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著者はレジスタンス活動家。処刑寸前に脱走し、後に外交官となり世界人権宣言起草に参加。その闘士が人生をふり返り、不正義に対して「怒りを持って行動せよ」と若者に訴える。何に怒り憤るのか--強い意志としなやかの知性の軌跡がそっと教えてくれる。
エセルは、“創造は抵抗であり、 抵抗は創造である” というのだけれども、なんで日経BP社からの出版なのだろうかとも思いつつ。
Amazonで酷評に関しては、格差や人権など真新しい話題がない点と百頁たらずの分量だからでしょうか。ただ歴史の生き証人の迫力と杞憂はかんじられますよ。
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メッセージそのものはシンプルなので、新聞の書評欄から想像していたものから変わりませんでした。とはいえ、「怒る理由は、単なる感情よりも、自ら関わろうとする意志から生まれる」など、なるほど納得な言葉もいくつかあります。大きな文字サイズは、ページ稼ぎというよりは、メッセージの見せ方の演出でしょう。悪くありませんでした。
ステファン・エセル(著者)の生き様がみえる自伝的なものも読んでみたいと思いました。
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装丁や文字の大きさ、配置がエキセントリックな感じが受け付けない。中身は至極真っ当なだけにもったいない。
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「レジスタンス運動を支えてきたのは、怒りだった。レジスタンス運動の活動家であり自由フランス軍の兵士であった私たちは、いま若い世代に呼びかける-レジスタンスの遺産を、レジスタンスの理想を、よみがえらせ、伝承せよ。若者たちよ、松明を受け取れ。憤れ。政治家も実業家も知識人も、いや社会の誰もが、任務を放棄してはならない。」pp24-25
それはわかる。松明は受け取りたい。
だがしかし、どこをどう掴んで何をひっくり返すのか。こんどは私に、この問いがつきつけられる。
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破けたジーパンのポッケにもつっこめるような日本語版のインパクトは大。装丁のかっこよさに勝るとも劣らない訴求力の強さに感服
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レジスタンスについて調べていてこの本を見つけた。
昔の人は学があったからこういう活動をしてたんだろうなあ、という先入観があったのだが、単純に昔の人は怒っていたのだとわかった。
ただ、昔は世界が今より単純で、怒りを向ける対象がはっきりとしていた。それゆえにこうしてはっきりと活動ができていたのだな、という印象は変わらない。
だからといって、現代のような複雑な世界の中でも「許しがたいことは存在する」とステファン氏は語っていて、励みになった気分だ。俺たちは対象がはっきりとしないからといって、怒りを抑えつけたり誤魔化したりする必要はないのだ。目を見開いてよく調べる必要があるだけだ。
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これは、著作というよりは、ブックレットであろう。活字がたいへんに大きいが、ここまで大きな活字にしなくてもよかったのではと思われる。
それにしても、何度も死に直面しながらも生き抜いてきた人の言葉には、他の追随を許さない重みがある。
93歳になっても、若者に怒るべきテーマを見つけろとアジテートする、本物の反体制派の人である。
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ー「暴力は無益だ」と知って欲しい。暴力は罪かどうかよりも、この方がよほど重要である。
ロンドンの暴動にしろNYウォール街の占拠にしろ、昔の暴動みたく一貫した主張がない、だから継続しない、なんて言われてたけどしかし、昔ほど世はシンプルじゃないで、どこにどう怒ればいいか、憤ればいいか、も、それほどシンプルじゃない。だからって怒るべきことはあって。だから、怒れ!憤れ!
ー「怒りにすら損得を絡めてくるレベル 通俗性 あの男には死ぬまで純粋な怒りなんて持てない ゆえに本当の勝負も生涯できない 奴は死ぬまで保留する 」
赤木しげる
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3冊目『INDIGNEZ-VOUS! 怒れ!憤れ!』(ステファン・エセル 著、村井章子 訳、2011年12月、日経BP社)
元自由フランス軍の諜報員で、戦後は外交官として世界人権宣言の起草にも携わった作家ステファン・エセルが、今を生きる若者に向けて送った檄文。
厳しい装丁だが、内容は短くシンプルなのですぐに読めてしまう。
”怒りこそが原動力”だというのはジョン・ライドンも歌っているし、確か寺山修司も似たようなことを言っていたような気がする。
〈創造は抵抗であり、抵抗は創造である〉