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過去、「『超』整理法」シリーズとして、1993年の「『超』整理法」、1995年の「続『超』整理法・時間編」、1999年の「『超』整理法3」の後、2003年の5/7/9/11月にそれらの文庫版が「『超』整理法1」~「『超』整理法4」として再整理のうえ出版されています(この際に若干加筆)。
その後、2006年10月の「『超』手帳法」にて、手帳によるタイムマネジメントについて最初に書かれた「続『超』整理法・時間編」で主張したことを中心に、他の「超」整理法シリーズで主張してきたことが、とりわけIT関連機器の進化を考慮して最新化されています。
さらに、2008年10月に出版された「ジェネラルパーパス・テクノロジー―日本の停滞を打破する究極手段」において「新しい情報通信技術であるITは、GPT(general-purpose technology:一般目的技術または汎用技術)であるために組織や社会の構造と密接な関係があり、社会組織の大きな変革がないとIT導入の効果が発揮できない」とし、日本(とりわけ政府)のIT活用が如何に遅れているか鋭角的に論じられています。
今回の「クラウド『超』仕事法」は、これまで上記の書籍によってなされた主張と完全に整合しており、1993年から2011年までの18年間で、仕事の生産性を高めるために如何に最新のIT技術を工夫して取り込み、野口先生が自己の仕事のスタイルを如何に変化させてきたか俯瞰することができ、非常に勉強になります。
とりわけ、iPhone、iPadを端末(ユーザーが使うデバイス)として活用できるようになってからの情報一元化や検索性の向上による「作業にかける時間の削減」によって生じる「考えるための時間の増加」を最大限に意識したいと感じました。
如何にITが進化しようとも、もっとも素早く的確に気づきを書き留められるのは紙のメモであること、また、ある程度の長さ以上の文章は紙に出力しないと鳥瞰できないこともこれまで同様に一貫して主張されており、単に「ITが進展したからすべてペーパーレスに」と現場の仕事をイメージせずに机上の空論を述べるアナリストとは一線を画し、実務をこなしてきた実績から語られる仕事法は非常に説得力があると思います。
一方で「クラウドは小企業に有利に働き、恐竜型大企業を駆逐する」という主張には違和感を覚えました。
大企業の情報システムは、競争領域において他社と差別化を図るために他社とのシステム共通化を避けているのであり、ほぼ同一業務仕様のシステムを小規模の複数法人でシェアして活用する小規模クラウド型システムの形態とは違う種類のものであると考えます(もちろん、メールシステムなど非競争領域の共通化は推進すべきであり、実際に実現されています)。
例えば、クラウド型システムの形態として、3000万件を超えるようなデータベースを夜間バッチで毎日メンテナンスしなくてはならない情報システムを、同業の複数法人が同一システム仕様でシェアすることは極めて困難で、どうしても大企業固有のシステム化要件を満たすために、オンプレミス(自社保有システム)として構築するしかない場合が多いと考えます。
加えて、そのシステムをサービスイン後に継続的に運用管��できるか否か、初期投資と経常経費を踏まえて投資判断を行ったうえでオンプレミスのシステムを構築するため、クラウド型のシステム形態を選ばないからといって投資効果が低いというわけではなく、システム化要件に沿ってクラウド型とオンプレミスを並存させるということが合理的と考えますので、クラウドが恐竜型大企業を駆逐するという文章はややいきすぎではないかと考えます(もちろん、本文に書かれていたとおり大企業が意思決定プロセスの遅さによって滅びるということは事実と思います)。
この点以外はすべて合意できる内容であり(大企業にはもちろん「クラウドフォビア」は存在する)、非常に興味を持って読むことができました。特に、ニューヨーク・タイムズの電子版では1851年から1922年までと、1987年から現在までの記事検索ができることや(中間の年次については、記事の概要が表示されるのみで、記事内容は有料とのこと)、日本橋コレドビルにある早稲田大学大学院ファイナンス研究科の講義がネットにあがっていることを知り、クラウド下においてPCやiPhoneがさらに魅力を増すことを十分に感じています。
野口先生はこの本で「一生時計」(一周が80歳=12時間となっている時計)において既に22時半ごろを指しており、残された時間を有効に使うために、毎日この時計を見たいと書いておられます。
野口先生の本は非常に勉強になるため、今後とも健康を維持してこれからもずっと執筆して頂きたいと切に願います。
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押し出しファイリングによる超整理法、超整理手帳等で知られる野口さんによる、クラウド活用法。
特に以下の点が勉強になった。
*スマートフォンの高機能をすべて使う必要はない。
「いかに使うか」より「使わなくてよい機能をいかに識別するか」が重要。「自分の仕事に役立つ機能はなにか」を見極める必要がある。
*G-Mailの下書きの活用方法。
*超整理手帳(ipad版)活用によるSchedule管理。
*クラウド時代に生き残るメディア
等、野口さんの本はいつも興味深く読ませていただいています。
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完全に周回遅れの内容。
今さら何でこんなことを書いているのか。
押し出しファイリングの衝撃を覚えている者としては、寂しい限りである。
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20111129
クラウドと手帳の同期については未だ解決しない課題だが、正本の統一というところから改善してゆこうと思う。
紙の本の優位性→ブラウジング
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とりあえず、g-mailを使えと。
皆さん会社のデータのバックアップってどんなのが
一般的なんですかね。
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ある意味、野口氏の唱える「超」整理法の集大成的な1冊。過去の整理法の考えを継承しつつも、最新のIT状況を踏まえつつ、クラウド等を積極的に活用することを薦めています。
参照した時間順に案件の入った封筒を並べる「押し出しファイリング」も、デジタルで検索できた方が便利なことは言うまでもありませんし、保管場所を複数に分けないポケット一つの原則も、検索が可能であれば、より利便性が増すというものです。
音声メモは後の処理が大変とか、手書きでメモするよりもスマートフォンで写真を撮ってしまった方がいいとか、電話よりもメール(昔はFAXでした。)を使って欲しいとか、思わずニヤッとしてしまいそうになるほど、繰り返されてきた主張が並んでいます。
途中、iPad版の「超」整理手帳をプッシュする部分があるのはご愛敬として、情報の整理に課題意識をもっている人であれば、読んで損のない1冊と言えるのではないでしょうか。
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押し出しファイリングとか懐かしいですね~。
サラリーマン時代は野口さんの超整理法を読んで
マネしてたな~。
さてさて、本書はクラウドをスマホをタブレットを
いかに活用するかが今後のビジネスを左右するとの指南書。
Gメールやevernoteの使用方法は今さらかな、という内容でしたが、何が出来るかではなく、何がやりたいのかを考えて使うという節は目から鱗といったものでした。
便利な時代。
だからこそ、活用すべきものは
活用して楽しんじゃいましょ!!
71歳のおっさん(失礼!)が真剣にクラウドのことを
語るというのは、なんだか負けてらんないな、というのが
正直な感想です(笑)。
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目新しい内容、アイディアはそれほど多くなかったが、自分のいまのやり方がどうなのか改めて捉え直して考えるよいきっかけになった。
またまた超整理手帳を使い始めるきっかけになった。
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Gmail Googleカレンダーを使いこなして、クラウドに仕事をする方法。著者の開発した手帳の宣伝が多いのが玉にきず。
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「超・◯◯法」シリーズの野口悠紀雄氏の最新書ということで手に取った。
「目次」がとにかく面白そうなので購入。
しかし内容はイマイチ。
クラウドと言ってもGmailやYouTubeをスマートホンからも活用しようという、なんでもない概念的な内容。実用的なアイデアにも乏しい。
印象に残ったのは
「とにかく考えることが重要。知識は商品にならないが、アイデアは商品になる。考えるためにIT・クラウドを使う。」
という箇所か。
したがって、決してクラウド活用のノウハウ本ではない。
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EvernoteやGメール、Dropboxの便利さが「どこまで信用して情報を預けられるか」によって変わるというのは納得。
自分のデータをPCとスマホで共有したり、他の人とデータ共有したり、個人ではかなり使ってるけど、やっぱり仕事では使ってない(使えない)のが実情。
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早くios5にバージョンアップしたくなった。
目次
序章 クラウドが開く魔法の世界
第1章 クラウドの魔法を誰でも使える時代が来た
第2章 ため込むなクラウドに上げよ
第3章 クラウドを用いて時間を有効に使う
第4章 考える環境を作る
第5章 クラウド時代に生き残るメディアは何か?
第6章 クラウドを制する者が未来を制する
第7章 クラウドは民主主義と両立するか
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読まなくても良かった。ふむ。ふむむ。著者の好奇心が良かった。理想の
仕事場への窮乏は、目を見張る点だと思う。文章・構成は上手くない。
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本書の前半部は筆者のクラウド(主にgmailを使った仕事術)のメリットを生かした仕事術、後半はクラウドの歴史や日本におけるクラウドの立ち位置などを述べている。コピペを悪とするアナクロニズム、試験でコピペをされるのは、そういうレベルの問題を出すような出題者が悪いなど、なるほどと唸ってしまった。
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第4章 考える環境を作る だけでも読むべし。知的作業の本質は、『考えること』。考えることに、全精力を。そのヒントが、もらえます。