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ありがちな飯エッセイ+旅エッセイかと思いきや、比較文化論って感じ。鯨食いたいし、人間食いたいし、ツララも食いたい。激しく同意。最近読んだエッセイ本の中ではピカイチかも。面白い。4くらい。
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今はなくなったBSNHKの「週刊ブックレビュー」で、確か小池昌代さんだったと思うのですが・・紹介されていた気がします。
よくあるタイプの食べ歩き紀行を想像しますが、比較文化を含んでいてよみごたえが、とてもあります。
ーおかわりしてもいいですか。
と、つい言いたくなる本。
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軽妙ななかに、ぐさっと来る冷静な目。
得られるエネルギーよりも大量のエネルギーを投入してまでも、お菓子などの贅沢な食べ物を求め、あまつさえ余ったら捨ててしまう...
決して「説教チック」ではないけれど、気づきを与えてくれた本です。
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文章が私好みでツボに。
美味しいものが好きな人、少し思考の体操をしたい人に。
WEB平凡で連載していた ドレスアフタードレス というコラムも良。読めるうちに一読を!
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自称「食いしん坊」で「シュヴァイツァー症候群」の著者、本業は比較文化研究者。子どもの頃から、世界の文学や物語に出てくる食べ物に興味を持っていた様子。パンの実について、鯨を食べるということなど古今東西の食についての話題が盛りだくさん。知らない食べ物は文字から想像が広がる。リズミカルで読者に語りかけるような文章が楽しい。
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2009年から11年だから、著者43から45歳。少し落ち着かれて大人の魅力。食べ物から書き起こしたエッセイ。そして著者の専門である比較文学。現地の友人たち。南インドのあさごはんのふわふわ蒸しパン、イディリ、食べたい、、。フルーツの香りのドミニカ島には1890年、若きラフカディオ・ハーンが2年住んでいた。カリブの島、フィジー、オーストラリア。「わたしとはつねに場外にある、死ぬまで終わりなきぐらぐらである。問題はこの場外の感化kを、わたしがいつも楽しんではいないことにある。わかりやすいひとでないことがなんとなく申し訳ないような、がっかりした気持ちになってしまうことがあるのだ」チャトウィンのソングラインズに対するはぐらかされ感。東日本大震災のあと。わたしの食べ物に対する態度はじつは変わりません。わたしはおいしいものがほんとうに好きなのです。食卓の食べ物のまわりにはつねに個人の記憶があり。おいしいは生の文脈の上にあるとおもいます。
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食べ物の描写が秀逸なだけに、もっと欲しかったかな……。
欧米諸国、欧米文化、盗人猛々しい!ペッペッ!という感じが私にはちょっと、向いていなかったようです(冗談めかして書いているところも、可笑しい気持ちにはなれず)。アジア、オセアニア、アフリカ諸国の側に立つならそういう書き方になるのはしょうがないのかな……。「日本語に生まれて」と平行して読んでいたので、重複している話がちょっとしつこく感じてしまった。図書館より。
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世界のあちこちで出会った人と食。
ソ連時代の食事から昆虫食のことまで。
文体が少し古風なかんじ。なにか、どこかで読んだことがあるような。夏目漱石とまではいかないけれど。
個人的には文体がしっくりくる感じがして良かった。
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食べ物から沸き上がってたなびく湯気は、思えば線香の薄くたなびく雲のようなそれでした
煙は川となり海に注ぎますが肉体は重く、
こうして寝床から起き上がるのも 私は若者の身でありながら困難な事が多い情けない有様ですが
実体のない悲しみも希望も 指に絡め取って優しく引き寄せてくださる方が世界中に 何人かでも増えていらっしゃったら
恐らくまだどうにか滅びることは無いかもしれませんが
私の胸の内にある黒いもやもやが はち切れんばかりに膨らんで 天井の隅に焦げたようにこびりついているのを見るのはしんどい
わたしにはこの世に生きる、知識も器量も、資格もとてもとても足りないように思えてなりません
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大學教授・小説家・翻訳家である著者は食いしん坊。海外へふらっと旅へ出て、土地土地の今まで食べたことのない料理を興味深々で食してみる。
その料理には、その場所の歴史や文化が凝縮されている。
芋虫・蟻・パンの実・くじら・修道院のクッキー・チョコレート…。
ただ「美味しい」だけでなく、その文化のニオイを感じつつ食している。
昔からの食べ慣れたものを食べたい。
安全なものを食べたい。
食べることを通して、面白い話を聞きたい、知らないことを知りたい。
きっとこれはみんなが思っていること。
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装丁がきれいなエメラルドブルー、スピンもさわやかスカイブルー、本の佇まいにまず興味を惹かれ。パラパラとチラ見してこれは「おいしそうな本だな」と手に取りまして。
文体が大変好みだった。読んでいて何か所か「くふくふ」と笑いがもれました。食べ物の描写がとてもいいですね。
私が大っ嫌いな昆虫ワーストスリーに入るガの幼虫を「食べる」なんて想像するだけで身の毛もよだつのですが、アラ、この方の文章を読んだ後では「何とおいしそうなガの幼虫」とすっかり魅惑されておりました。
そして出てくる作家さんや小説など、全然知らない人や物語ばかりなのですが読んでみたいと思わされました。
行ったことのない土地、食べたことのない食べ物(と思ったことのない昆虫なども含め)、読んだことのない物語、そしてこのエッセイを読んでもよくわからなかったその土地の事情や空気感なども合わせて知的好奇心を刺激される一冊でした。
この人のほかのエッセイも読んでみたいなと思いました。
出来ればまたおいしそうなやつを。
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『地上の飯』
素晴らしい。
世界に存在するおいしいごはんのにおいに誘われて国境を越えてゆく
こんな風に世界を味わいたい!
今の世界の状況が好転し、いろんな国のおいしい食べ物に出会えるチャンスが訪れるように願わずにはいられません。
#読了 #君羅文庫