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江戸川乱歩賞受賞時に話題になっていたように記憶している。単行本は結局買わず、文庫化されたのを機会に読んでみた。
交通刑務所内の描写は実にリアリティたっぷり。しかし、そのあとの物語の展開がちょっといただけませんでした。
単行本未収録の「手紙」は、今回、活字化されています。
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なんとも評価し辛い作品だったってのが率直な感想かと。。序盤から刑務所内での密室殺人といった意外性で幕開けし、先読みできそうでありながらその期待(?)を裏切る二転三転した展開。その展開には惹きつけられたものの、様々な立場の登場人物とそれに合わせた視点の移り変わりが目まぐるしくて事件の真相に近づいても誰に共感すればよいのか…
「こいつこそが探偵役か!」と思ってても肝心なトコでリタイヤしてくれたりだし。。。
交通刑務所内の描写は非常に丁寧で読ませるのだが、後半につれてその辺の描写的な魅力が薄れてしまったりもして、プロット自体の面白さや意外性は備えていたものの、イマイチ作品としてはしっくりこなかったってのが結論かと。
…やっぱり詰め込み過ぎによる消化不良なのかなぁ。。。
そもそも表題の通りであればトリックに重点を置いた内容なんだろうが、読み進むと事件の発端となった交通事故の真相だっり、それらに関わる各々の思惑だっりの謎解きになっていくので、トリック自体に対するオチはあっさりとした展開になってしまっている。ま、改題前は「三十九条の過失」ってタイトルだったらしいから作者の意図からすると致し方なのかもしれないが、ちょっと「プリズン・ブレイク」とかに絡めた話題性を意識しすぎてしまったって感じがもったいない。
内容的にも突っ込み所満載で、警察が無能故に成り立ってたりするご都合主義。それと、事件を多角的にするために視点を変えるにしろ、もう少し整理してかき分けてくれた方が分かり易かったんじゃないかと思う。
それでなくとも似たような名前の登場人物が存在するんだし…
そして文庫本に収められた最後の手紙。
これの存在も読者によって賛否両論なんだろうが、個人的には幾ら伏線があったとはいってもコレでやっとスッキリできたからアリだとは思うものの、ここにきてこのキャラクターの異常性って部分についてはどーかと。。。
…等々と決して面白くない作品ではないだけに色々と「残念」って印象だけが残った。
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刑務所の様子は実際見学で見た感じとかなり近く、リアルだなーと思いました。
でも終わりかたが…なんか残念でした
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第55回江戸川乱歩賞受賞作。
帯には、
殺人現場は刑務所内の密室。死体の奇妙な"前へ倣え"の姿勢。
選考委員のド肝を抜いた「鉄壁のトリック」
本作は先にレビューで見てしまった、「登場人物の視点が多すぎる」という点で少し先入観を持ってしまっていた。
この点は確かに頷けるところで、視点が多い割に特徴のない人物描写のために、
「ええと、どなただったっけ?」となった。
原則的に1章では一つの視点にするべきだった。
また読者と共に真相を追う人物が突然退場してしまい、結局誰にも感情移入できない。
密室については、正直想像ができなかった。これをタイトルにしているからには肝心の見取り図は入れて然るべきだし、
「刑務所の監視ってこんなもんなの?」と思わずにいられない。
それとも「プリズン」は「憲法第39条」を指していたのか。
最後の「ある人物からの手紙」が単行本ではなかったようだ。
それだと批判はされてもしょうがない。あそこで途切れたら全く真相がわからない。
あまりの真犯人へのご都合主義もどうなんだろうか。
批判ばっかりになってしまったが、
読ませる力はあるし、本筋から逸れた場面の描写では上手いところも垣間見えた。
(序章の一部や、交通事故被害者の部分など)
もう少し物語を圧縮できていればと思う。
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実を言うと、帯にあるような「鉄壁のトリック」自体にはそれほど驚かされなかった。
用意周到に準備され行動に移された計画が、というより、この小説であつかわれる事件全体が、ある人物の長年にわたる歪んだ精神によって企てられ生み出されたものであるという結末が、嫌悪や憎悪と共に、心地悪い驚愕をもたらした。
読み応えと読みやすさは、すばらしいが、☆を一つ減らした理由はそこにある。
おそらく、この人物が中心になって、次作以降に続いていく感じはするが、正体がバレたなかで、どういう描かれ方をするのかは興味がある。
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乱歩賞受賞作品は個人的にどれもハズレが少なかったが、ちょっと期待外れだった。冒頭の刑務所の描写は分かり易くリアルであったが途中から話が広がりすぎて浅く感じられた。最後に付け加えられた手紙についてはあえて無くてもよかったのではと感じられた。
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星2つ?
評価低いな。
そんな感じはなかった。
まぁ主観が行ったり来たりするから分かりずらさはある。
でも…自分は大丈夫だった。
ラストの賞は追加らしいがあった方が分かるが…個人的には無くてもいい。
評価ほど悪くないと思う。
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交通刑務所内で受刑者の死体が発見されもう一人受刑者が逃亡してると。概要が面白そうで読んでみたけど、なかなか面白かった。前半登場人物が意外と多くて、この人だれだっけってなったww話も入り組んでてよく考えてんなぁって感じ。文庫は単行本になかったラストのところが追加されてるんだけど、これなかったら自分みたいなよくわかってない読者はよくわからなかったかも。問題作って言われてたのがわかるわ。でも最後の謎解きは面白かったし作品としては満足かな。
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期待される序盤。そして中だるみ。最後はとりとめのない結末。想定外のオチだったので★4。そうじゃなかったら、もっと低い
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乱歩賞作品。全体的に荒削りな印象。特に登場人物の多さと若干収拾がつかなくなっていく感は否めない。ただ、オチとしては納得できるし、ダイナミックな設定と若々しさには好感が持てた。
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登場人物が多すぎて途中まで大混乱。
一回では理解しきれてないから再読します。
トリックは面白かった。
前にならえに重大な意味が隠されてると思ったのに、
理由が大したことなくて、逆にびっくり。
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ストーリーはめちゃおもしろい。最後の評価のところに、選考委員の
方々のコメントがあって、そこにある通り小説としては破たんしているのかもしれないけど、内容はほんとに引き込まれる。
ただ主人公がだれかよくわからなくなったりする構成などは、
読みづらいの一言。
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途中から主人公が誰かわからなくなった。。中盤以降、動きが出始めて、、最後にグッと畳み掛ける感じ。最後の手紙で全体の印象が全く変わった
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やりたかったことは何となく分かったのだけど、やや強引な印象。話を広げすぎて収まりきってないような。
1回読んだだけでは何が何だか…みたいなところもあり。
人物の書きわけがイマイチなのかも。キャラが立ってるようで立ってない、というか。
読んでる時はそこそこ読みやすくハラハラ感のようなものもあるだけにもったいない気がした。
刑務所の中での入れ替わり殺人とかそのトリックとか脱走とか、ネタは面白い。
そして、刑務官の野田が、ただ殺されるためだけに出てきたようで切ない。
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刑務所脱獄、身元不明死体をめぐるトリック。刑務所の描写が細かいことに対して肝心のトリックは…。最後の手紙が理由を説明してたけど今ひとつ悪い読後感。