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本当にほんのちょこっとのさわりだけパラ見した。
まだ読んでない。
題材は気になるが地雷の予感…
荒らされる側の迷惑は丸無視のウキウキワクワク大冒険だったらやだな。
前に読んだ本ではアヘン戦争のくだりで「イギリス本国からさえ非難の声が上がった」とあったんだけど、この本ではまるで対等のいさかいであるかのような書き方に見える。ちらっと見ただけだけど。
実際のところはどうなんだろう。イギリスにとってのアヘン戦争は輝かしい栄光に包まれていたりするんだろうか。
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紅茶スパイ、うまいタイトルつけたなぁ。
園芸好き、ミステリ好き、紅茶大好物な自分には題名だけでこの上なく興味惹かれました。
時は19世紀のイギリス、茶、アヘン、銀の三角貿易のバランスが崩れるのを懸念し、茶の本場中国から茶の種苗と製法を盗み出し、英国領インドでの栽培を実現させようと試みた東インド会社から、アヘン戦争後の中国へ派遣されたスコットランド人のプラントハンター、ロバート・フォーチュンの活躍を追った歴史ノンフィクション。
インド紅茶の立役者といえばブルース兄弟が有名だが、こんなに危険を犯した(今なら産業スパイ)フォーチュンの働きは、紅茶が大衆的な飲み物になる上で偉大な功績を遺したと言えよう。
中国内陸部への立ち入りが認められていなかった危険な状況で辮髪姿で変装し、種や苗木を集め、数ヶ月に及ぶ船旅で過酷な環境の中輸送した数々の苦労が偲ばれる。
と同時に当時の大英帝国という支配国の人の傲慢さ、後進国の人々への無理解もよく描かれている。
沢山の文献を元に、フォーチュンの活躍だけでなく当時の紅茶や茶を取り巻く様々な状況…例えばティークリッパーや、各国間の情勢が書かれていて興味深い。
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新聞の書評で見かけて、面白そうだったので(もともとがプラント・ハンターという人種が大好きだったことでもあり)、即購入。表紙デザインも非常に好み。
現在、紅茶の原産国と言えば真っ先にインドがあげられるわけなのだけど、爾来、茶は中国が生産を独占していたもの。それがどうして海を渡り(当時の航海は非常に時間がかかるため、植物の輸送には不適切であった。というか、植物にやる水があったら人間が飲むし、タネは海水にやられて腐ってしまいますな……)、インドに持ち込まれたのか?
その立役者であるプラントハンター、ロバート・フォーチュンの活動記録を元に描いたノンフィクション。
普通の小説仕立ての本かと思ったけれど、あくまでもドキュメント風にさらっと描かれているので、「大冒険!」「危機、また危機!」な展開を期待して読むと失望するかもしれない。
それ以上に作者が力を入れて描写しているのは、
・ 有用な植物が新しく発見されたり、輸入された際、それらがどれほどの経済効果や、国際情勢の変化を及ぼすか。
・ なぜ、紅茶がこれほどまでに愛飲されるようになったか。
(最初は英吉利でも緑茶が愛飲されていたけれど、そのほうがよく売れるから、と中国側が薬品使って翠に着色していたことが明らかになったから。← どっかで聞いたような話だ……。綺麗な色にホイホイつられるほうも悪いんだけど……)
などなどの、科学的・経済学的な見地からみたあれこれであることがとても面白かった。たかが嗜好品、されど嗜好品。日本人の食生活の変化について、ちょっと考えてみたくもなる一冊。
ちなみに自分は、紅茶ならアッサムが一番です。マスカットフレーバーとか全然わかんないy=ー( ゚д゚)・∵. ターン
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アヘン戦争直後の中国に潜入し、中国が独占していたチャノキの苗や栽培法、茶の製造技術を「盗んで」きたスコットランド出身のプラントハンター、ロバート・フォーチュンの活躍を描いたノンフィクション。辮髪をつけてそれらしい服装をしていれば西洋人だということがバレなかったというのは凄い。フォーチュンにより、紅茶も緑茶も同じチャノキから採れるということ、中国が緑茶にプルシアンブルーで着色して輸出していたことなど、神秘のヴェールに包まれていたお茶の実態の多くが初めて明かされた。フォーチュンの活躍なしには、インドの紅茶園もなかったのかもしれない。人間ってどうしてそんなにお茶に情熱を傾けられるのでしょうね?
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面白い。
紅茶は世界すら動かす。
アヘン戦争もアメリカ独立も裏には紅茶があるということを知らない方が多い。
ロバートフォーチュンにもう一度会いたい。
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最後まで読むとイギリス人が紅茶を飲む習慣が定着したのもうなずける。
紅茶とその時代の歴史がよくわかる本だった。
特に東インド会社についてはあまり詳しくなかったのでなぜ東インド会社が巨大になりそして滅んだのかがよくわかった。
もともと世界史は苦手だったけれど特にこの東インド会社がある時代の事はよくわからなかったので紅茶に焦点を置いて歴史をなぞっていくっていうのがなかなか面白かった。
なぜダージリンが世界一と言われるのかそこに至るまでの苦労の話がよく分かった。
今で言う産業スパイのプラントハンター。冒険者でもあり科学者でもあり。とても興味深く最後まで読めた。
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東インド会社の委託を受けて、中国から茶の苗、種、製法を盗み出したロバート・フォーチュンという男の話。
小説ではないから、ついついページを繰ってしまうという面白さはない。
歴史的な背景の説明をはさみながら記述してあるので、いくらか勉強にはなるかもしれない。
小説だったら主人公となるはずのフォーチュンの描き方が、他人事のような描写に思えるのはノンフィクションであるので仕方ないことかも。
ただ文章として、どうもモタモタ感がある。どうしてかなぁと思って改めて著者名を見たら女だった。女の文章は私にはどうも読みにくいことがある。おまけに訳者も女ときている。
しかしたかが茶とはいえ、これが世界の歴史の動きに連動していたという見地から見ることが出来るというのは面白い。
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レビューはブログにて
http://ameblo.jp/w92-3/entry-11247428385.html
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イギリス、インド、中国における三角貿易が成り立っていた時代、中国の茶の製法と種を盗み出し、独り勝ちしようとする東インド会社の特命を受け、中国に潜入したプラントハンターのロバート・フォーチュンのノンフィクション。
中国からインドへ茶の生産を移し変えることに成功するが、後に東インド会社はインドでの大反乱を引き起こし万事休すとなる。
独り勝ちは長く続かないということの証左か。
清の時代の中国の落日振りもわかる。
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世界中に植民地を持ち当時絶頂期期にあった大英帝国が、更なる絶頂を極める一因となった紅茶貿易をいかにして拡大させたか、その中で大きな役割を演じたイギリスのプラントハンター、ロバート・フォーチュンの活躍がどのようなものであったかを、豊富な資料から描き出したノンフィクション。紅茶をめぐる様々な視点は読み応えがあるが、そのせいで逆にフォーチュンの冒険に対する印象が薄くなってしまっている。物足りなければこれを取っ掛かりにして原典を読めということか。
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イギリスで緑茶が廃れた理由が、中国の茶の原産地に潜入したフォーチュンが合成着色料によって緑に染められていたことを発見し本国に伝えたから、という一点だけでも非常に興味深い。プラントハンターの物語という点では「シャーマンの弟子になった民族植物学者の話」の方がはるかに面白いが、フォーチュンの話は背後に流れる東インド会社、英帝国の歴史と相まって、魅力を増している。茶がいかに世界を変えたか、という歴史を教科書的な話ではなく、血の通った話として知ることができる。
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世界で最初の多国籍企業東インド会社はインドにおける貿易独占権に続いて、中国貿易の独占権を失った。新しい貿易会社は快速のクリッパー船を導入し中国からイギリスへ茶の貿易に参入し成功を納め始めていた。東インド会社は最盛期に最大の利益を生み出していた商品にかける。それが茶だ。しかし中国は茶の栽培法、製法を国家機密として明らかにせず謎に包まれたままだった。そこでプラントハンターとして派遣されたのが本書の主人公ロバート・フォーチュン。グローバリズムのはしりでもあり、史上最高の成功を収めた産業スパイと言える。目的はインドで茶を栽培することで、そうすれば中国特有の不明瞭な取引も無く1ペニーで摘まれた茶葉はロンドンで3ポンドで売れ会社は莫大な利益を得ることができる。アッサム、ダージリンはフォーチュンが持ち出した茶から生まれた。
イギリスで最初に飲まれたのは紅茶ではなく、緑茶や烏龍茶だったらしい。外国人がきれいに見える茶を好むと考えて中国人はプルシアンブルーと言う顔料や石膏を茶に混ぜていたらしい。昔から同じ様なことをしてたのだなあと思わずにはいられない。この顔料もイギリスに送られ1851年のロンドン万博で展示されている。烏龍茶が半発酵茶なのに対し紅茶は発酵茶で微生物ではなく、元々ある酵素による酸化発酵であるがどういう過程で紅茶が生まれてイギリスで紅茶が主流になったのかは良くわかっていない。しかし、インドでのプランテーションの成功と産業革命による輸送の高速化によりイギリスの生活に組み込まれて行ったようだ。また紅茶にミルクと砂糖を入れることで安価なカロリー源となり産業革命を支える役目も果たしている。それまでは工場労働者はカロリー源としてはビールを飲んでたらしい。
フォーチュンが雇った通訳とのやり取りも面白い。フォーチュンは弁髪と中国服で高級官僚に化け田舎ではそれが充分通用したらしいが、最初の通訳ワンは隙があれば小銭を稼ぎ、支払いをちょろまかそうとし、自宅にフォーチュンを止めた際には部屋代、食事代からふっかけるつもりだった。フォーチュンは「これこそ、中国人の国民性と言える」と淡々と書き残している。しかし、この旅行ではグリーン・タンと言う緑茶を持ち出しワンの故郷安徽省松蘿山を世界最高の緑茶の産地と紹介することになった。
次の目的地武夷山は今でも有名な岩茶の産地で次の従者シン・ホウはフォーチュンをチンギス=ハンの子孫に仕立て上げ駕篭かきへの代金を懐に入れようとする。結局は駕篭かきに逃げられ自分が荷物を運ぶはめになるのだが。
フォーチュンは幕末の日本にも訪れ幕末日本探訪記ー江戸と北京を上梓している。
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今でこそ、紅茶といえばイギリスの文化であり、インドのダージリン地方でとれる「ダージリンティー」は有名であるが、当時は、茶(紅茶、緑茶)といえば中国で、栽培方法なども門外不出で、他国では良質な茶を栽培することができなかった等、興味深い記述が満載。
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清朝中国が独占していた茶の木、製法を盗み出すべく中国に潜入した英国人フォーチュン氏の一代記。
大英帝国、清朝中国、東インド会社の歴史も織り込んだ秀作である。
茶が、大英帝国の盛衰や世界戦略に影響を与える重要な要素であったことがよくわかる。
本質的には、フォーチュン氏は傲慢な帝国主義の先兵で、ただの泥棒なのだけど、その「成果」を無邪気に肯定的に描く書きぶりが鼻につくので、★を一つ減らしておくが、とにかく一読の価値はあり。
読み終えて、久しぶりに紅茶を飲んだ。
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中国が独占していた茶の苗木、製法を巡ってこんな物語があったとは。
というか、中国でしか作られてなかったということも知らなかったし。
インドの紅茶を栽培できるようになるまでにこんな苦労があったとは。
イギリスの紅茶に対する執念(?)みたいなものにもすごいなと思った。
やっぱりこういう本を読むとホントためになるわ。