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誰もがコンテンツを作り出す時代。やっぱ編集だよねぇ。実例も豊富に編集の基本理念から醍醐味までが伝わる。当然、装丁やサイズも含めてよい本です。
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編集とは、企画を立て、人を集め、モノを作ること
変種とは、言葉、イメージ、デザイン
編集の3つの視点
フローとストック
権威と参加
記録と創作
その編集物はいったい誰に向けて作ろうとしているのか?
企画になるもの
「新しい」
「提案」 ex.安藤忠雄があなたの家を建てます、東京ハッピーアワー
「独占」
「挑発」 ex. セックスで、きれいになる
「再提案」 ex. 超訳ニーチェの言葉
企画は掛け算
新しいものと古いもの
海外と日本
お洒落なものとダサいもの
高尚なものと低俗なもの
などを組み合わせると、新しいものが生まれる
ex. ワイヤード=IT☓ローリング・ストーン
もしドラ=ドラッカー☓青春小説
編んで集めることはそのまま企画になる
垣内芳文
タイトルを付けるときの4つのポイント
①身近度 タイトルにとって使われている表現が自分にとって身近な表現かどうか
②中身度 タイトルが本の中身を表現しているかどうか
③対話度 タイトルを通して読者と対話が出来ているか?賛否両論問わず意見がもらえるか
④衝撃度 店頭でするーされないようなインパクトを求めるということ
ある文体が正確であるかどうかというのは、実のところどうでもいいことなのです。大切なことは文体がその任務にふさわしい機能を果たしているかどうかということです(マリオ・バルガス=リョサ)
デザインとは、物の見方を具体的に示すこと
形式こそが、メッセージである ←メディアとは、メッセージである(マクルーハン)
編集の形式こそが内容であり、編集の形式こそがメッセージである
ほぼダダ漏れしている以上、クリエイターの評価は生き方そのものの評価になっている
肝心なのは、みんなが思っている"私が隠しているもの"を見せるとしたら、私は何も隠していないということ(レディ・ガガ)
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自分の考え方に近かったからか、すごく読みやすかったし、考え方が整理できた気がした。グルーヴィジョンの装丁がよかったのかも。時間を置いて、もう一度読み返そうと思う。
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私たちは必ず編集物に触れて生きている。特に現代は生き方そのものを編集して生きているようなもので、ますますこの傾向が強くなっていくのではないだろうか。そんなことを思いました。
『はじめての編集』は編集を仕事にしたいと思っている人もいない人も、現代社会を読み解くという観点から読むと面白いと思います。
いま私が読んでいるものはどのような目線で編集されたのだろうと考えると、情報の受け取り方も変わるのではないでしょうか。
編集の仕事は果てがなくてとても魅力的だと感じました。仕事にしようと思うと、もっともっと歴史を学ばなければならないと思いました。何もないところから、新しいものが生まれるわけではなく、新しいと思っているものも昔同じようなものがあったかもしれない。その可能性ってすごく高いはずなんです。それを知らずに新しいと思って出すよりも、昔あったけれどここを変えて新しい価値があるんだ、と言える方が私はいいと思う。そういう人を目指したい。
日本でいう『守・破・離』。学びたい、作りたい気持ちが高まった1冊でした。
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「編集とはなんぞや?」という漠然とした疑問に答える1冊。
わかりやすい例えが多くて、ある種のハウツー本ではあるのに、小説のようにすいすい読み進められた。
編集に関わる身からすれば「あぁ、そうだよなぁ」となることがとても多く、ついつい忘れがちだったことも再確認できた気がする。
そして、これから編集者になろうと思っている人は必読!
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古いきまりを壊すために、過去を知り外を知る、それが勉強の本質
そして新しいきまりを創造し、新しい感覚を味わわせ、人を感動させる
編集は、その感性を解放して、新しい価値観を生み出せるもの
、と、菅付さんのお言葉。
スタンダードブックストアでのトークショーに参加して
ほとばしるエネルギーを感じて
あたしもそこに踏み出してみようかと
考えさせられた一日でした、
ちゃんちゃん!
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1/29(日)にスタンダードブックストア@心斎橋であった講演会のテキストです。
講演会の感想はこちら→はじめての編集@スタンダードブックストア心斎橋
最近TL上で話題の津田大介さんの情報の呼吸法やソーシャルデザインのクリエイティブアートディレクター菅付雅信さんが著者です。
講演会で行っていたけど編集三部作の最後らしいです。
他の2作は東京の編集編集天国だそうです。)
本書の目的
本書は、池袋西武百貨店のコミュニティカレッジでの半年間にわたる講義録を元に大幅加筆修正したものだそうです。
その由来から分かるように本書の目的は「編集の仕事を志す若い人たちに向けて、日常に溢れていながらもあまり語られることのなかった編集の世界とその手法の魅力を解き明かそうと意図したもの」です。
著者は「企画を立て、人を集め、モノをつくる」の3つが揃っていればその行為はメディアを問わず編集なのだと述べています。それはどういうことなのか。
本書は、その説明として編集の歴史から、企画の立て方、そのためのコツ、編集概念の拡張、さらには人生の作品化ということにまで筆が伸びています。
豊富な図録と共に説明がなされているので若安く、かつ、読みやすい本でした。願わくばカラーの方が良かったのですが、それは値段を考えると贅沢というものですね。
とまあ、僕が何やかや書くより目次を示した方が納得しやすいと思うので、目次を書きます。その後に、それぞれの感想について書こうと思います。
目次
まえがき 人生を編集する時代を楽しむために
第1章 高速編集史~編集はこんあふうに進化してきた~
第2章 企画は企画を感じさせないこと
第3章 言葉は人々を振り向かせる
第4章 イメージはアーカイヴから生まれる
第5章 デザインの形式こそがメッセージである
第6章 編集は拡大する
補講 ところで「美しい」とは何?
第1章 高速編集史~編集はこんあふうに進化してきた~
ここはほぼ印刷物の歴史とも言い換えられます。以前読んだ本の歴史 (「知の再発見」双書)に書かれていたことや書店の近代―本が輝いていた時代 (平凡社新書)で書いていたこととほぼ同じです。
最古の編集物や聖書、中世ヨーロッパにおける教会の意義、文芸春秋の誕生、インディーズ・マガジンの流行、インターネットなどについて。高速で紹介していきます。
清少納言を「世界最古のブロガ―」。境界を「グーグル」と例えたのはさすが編集者だと思いました。
この章の要点は最後の項目に尽きます。メディア進化の特徴を3次元的に捉えているのです。
フロー/ストック、権威性/参加性、記録性/創作性の三つです。
それぞれの代表格としてテレビ・ネット/本など紙メディア(フロー/ストック)、初期の本/ブログ等ネットメディア(権威性/参加性)、新聞など報道系メディア/ファッション雑誌などエンタメ系メディア(記録性/創作性)を挙げていのです。
本当にざっくりまとめるとまじめ系/エンタメ系とでも分けられそ���ですが、それは強引ってなものですね。次に続きます。
第2章~第5章 編集ハウツー
第1章での編集概念の定義付けを受けて、第2章以降は編集の方法論について述べています。
企画の立て方(第2章)、企画のブラッシュアップ(第3章~第5章)という形です。
第2章 企画は企画を感じさせないこと
この章は、まさに企画概念の説明ですね。
企画を「能動的なもの/受動的なもの」と分けてみたり、「新しい」型、「提案」型、「独占」型、「挑発」型、「再提案」型と型によって分けてみたりして解説します。
印象的だったのが「優れた企画は企画を感じさせず、世界観を感じさせる」です。
前者「優れた企画は企画を感じさせず、世界観を感じさせる」についてですが、僕も普段から感じていることで、色々と読んだり観たり聴いたりしていると、優れた作品は多分凄い技術でもって作られている筈なのに、技術を感じさせずに素直にストーリーや世界観にのめり込ませてくれます。
「め組の大吾」や「昴」などで有名な漫画家・曽田正人さんは「MOON 昴~ソリチュード~」において、作中で超一級のバレエダンサーであるプリシラ・ロバーツのダンスを観て感動した同じくバレエダンサーの登場人物にこういったようなことを喋らせています。
(正確な台詞は覚えていないのですが、大体こういう要旨でした。正確に知りたければ読んでみて下さい。面白いですよ!)
「本当はすごいことやってるのに、私、そんなこと気にしないでストーリーに熱中していたの」
優れた作品というものは、超絶技術を駆使しながらもそれを意識させないようなものかもしれませんね。
第3章~第5章 編集の基本3原則
第2章で「企画とは何ぞや?」について答えた後で、それを受けて、ではその企画を成立させる「編集とは何なのか?」をより技術的な面からあらためて定義づけていきます。
著者によると編集とは「言葉、イメージ、デザイン」の基本3原則によって成り立っているそうです。
そこで、第3章で「言葉」を、第4章で「イメージ」を。第5章で「デザイン」について解説していきます。
長くなるのでざっくりまとめますが、「言葉」はタイトル付けの重要性について。「イメージ」は元ネタを知ること=良く読み聴き観ることの重要性。「デザイン」はきまりによって作られること。きまりを以下にして作り、メンバーに浸透させるか。
といった内容でした。
具体例も多く、いちいち頷くことの多い内容でしたが、やはり「タイトル付け」と「デザインはきまりをつくること」というのは目から鱗でした。
タイトル付けに編集者がどれだけ苦心しているか。デザイン=形式。デザインについては最近勉強しようと思っているので、新しい解釈を知れて良かったのです。
第6章 編集は拡大する
第6章は、現在とこれからの編集についてです。
編集というものは、紙媒体に限ったことではなくweb、展覧会、デパート、ブランド、ショップなどなど既に現在でも色々なメディアでコミュニケーションをプロヂュースする方法として編集は用いられていると。
レディー・ガガ。知っていますよね。彼女はそのパフォーマンスで一躍有名になりましたが、実はライブやテレビ出演だけではなく人生そのものを作品化していると著者は言うのです。
その証拠に彼女のフェイスブックページやツイッターでの活動を観ろと。ライブ情報。物販。何でも揃っている。彼女は行動を公開している。それら全ての振る舞いの評価が現在での彼女の立場を築いていると。
本書では「ロッキング・オン」2010年6月号での記事を引用しています。
肝心なのは、みんなが思っている”私が隠しているもの”を見せるとしたら、私は何も隠していないと言うこと。
今までは「クリエイター<作品」だったのが、情報の氾濫によって徐々に「クリエイター>作品」になってきていると。
そうやって例を出した後に、著者は言います。
ツイッターやブログなどの普及によってネット活動をしている者たちは意識するしないに関わらず、自分の人生が評価されるようになってしまっている。
それなら人生を楽しむためにはいっそのこと「人生の作品化」をした方が良いのじゃないか。
(本文の要約です。)
これには僕も同意です。作品化とまでは言いませんが、好むと好まざるとに関わらず現在は相互監視社会になって来ています。そんな中で、もし個人として生きていこうと思うのならば、自分を良く見せること。あくまでウソはつかない範囲でですが。そして、少なくとも悪く見せないこと。
こういったことは、今後の社会を楽しく生きていく上で必要不可欠な技術になってくるのではないでしょうか。
このことに関してはホリエモン他色々な人たちが「これからは個人の時代」と言っていたりとか「自分ブランド」(この言葉は嫌いですが)とか、そういったことと共通しているのだと思います。
まあ難しいこと言っていますが、結局のところ、「信頼を裏切らない」という当たり前のことが可視化されてきたと言うだけの様な気がしますが。
補講についてとまとめ 人生の作品化。過去のことと外のことを知る
ここまで本書の紹介をしてきました。「補講がまだだ」と仰られるかもしれませんが、まとめと同じことになると思いますので省略します。
本書をまとめると、そりゃまあ「編集とは何か?その個人的答え」になるわけですが、実はそれだけに留まらず、著者は「編集」という方法が創作する上でのすべてだと思っていると思います。
「design is everything」という有名デザイナーの言葉にひっかけて「編集はすべてだ!」と書いていますし。
そして、「人生の作品化」が人背を楽しむコツだとも書いている。ということは、編集という方法を学び活かすことがそのまま人生を楽しむことにつながる。
著者は補講として美しさについて書いていますが、「アートは新しいきまりをつくること」と書いています。
とするならば、もし自分独自の生き方などというものがあるとすれば、それは新しいアートになるのではないか。それが人生の作品化ということではないか。
しかし、新しいものを作るには勉強が必要です。そこで、著者は勉強についてこう定義しています。 勉強とは「過去のことと外のことを知る」ことなのだそうです。
当然ですね。「今までやられたきたこと」と「他者について知ること」この二つがなしで「新しいもの、きまり」と言っても天才でない限り、それは「パクリ」か「独り善がり」になります。
過去の名作から影響を受け、一部踏襲しながらも自分独自の解釈や技法、思想を付け加える。そして、そこに新たなきまりを作り、他者に訴えかける。
きっとそれが「新しいもの、きまりを作る」ということなのでしょうね。
感想
色々と勉強になることの多かった本書ですが、僕が色々と読んだり観たり聴いたりしてきた中でなんとなく感じていることを、整理して言葉にしてくれたような本でした。
だから、読んでよてもすっきりしたし、やらなきゃいけないことがハッキリしてきたように思います。
もっと読んで観て聴いて、それを体系化し、アウトプットすること。できれば何かしら作品になる様なものが作れれば。。
出版に興味がある人だけじゃなく、「何かを作りたい!」と漠然と考えている人全般にオススメできる本です!
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idea inkシリーズの編集をされてるかたの本。
編集という仕事を、むかしからかかわられて、雑誌や書籍の編集をされており、またWebやそれ以外にもお店などを編集することをテーマに書かれています。
講義をベースにした書籍なので、初心者で編集者になりたい人もそうですが、コンテンツにかかわる人にオススメの一冊です。
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菅付流、編集手法、覚え書き、資料集…とまぁ、そんな感じ。菅付さんの編集という切り口での視点、モノの捉え方。
営業でもチカラをつけたいけど、自分がウリにしていく編集力ってこういうこと、という理解は深めていかないと。
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『コンポジット』『Invitation』『エココロ』『リバティーンズ』などの編集長を務めてきた菅付氏による編集入門書です。かなり面白かったです。編集(主に雑誌)という点に特化した歴史から始まり、大元になる企画、編集を司る3つの要素ー言葉・イメージ・デザインー、そして現在と未来における編集まで網羅されている盛り沢山の内容です。読後感としては、編集とデザインってとても似ている部分とそうでない部分があるなぁという認識。“形式はメッセージ”という点や“編集はすべてだ"という点は似通っているなと思う反面、“編集はかけ算”であったり、基本的には編集者の主観に寄る部分が大きいというのはデザインとは対極的だなと思いました。多かれ少なかれ、人は誰もが編集をして生きているし、さらにこれからは個々人が自らをプロデュースしていかなくてはならない時代にもなりつつあるので、そういった点から見ても非常に興味深い内容でした。
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「編集」とはなにか。「言葉」「イメージ」をどのように「デザイン」するか。壁画から、雑誌、映画のみならず、建築、ウェブあらゆるものに編集があり、デザインがあると。
この本を読むと、昨今のテレビ番組、WEBの多くは、編集、デザインがよくできていない気がする。ルールをどのようにつくり、そのルールに則りながら、いかに、表現するかということができていないと思う。そもそもFacebook,Twitterそのもののデザインはもっと考えられるべきではないかと思う。
この本で、残念なのは、デザインを語っていながら、図版が小さいこと。もともと、講義を収載しているので、仕方がないのかもしれないが、よくデザインされた事例が、小さくてわかりにくい。でも、編集する人(企画して、人に伝える仕事をしている人)、ウェブを作る人にはお勧め。
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編集という狭い範囲を解説する本かと思いきや、普遍的な教訓も多くあった。最初の部分の、編集の歴史は心湧く面白さ。
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「編集」をもう一度きちんと勉強したくなって読んだ。
広告、ブランディング、デザインについて考えていることが、
編集にも当てはまっていて、編集者目線で見るとこうなるのか〜
と納得できました。
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人は常に「人生を編集している」のです。(p.226)
雑誌や書籍の編集者だけでなく
モノをつくっている人
また、それ以外の人(人生をつくっている人ともいえる?)
いろんな人に当てはまり、勉強になる内容だと思う。
はじめは、印刷や編集の歴史から
デザインや言葉(コピー)の解説へ
そのような専門的な知見を切り口に、誰にでも応用できる本質的なことへ落としたという印象。
良かった。
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やっぱりわたしがやりたいのは、どこかに存在しているキラキラの原石を拾ってきて、表面コーディングして、ネームプレートつけて、展示会に出すことなんだ!
って思えた。