
* 欲しいものがあるとすれば金をためてから買うのがよし
### 第4章 勉強について(柳田国男)
### 第5章 物事の考え方について(西田幾多郎)
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世界一退屈な授業。適菜収先生の著書。日本の歴史上の5人の偉大な先生たちの授業を現代人の私たち向けにわかりやすく編集した良書。偉大な先生方の授業は時が経っても色褪せないものですね。つまらない先生たちの退屈な授業に辟易している日本の学生も、この5人の先生たちの授業であればきっと目を輝かせて聞くことでしょう。
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哲学者の適菜収 氏の著書です。
日本を代表する先人5人の代表作を各テーマごとにまとめた内容になっています。
新渡戸稲造 : 読書について
内村鑑三 : 仕事について
福沢諭吉 : お金について
柳田国男 : 勉強について
西田幾太郎 : 物事の考え方について
本書を入口にして原著を読む機会になる入門書と思います。
時代背景などの違いはあるものの、各人の言葉には考えさせられるものがあります。
個人的には、柳田国男 氏の勉強についての内容に一番の共感を覚えました。