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山本周五郎賞受賞作品。ガンを宣告されている週刊誌編集長、カワバタから見つめる、醜く歪んだ世の中が綴られている。資本主義社会の富の集中について、職業格差、正義について、自由競争という名の不平等。私生活や職場の出来事、ストーリー進行を通して、語られる社会観念が、鋭く胸に突き刺さります。若干、人の傲慢さが嫌いになる本です。
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果てしなく絶望的な主人公。
裏切りや怒り、策略や死への恐怖に苛まれながらも
なぜ、こうまで淡々と日々を過ごすことが出来るのか。
大人だから?
生きるということに執念がないからか。
平凡でも温かい毎日がいい。
隣に心から安心出来る、誰かにいて欲しいと改めて思った。
朝読むと暗くなる 笑
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面白い!白石さんの本は色んなことを考えるきっかけになる。最初に読んだのは、僕の中の壊れていない部分やったけど、やっぱり悩んでる(?)ところとか似通ってるなと思う。「家族」に対する考え方も。人の考えてることって面白いなぁ。
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この人の作品は、大学生の頃に読んだデビュー作の『一瞬の光』以来だ。
今作もとにかく重たい。
どろどろしたモノが小説中ずっと漂っている感じ。
絶望的な現代社会を見事に絶望的に描いているんだけど、小説を通してそういう世界を描いて、そして何を伝えるのか。
まだ上巻だから総括の評価は出来ないけど。読み終えたあとに何かしらの生のエネルギーを得られる小説以外は良い小説だと思いません僕は。
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世の中のことを考えさせられた本である。様々な引用文が随時出てきて興味深く、小説でありながら深くじっくり読んでしまった。恐らくまた再読することになると思うので手元に残しておこうと思う。
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新しい!!
この本は小説の形態をしてはいるものの、随所にミルトン・フリードマンなどの著名な経済学者たちの引用、それに相対する主人公カワバタの経済歴史感が挟み込まれ、一見すると「反新自由主義」を標榜する単なるプロバガンダ媒体のように思えてしまう。
(だとしても私自身作者のプロバガンダには首肯できるが)読み手によってはその主張の強さに若干抵抗感を持つかも知れない、だが!その点を差し引いても、小説としてのストーリーが秀逸!!
胃ガンに冒されながらも真摯に生と向き合う主人公の様子を通じて、どう生きるか、家族の在り方、社会との関わり方を考えさせられる。
しばしば出てくるカワバタと女性たちとの絡みは、男性読者へ向けてのサービスなのか笑、後半への物語の伏線なのか。
一気に読み終えた!下巻への期待感がこんなに膨らむ上巻って珍しい。
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山本周五郎賞を受賞したかどうかは、
然程重要なことではないと思う。
冒頭の描写はなんとも過激だけれども、
主人公の語り口はとてもシニカルで刺激に満ちている。
週刊誌の編集長という設定ではあるが、
著者の経歴からして、ある程度、自己を投影したうえで、
描いているのではあるまいか。
人間という存在そのものについて、
大きな疑問を投げかける一冊になっている。
だからといって、読みづらいわけではない。
共感に次ぐ、共感で、自分との近さを思い知らされた。
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社会のシステムや人間が生きることについて考えさせられるが、答えがまったく見えない。思考すればするほど、わけがわからなくなる。結局答えなんてないのか。
カワバタが今後どのようになっていくのかとても気になる。
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小説という形をとっているが、フリードマンのインタビュー等各所からの引用を散りばめながら、主人公(週刊誌の編集長。胃がんを患っている)とその周りの人間を通した社会論を読んでいるような気分になった。
色々と考えさせられることが多い半面、どうしても読むペースが遅くなるのでまめに少しづつ読み進めたい本がいい時はオススメだと思う。
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相変わらず上手い(綺麗な)文章だが、内容的に、、、。
性描写にちょっと過ぎる点が以前の作品にも見受けられたけれど、本作もまた然り。その表現を否定する訳ではないけど、バランスが、、、、。
全体評は下巻を読んでから。
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作者のこれまでの作品の描き方とは一見異なる作品に仕上がっている。しかし作者の描く小説のテーマは一貫しており社会の中でモデルとされる生き方と一人の人間の間のジレンマというか二項対立的存在を描いており、まあテーマとしては王道なのだろうとは思う。しかし先ほども述べたように新しい作風に挑戦したかどうかは知らないが、これまでと作風が異なり様々な見識者の引用が多く以前の作品と比較して若干読みにくく首をかしげざるえない。
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マスコミ界に身を置く主人公を通じて、夫婦、恋愛、経済、政治、社会情勢など様々な分野の勉強になりました。実は白石先生の本を昔一冊買ったのですが、途中でやめてしまって捨てて、そのままになってます。今回初めて最後まで読めました。
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このひとやっぱりすごいひと。
かなり主張つよい。経済、市場、政治など。
そして神と、過去と未来。
僕たちは今の中にしか生きられない。歴史の中に僕たちはもうどこにもいないのだ。
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週刊誌の敏腕編集者が追うのは、大物政治家Nのスキャンダル。会社上層部からの圧力、部下や同僚との関係、家族とのこと、自身の病気との葛藤…
ストーリー的には嫌いじゃないけど、世界経済やら格差問題、貧困問題などに関するドキュメント風な部分が多くて読みづらかった。他の本の引用も多いし。かなり飛ばし飛ばしでさーっと読んで終わり。
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山本周五郎賞
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